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「HUAWEI Mate 20 Pro」国内発表、超広角トリプルカメラやディスプレイ指紋認証搭載

 ファーウェイ・ジャパンは、SIMロックフリーのスマートフォンのフラッグシップモデル「HUAWEI Mate 20 Pro」を11月30日に発売する。販売予想価格は11万1880円(税抜)。家電量販店やオンラインストアで販売されるほか、MVNOも取り扱う。またソフトバンクもキャリアモデルとして発売する。ソフトバンク版を含め、購入者にもれなく1万円の商品券がプレゼントされるキャンペーンが12月31日まで実施される。

「HUAWEI Mate 20 Pro」
「HUAWEI Mate 20 Pro」、ボディカラーはトワイライト

 「HUAWEI Mate 20 Pro」は、超広角レンズを含むライカ(Leica)ブランドのトリプルカメラを背面に搭載し、最新のチップセット、最新のOSやUIを搭載するAndroidスマートフォンのフラッグシップモデル。グローバル向けにはロンドンで10月16日(現地時間)に発表されていた。日本市場ではボディカラーとして「ミッドナイトブルー」「トワイライト」の2色をラインナップ。microSDカードに代わって対応する独自の小型メモリーカード「NMカード」は128GBモデルを提供し、家電量販店などで販売される。

 ディスプレイは、6.39インチ、3120×1440ドット(2K+)、19.5:9、左右の端が曲面になった有機ELディスプレイ。上部のノッチにインカメラやセンサーなどを収める。指紋認証センサーは、ディスプレイに統合した「ディスプレイ指紋認証」として搭載する。

 チップセットとして最新の「Kirin 980」を搭載。7nmプロセスで製造されるSoCで、CPU、GPU、メモリ規格とも最新の仕様に対応し大幅な性能の向上を図っているほか、AI機能を駆動するNPUをデュアルで搭載し2倍以上の処理速度を実現している。同時に省電力性能についても向上している。処理速度の向上によりタッチ反応の高速化、アプリの素早い起動、なめらかな操作を実現している。「GPU Turbo 2.0」もサポートされ、対応ゲーム以外でも効果を得られるようになっている。

 バッテリーは4200mAhと大容量で、“スーパーヘビーユーザー”が使用しても、競合製品より2割近く長い、連続10時間の駆動が可能とする。

 急速充電は、パッケージ同梱のACアダプターにて、ファーウェイ独自の高速充電規格をさらに高速化した「40W スーパーチャージ」をサポート。10V 4Aにより、30分で70%を充電できる。また最大15Wのワイヤレス充電がサポートされるほか、Mate 20 Pro本体からほかのQi対応機器に給電できる「ワイヤレス給電」機能も用意されている。15W対応の充電パッドはファーウェイから販売される。

15Wのワイヤレス充電
Qi規格の「給電」機能、iPhoneも充電可能

 Wi-Fiは下り最大1733Mbpsをサポートする。

 GPSは、2つの衛星を利用するデュアル周波数GPS(L1、L5など)に対応しており、AIが最適な選択をすることで、1つのみの場合と比較して10倍の正確さを実現するとしている。

ミッドナイトブルー

「Leicaトリプルカメラ」

 「Leicaトリプルカメラ」は、超広角レンズ(16mm)がf/2.2で2000万画素センサー、広角レンズ(27mm)がf/1.8で4000万画素センサー、3倍の望遠レンズ(80mm)がf/2.4で800万画素センサーという構成。5倍ハイブリッドズーム(135mm)、10倍デジタルズーム(270mm)も利用できる。16mmという超広角レンズを搭載したことで、例えば東京スカイツリーといった大きな観光名所も1枚に収められるといった、今まで難しかったアングルの写真を撮影できる。またマクロ撮影(接写)は2.5cmまで寄って撮影できる。CMOSセンサーのサイズは1/1.7インチ、最高ISO感度は102400と高感度特性も実現している。

0.6倍、超広角レンズ
1倍、広角レンズ
3倍、望遠レンズ
2.5cmまで寄れるスーパーマクロ撮影が可能

 「スーパーHDR」では最大10フレームのRAWフォーマット画像を融合してワイドレンジの画像を実現、夜間などの低光量のシーンや逆光のシーンでも最適な露出に合成する。背景をぼかすモードでは、ボケて広がった光をハート型にするなどの効果を加えることもできる。

 「ハリウッド効果」として、デュアルNPUがリアルタイム処理を行って、人物のみに色を付けて録画できる動画撮影機能「AIポートレートカラービデオ」が用意される。

 AIによる最適化処理は、青空、建築物、人物、緑地など、最大10種類のオブジェクトを認識してセグメント化し、個別に最適化する仕組みを採用している。

 前モデルの「HUAWEI Mate 10 Pro」や最新モデル「HUAWEI P20 Pro」のようなモノクロCMOSセンサーは搭載されないが、モノクロ撮影モードは引き続き用意される。

3D深度感知対応のインカメラ

 ディスプレイ上部のノッチ(切り欠き)部分に収まるインカメラは、2400万画素センサーを搭載する。暗い環境にも強く、綺麗なセルフィーを撮れるとするほか、ドットプロジェクター、IR(赤外線)カメラも備えており、セルフィーでの顔の認識や、3D顔認証にも利用する。

 3Dで認識する機能を応用し、人形などを3Dデータとして取り込めるアプリも提供される予定。

そのほか特徴

 表示している製品画像などをタップして、Eコマースサイトで購入できる「HiTouch」機能が用意されており、日本ではYahoo!と価格.comが対応する予定。また「HUAWEI AI Vision」(グローバルではHiVisionの名称)として、カメラをかざしてランドマークを検索したり食品のカロリーを計算したりできる機能も利用できる。

カメラをかざすとカロリーを表示

 外部ディスプレイに接続し、デスクトップPCのようなUIで利用できるPCモードは、Miracastを使ったワイヤレスでの接続もサポートされる。

 Dolby Atmos対応のデュアルステレオスピーカーが搭載されており、片方はUSB端子の穴から音が出るようになっている。

 SIMカードトレイは、表裏にSIMカードを装着できるタイプ。外部メモリーカードの「NMカード」はNanoSIMカード1枚と排他利用になる。「NMカード」はmicroSDカードより40%小型化された、NanoSIMカードと同じサイズのメモリーカードで、読み込み速度は最大90MB/s。

NM(ナノメモリー)カード

 本体はIP68対応の防水・防塵。

 本体カラーの「ミッドナイトブルー」には、グラス素材に対して滑りにくく傷や指紋がつきにくいテクスチャー加工を施している。「トワイライト」は場所により色が異なるグラデーションカラーになっている。

主な仕様

 ディスプレイは約6.39インチ、3120×1440ドットの有機ELディスプレイ。チップセットは「Kirin 980」で、2.6GHz×2と1.92GHz×2、1.8GHz×4のオクタコア。RAMは6GB、ストレージは128GBで、外部メモリーカードとして「NMカード」を利用できる。NMカードスロットは仕様として最大256GBをサポートし、日本では128GBのNMカードが販売される。

 メインカメラは、約4000万画素、2000万画素、800万画素のトリプルカメラ。インカメラは約2400万画素。

 SIMカードスロットはNanoSIMカードスロットが2つで、DSDVをサポート。1つはNMカードとの排他利用になる。NTTドコモとソフトバンクのVoLTEがサポートされ、au VoLTEはソフトウェア更新で対応する予定。

 通信方式と対応バンドは、FDD-LTEがバンド1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32、TD-LTEがバンド34/38/3940/41。キャリアアグリゲーションをサポートする。W-CDMAはバンド1/2/4/5/6/8/19。GSMは850/900/1800/1900MHz。

 測位方式はGPS(L1 + L5 dual band)/AGPS/Glonass/Beidou/QZSS(L1 + L5 dual band)/Galileo((E1 + E5a dual band)。

 無線LANはIEEE802.11 a/b/g/n/ac(wave2)(2.4/5GHz)。Bluetooth 5.0に対応し、高音質コーデックとしてaptX/aptX HD/LDAC/HWAを利用できる。

 センサーとして加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、近接、HALL、指紋認証、気圧、赤外線リモコン、レーザーセンサーをそれぞれ搭載する。

 外部端子はUSB Type-C(USB 3.1 Gen1)。USB PDの場合は9V 2Aの入力をサポートする。

 OSはAndroid 9で、EMUI 9.0を搭載する。本体はIP68対応の防水・防塵。

 NFCに対応するが、「おサイフケータイ」には対応しない。

 バッテリー容量は4200mAh。大きさは約157.8×72.3×8.6mm、重さは約189g。ボディカラーはミッドナイトブルー、トワイライトの2色。

 パッケージにはUSB Type-C接続のハイレゾ対応イヤホンやクリアケースなどが同梱される。