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時差ボケ調整アプリ、ANA社員が実証実験を開始

 ニューロスペースとANAホールディングスは、時差ボケ調整ソリューションを共同開発した。ANA社員が協力して、時差ボケ調整アプリの共同実験を開始する。

 アプリは、海外渡航中や帰国後に悩まされる、眠気や集中力の低下といった時差ボケの症状を緩和することが目的。出発地と渡航先との時差や、時差ボケが発生するタイミングなどの情報がわかりやすく提供される。

 また、フライト情報や現地での予定をもとにして、時差ボケの調整に必要な光の浴び方、食事のとり方、睡眠・仮眠のとり方、体の動かし方、やって良いこと・いけないことなどの情報が提供される。これらの情報は、出国前、渡航中、帰国後のそれぞれのタイミングで、ユーザーに最適化され提供される。

 実験ではまず、アスリート社員を含むANAの社員が実際の海外出張時に利用し、機能や効果の実証実験を行う。その後はユーザーの声やフィードバックを基にするオープンな開発を進めていく方針。

 アプリは早期の一般公開を目指すとしており、ラウンジサービスとの連携や、機内での食事や光などの最適化など、アプリ内にとどまらないサービスの提供を検討する。さらにパートナー企業には時差ボケ調整プラットフォームとして開放し、連動サービスを開発できるようにするとしている。

 今回の取り組みの背景には、現代社会では海外渡航の機会が増える一方で、時差ボケが体調・パフォーマンスの低下や、それにともなう経済損失を招き、生活の質や経済面でも現代社会の課題となっているという課題認識がある。共同開発・実験は、基礎科学やIoT、航空産業の知見の融合で、これらの課題を解決しようという取り組みになっている。