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「e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2018」、受賞アプリ決定

 11月24日、飯塚市が主催する「e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2018」の最終プレゼンテーションおよび表彰式が九州工業大学の飯塚キャンパスで開催された。

 今年で7回目の開催となる同コンテストだが、全国から過去最大となる113件のエントリーを集め、その中から書類や動画による一次審査をパスした14チームが、この日の最終プレゼンテーションとデモンストレーションに臨んだ。

 最終プレゼンテーションに先立ち行われた開会式には、飯塚市長の片峯誠氏が登壇し、シリコンバレーがあるサニーベール市と姉妹都市となり、子どもの交流に取り組んでいることを紹介。その上で、同コンテストなどの開催を通じて「世界にチャレンジするお手伝いができることをうれしく思う。ここ飯塚で仕事をしたいと思っていただけるように努力していきたい」と語った。

飯塚市長の片峯誠氏
審査委員長で青森公立大学 経営経済学部 地域みらい学科 准教授の木暮祐一氏

 その後の最終プレゼンテーションは、各3分という限られた時間の中でそれぞれチームが開発したアプリの魅力を審査員や来場者にアピール。プレゼンテーションの時間が短い一方で、実機によるデモンストレーションにはたっぷりと時間が割かれ、審査員にこだわりのポイントなどをアピールしていた。

アプリ「自分図鑑」を開発し、グランプリに輝いたチーム「マグ」(和歌山大学)

 審査の結果、見事グランプリに輝いたのは、チーム「マグ」(和歌山大学)が開発したアプリ「自分図鑑」。子どもが撮った写真を介して好奇心を育みながら、家族が子どもの興味を知ることができるというアプリだ。同アプリは、来場者からの評価も高く、アプリ投票によるオーディエンス賞なども獲得している。

 このほか、認知症対話AI搭載アシスタントロボット用を安価に実現できるアプリ「認知症特化型対話AI コモモン」(The Harmony Inc.)や、サーモグラフィーで植物の熱を監視することで水やりのタイミングなどを教えてくれるアプリ「葉ー℃(はーと)グラフィー~けろっぴの葉温観察~」(大北悠人)、災害情報を集約・整理することで募金を促進するアプリ「BoKiN」(Red Bottle Coffee)など、さまざまなアイデアが登場し、複数の企業賞を受賞するなどして高く評価された。

「自分図鑑」
「認知症特化型対話AI コモモン」
「葉ー℃(はーと)グラフィー~けろっぴの葉温観察~」
「BoKiN」
受賞アプリ名チーム名所属
グランプリ賞自分図鑑マグ和歌山大学
飯塚市長賞BoKiNRed Bottle Coffee九州工業大学
株式会社NOTE賞みんいく~みんなで育てよう!~KU-MA和歌山大学大学院
株式会社ヌーラボ賞体外式時間感覚補正器金沢株式会社筑波大学
福岡県済生会飯塚嘉穂病院賞体外式時間感覚補正器金沢株式会社筑波大学
トヨタ自動車九州株式会社賞E-TABI Finderさとらぼ富士通株式会社
飯塚病院賞Gritterひらじぃラボトライデントコンピュータ専門学校
株式会社OPTiM賞BoKiNRed Bottle Coffee九州工業大学
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社賞葉ー℃(はーと)グラフィー~けろっぴの葉温観察~大北悠人鳥羽商船高等専門学校
日本ユニシス株式会社賞ツアーヘルパー逸れんトライデントコンピュータ専門学校
富士通九州株式会社賞認知症特化型対話AI コモモンThe Harmony Inc.The Harmony Inc.
一般社団法人ブロードバンド推進協議会賞自分図鑑マグ和歌山大学
株式会社ハウインターナショナル賞葉ー℃(はーと)グラフィー~けろっぴの葉温観察~大北悠人鳥羽商船高等専門学校
タカハ機工株式会社賞仕事が速くなるタスク管理本田憧磨福岡大学
株式会社TRIART賞(1)OJT ManagerイニシャルがD九州工業大学 情報工学部 stairs
株式会社TRIART賞(2)CERA CHATCCAトライデントコンピュータ専門学校
一般社団法人Startup GoGo賞認知症特化型対話AI コモモンThe Harmony Inc.The Harmony Inc.
株式会社リンクトブレイン賞Connec+(コネクタス)宮田上(みやたのぼる)和歌山大学大学院
ASUS JAPAN株式会社賞いんふぉまてぃおんbachikoriトライデントコンピュータ専門学校
アシアル株式会社賞E-TABI Finderさとらぼ富士通株式会社
F Ventures賞OJT ManagerイニシャルがD九州工業大学 情報工学部 stairs
横河レンタ・リース株式会社賞E-TABI Finderさとらぼ富士通株式会社
株式会社トーマスラボ賞自分図鑑マグ和歌山大学
オーディエンス賞自分図鑑マグ和歌山大学

 アプリコンテストの本選とは別に地元中高生によるアイデアコンテストのパネル展示も行われ、より若い世代の自由な発想が来場者や参加者を魅了していた。

 同コンテストの審査委員長で青森公立大学 経営経済学部 地域みらい学科 准教授の木暮祐一氏は、表彰式の総評で、「iPhone発売から10年が経ち、スマートフォンの先にIoTなどが見えてきた。災害や観光など、地域の課題解決や社会の役に立つアプリを増やしていく必要がある」と述べ、スマートフォンアプリのさらなる可能性に期待を寄せていた。