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PayPay、100億円キャンペーン第2弾

日常の少額決済にフォーカス、1/10で全額還元

 ソフトバンクとヤフーの合弁会社で、スマートフォン決済サービスを手がけるPayPayは4日、新キャンペーンや不正利用対策についての記者発表会を開催した。

第1弾では115億円を還元。認知度、加盟店数は大幅向上

 同社は2018年12月に「100億円あげちゃうキャンペーン」というキャンペーンを実施した。同キャンペーンでは買い物金額の20%を還元、さらに40回に1回の確率で全額還元するという内容となっていた。

 SNSなどで話題を呼び、キャンペーン開始から10日間で還元予定額に到達。最終的には当初の予定を上回る約115億円分の残高付与を完了した。

PayPay 代表取締役社長執行役員CEO 中山一郎氏

 PayPayの中山一郎社長は、前回の成果として短期での認知度向上、そして多くの人がQRコード決済の利用を体験したことを挙げた。登録者数はサービス開始から4カ月間で累計400万人を超え、これは出資者であるヤフーにとっても、過去に提供してきたサービスの中で最速のペースだという。

 また、ユーザー数だけでなく加盟店数の増加にもつながり、具体的な数は明かせないものの、PayPayを利用した決済が1回以上行われたアクティブ加盟店数はキャンペーン開始前の約10倍となった。

 一定の成果があった一方で、システム障害の発生やクレジットカードの不正利用といった課題も浮上した。

 システム障害に関しては、前回のキャンペーン期間中に4回のシステム障害が発生した。キャパシティの拡張と管理体制の強化を行い、全社を挙げて再発防止に取り組む。

 クレジットカードの不正利用については、他社サービスから漏洩したクレジットカード情報を悪意のある第三者がPayPayに登録、利用したという事案が発生した。

 不正利用の被害にあったクレジットカードのユーザーに対しては、カード会社と連携してPayPay側が補償する。このような事態となった背景としてサービスの仕様上の問題も指摘され、再発防止のための対策として、3Dセキュアへの対応やセキュリティコードの入力回数制限といった仕様変更を実施した。

 なお、同件に関連して、12月21日にはクレジットカード利用時の上限額を30日間に5万円と設定。1月21日には3Dセキュアによる認証を済ませることで上限が25万円に上がるよう改定されていたが、2月4日付けで再改定されている。

 2月4日以降は、3Dセキュア認証済のカードでの決済上限金額が24時間に2万円、30日間に5万円。未認証のカードでは24時間に5000円、30日間に5000円となる。なお、複数のクレジットカードをPayPayに登録している場合、合算で上記の金額が上限となる。

 ただし今後、特定の条件を満たしたユーザーには2月3日までと同等となる25万円/30日までの上限引き上げも検討する。

第2弾も100億円、日常の少額決済にフォーカス

 キャンペーン第1弾の目的はサービスの認知、まずはQRコード決済を触ってもらうということで家電量販店などでの高額決済も含めて還元を行っていた。「第2弾100億円キャンペーン」は日常的な利用の促進を狙いとして、日常的な買い物や飲食などの少額決済にフォーカスする。

 前回のキャンペーンの仕組みを踏襲し、支払額の最大20%をPayPayボーナスとして還元、さらに抽選で全額還元も行う2本立て。ただし前回とは異なり、1回あたりの還元額は1000円分までとなる。

 全員に付与される最大20%のPayPayボーナスについては、支払方法によって還元率が変わる。PayPay残高またはYahoo!マネーで支払った場合は20%、Yahoo! JAPANカードで支払った場合は19%、その他のクレジットカードで支払った場合は10%となる。

 全額還元の確率は第1弾よりも高く、抽選で10回に1回。Yahoo!プレミアム会員の場合は5回に1回へと上がる。なお、Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカードによる支払いは、抽選の対象外となる。

 キャンペーン期間は2月12日9時~5月31日。すべてのPayPay加盟店での決済が対象となり、還元額が100億円に達した場合は早期終了となる。

 また、キャンペーン開始に先がけて、PayPay残高をはじめてチャージするユーザーに向けたプレキャンペーンを2月4日から行う。5000円以上の初回チャージで、1000円相当の残高が追加で付与される。