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LINE第2四半期決算、広告事業は順調もLINE Payなど戦略事業で損失

 LINEは、2019年度12月期第2四半期の連結業績(2019年1月~2019年6月)を発表した。売上収益は、前年同期比11.5%増の1107億6000万円、営業損益は218億1600万円の赤字(前年同期は103億2100万円の黒字)を計上した。

第2四半期の連結業績

 LINEの月間アクティブユーザー数(MAU)は、国内では8100万人で、前年と比べ500万ユーザーが増加した。

月間アクティブユーザー(MAU)

 第2四半期(2019年4月~6月)の売上収益は、前年比9.5%増の554億円。その内、コア事業となる55%が広告での売上収益で占められている。

 地域別の売り上げでは日本が75%となった。

 セグメント別の売上収益は、コミュニケーション事業を含む「コア事業」で484億円、LINE Payやコマース事業の「戦略事業」で7億円となったが戦略事業の営業損失は235億円だった。

売上収益
コア事業・戦略事業売上収益

コミュニケーション、コンテンツ事業は前年同期と比べ微増

 コア事業のコミュニケーション、コンテンツ事業の売上収益は、前年同期比1.9%増の177億円となり、微増が続いている。LINEマンガ、LINE MUSICの決済高も前年同期と比べると、大幅に増加したが第1四半期と比べるとほぼ横ばいだった。

LINEマンガ・LINE MUSICの決済高

トークルームの「スマートチャンネル」などのディスプレイ広告事業が順調

 広告事業は、LINEのトークルーム上部にニュース記事などが表示される「スマートチャンネル」などのディスプレイ広告による収益が、前年同期に比べ25%増と大幅に増加した。スマートチャンネルのインプレッション数は2019年6月は19億となった。広告事業全体としては前年同期比12.9%増の収益となった。

広告事業の売上収益

「LINEショッピング」などのコマース事業は前年比約8割増

 O2O・コマース事業は、「LINEショッピング」などのショッピング事業、「LINEデリマ」などのグルメ事業ではそれぞれ前年比約80%増の取扱高となった。

O2O・コマース事業の売上収益

LINE Payのアクティブユーザーは300億円キャンペーンで大幅に増加

 LINE Payの国内登録ユーザーは、3600万人を超え、国内MAUは300億円キャンペーンを通じ、300万人増加の490万人となった。一度利用したユーザーが、翌月にもサービスを利用した割合を計る「リテンション率」は、2019年5月時点で、LINE Payカード、QRコード、QUICPayのいずれの決済方法でも約80%になった。QRコードは前年同月に比べ、約40%増加している。また、個人間送金件数も「送金MaX20倍キャンペーン」により4倍増加した。

 決済箇所は、前四半期に比べ35万カ所増加の171万箇所まで拡大した。メルペイ、d払いとの営業連携、VISAとのパートナーシップにより決済事業を拡大していく。

LINE Pay