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「Mate 10」も年内に日本で発売、ファーウェイ呉波氏が明らかに
「honor 9」は“若者の流行スマホ”を目指す
2017年10月10日 18:37
ファーウェイ・ジャパンは10日、Androidスマートフォン「honor 9」を発表した。
発表会後、囲み取材に応じたファーウェイ ジャパン コリア デバイスプレジデントの呉波氏は、新フラッグシップ端末「Mate 10」を日本でも年内に発売すると明らかにした。「Mate 10」は10月16日にドイツ・ミュンヘンにおいてグローバル向けの発表が行われる予定。
また、同氏は、ファーウェイのフラッグシップ・ストアを日本でオープンする計画があることも明かした。同社はサポート拠点として、東京・銀座や大阪にカスタマーサービスセンターを構えているが、スマートフォンなどを販売する直営店舗はこれまで展開してこなかった。
honor 9を“若者の流行スマホ”に
ファーウェイはスマートフォンにおいて、「P」シリーズ、「Mate」シリーズ、「honor」シリーズ、「nova」シリーズという、4ブランドで製品を投入している。このうち、honorシリーズは“若者”をターゲットとしたブランドで、主にオンライン販売を中心に展開される。
呉氏はプレゼンテーションの中で、「honor 9で若者の流行スマホを目指す」と紹介。製品の品質にプラスして、若者のクールな感覚を取り入れたデザインが特徴と紹介した。
「honor 9」はスペック面では6月に発売された「HUAWEI P10」と近いが、デザインテイストに違いがある。“躍動する光”をテーマとし、背面は15層におよぶ塗装で仕上げた。光を複雑に反射し、さまざまに輝かせることで、ファッション性を高めている。また、背面に曲面ガラスを採用したことで、手に持ったときの感触の良さを向上させた。
4社が取り扱い、楽天限定色も
日本では楽天(楽天市場・楽天モバイル)専売の製品として、2015年の「honor6 Plus」、2016年の「honor 8」の2機種を投入されてきた。
今回の「honor 9」では楽天に加え、MVNO「IIJmio」を展開するIIJ、MVNO「イオンモバイル」のイオンリテール、販売サイト「gooSimseller」を展開するNTTレゾナントという4社が販売パートナーとなる。
カラーは4社共通で、サファイアブルーとグレイシアグレーを展開するほか、楽天限定のカラーとしてミッドナイトブラックが用意される。
囲み取材一問一答
発表会終了後、呉波氏は囲み取材に応じ、30分間に渡って報道陣の質問に答えた。以下、囲み取材の主な内容を紹介する。
――「honor 9」はグローバルでは6月に発表された機種だが、日本での発売がやや遅れたという印象がある。
呉氏
実は、グローバル発表~日本発表の期間は、昨年の「honor 8」は同じペースです。ユーザーの視点から言うと、高頻度で新モデルが登場すると混乱してしまいますので、今後も年に1回のペースで出していきたいと思います。
また、厳密に言うと、本日発表した日本向けの「honor 9」は、グローバル版と全く同一のモデルというわけではありません。日本向けのhonor 9では、日本の周波数に対応したほか、日本独自の機能を実装しています。
――honor 9の価格(税抜5万3800円)は、P10よりやや安価だが決して安くはない微妙なラインにあるが、ターゲットはP10シリーズを“高くて買えなかった”人か、“気にいらなかった”人か、どちらなのか。
呉氏
honor9は“若者”をターゲットとしています。ただし、ここで言う“若者”は実年齢が若い方、という意味ではありません。フレッシュな心を持つ消費者がターゲットです。同じ“若者”といっても、P10とはターゲットユーザーが異なります。
両シリーズの一番の違いは販路です。Pシリーズはオンライン・オフラインの両方で販売するのに対して、honorシリーズはオンラインのみの販売を想定しています。同じような構成でもやや安価な価格設定にしているのは、オンラインでの販売を見据えたものです。また、Pシリーズはカメラ性能をより強化しているのに対し、honorシリーズはファッションにフォーカスしています。「honor 9」では、ガジェットにおいて若者のファッションリーダーを目指します。
――Pシリーズではライカとコラボレーションしたカメラ機能が特徴となっているが、honorシリーズでもライカとの開発協力の成果が反映されているのか。
呉氏
Pシリーズ、Mateシリーズのカメラでは、ファーウェイとライカとデュアルブランドで展開しています。これは、ただ名前を借りているわけではなく、両社のエンジニアが共同で作業し、カメラにライカの味わいを持たせています。一方、honorシリーズではそういった協力はなく、同じデュアルカメラとはいえ、ライカの技術を取り入れているわけではありません。同じ部品やセンサーを採用していても、エンジニアリングによって異なる効果を引き出しています。
――今回、楽天のほかに3社が新たにhonorシリーズを取り扱うが、パートナーの拡大はファーウェイ側が働きかけたのか、MVNO側の要望だったのか。
呉氏
昨年のhonor 8の発表会は、楽天の主催で行われました。今回のhonor 9ではファーウェイが主催となり、4社と協力して日本での販売を拡大していくというメッセージを発信しました。もちろん、楽天には多くの協力を受けています。今回は楽天専売のオリジナルカラーを用意しました。
――honorブランドはオンライン専売という位置づけだが、海外では「honorショップ」があるなど、実店舗で販売されている例もある。日本で今後、家電量販店などでの取り扱いはありうるのか。
呉氏
ファーウェイは一部の国では「HUAWEI」ブランドとしてP/Mateシリーズなどを展開し、「honor」ブランドは別立てで展開するマーケティング戦略をとっています。ロシアなどではhonorブランドをメインで展開しており、honorショップも存在します。
一方、日本ではHUAWEIブランドがメインで、honorはサブブランドです。ショップ展開や、量販店などで販売を日本で行う計画はありません。
ただし、HUAWEIブランドのフラッグシップショップは、今後、日本でも展開する計画としては存在します。
――「IFA 2017」において、新フラッグシップ「Mate 10」の発表が予告されたが、日本市場への投入予定は。
呉氏
10月16日にドイツのミュンヘンにて「Mate 10」の発表会を行います。日本市場にも年内に投入する予定です。現時点ではここまでしかお話できません。