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「5Gで日本を変える」――ドコモが5Gプレサービスローンチセレモニーを開催

 NTTドコモは20日、東京都のドコモ本社ビルで、5Gプレサービスのローンチセレモニーを開催した。

いよいよプレサービスが開始

 NTTドコモの5Gは、2020年春に商用サービス開始を予定している。今回のプレサービスは、正式開始前に5Gが可能にする未来のサービスを体感できる施策。ラグビーワールドカップのライブビューイングや、東名阪の一部のドコモショップで5Gサービスの体験などさまざまな体験が用意されている。

吉澤和弘氏

 セレモニーでは、NTTドコモ 代表取締役社長の吉澤和弘氏が登壇。「ドコモは5Gで日本の社会を変えていきたい」と意気込みを見せる。ドコモと5G関連で連携するパートナーは3000社、人員は1万5000人以上という体制で今回のプレサービスを迎えた。

 現時点で40施設を5Gエリア化していることも紹介。2020年度第1四半期までに47都道府県への展開を予定しており、その1年後には1万局までの増加を目標としているという。また、5Gの技術検証などが可能なドコモ 5G オープンラボを4拠点から11拠点に拡大する。

 吉澤氏は「ドコモは地域創生に最も力を入れているキャリアを自負している。我々の本気度を感じてもらえれば」とこれからの5Gを活用する地方創生への熱意を表した。

 後方のスクリーンにカウントダウンが表示され、0になった瞬間に吉澤氏が「5G OPEN」の掛け声とともにボタンを押し、プレサービス開始を印象づけた。

全国8支社との中継も

 ドコモの支社8社(北海道、東北、北陸、東海、関西、中国、四国、九州)と会場を5G回線を通じて中継、北海道支社と北陸支社の取り組みについての紹介を行った。

ドコモ 執行役員 北海道支社長 櫻井俊明氏

 北海道支社からは、遠隔操作で運転するロボットトラクターを用いたスマート農業の取り組みとVRで体験できるスキージャンプの施策が紹介された。同ロボットトラクターが該当する自動運転レベル3では、必要に応じて人間が緊急停止動作を行う必要があり、安全な運用についての議論が続いている。10月からは岩見沢市でトラクターの周囲の映像を5Gで伝送し、より安全な無人運転の実証実験を行う。

 また、雪国北海道ならではのオープンラボでの取り組みとして、VRのスキージャンプ体験も紹介。プレイヤーの踏み切り具合で、飛距離が変わる仕組みがあるという。

左からJR西日本 執行役員 金沢支社長 前田洋明氏、ドコモ 執行役員 北陸支社長 川﨑博子氏

 北陸支社からは、JR西日本、金沢市と共同での観光施策が紹介された。JR金沢駅にある観光スポット「鼓門」にプロジェクションマッピングを用いて鮮やかな映像を映し出す試みが20日夜に行われる。

ドコモと日本にとっての大きな転換点に

 吉澤氏は「今日から始まる5Gプレサービスをきっかけに、新たな価値創造、パートナーとの共創をより一層進めていく。来年春にはいよいよ商用サービスが始まるが、これはドコモにとっても、日本とっても大きな転換点となる。ぜひ、期待してほしい」と思いを語った。