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名刺SNS「Eight」に企業ページ、直接スカウトもあるリクルーティングサービスを提供

 Sansanは、個人向けの名刺管理・SNSアプリ「Eight」の次期バージョンで、「企業ページ」のサービスを提供する。次期バージョンは6月末に提供される予定。iOS版、Android版、PC向けWebサイト版のいずれもが対応する。

 「企業ページ」には、企業が無料で、広報やマーケティングなどに関する情報を掲載できる。これまでフィード機能やチャット機能などで、ユーザー同士がビジネス上のコミュニケーションをとることができたが、今回の機能追加により、ユーザーは気になる企業ページをフォローすることで、広報やマーケティング担当者が発信する情報を「Eight」のフィードで受信できるようになる。

 企業側は、新製品などさまざまな情報をフォロワーに直接届けられる。サービス開始時には、日産自動車、岡村製作所、サイバーエージェント、サイボウズ、ランサーズなどが先行企業として企業ページを提供する。

 また企業向けの有料オプションとして、ダイレクトリクルーティング・サービス「Eight Talent Solution」も提供される。企業ページに採用情報を掲載できるようになり、Eightユーザーは人材募集に応募できるようになる。ユーザーに対して、企業の採用担当者が直接スカウトメッセージを送ることも可能。Eight上では、転職などによる名刺情報(プロフィール)のアップデート情報も蓄積されており、Eight側から企業に、AIにより選ばれた最適な転職候補者がリコメンドされる。なおユーザー側では、企業からの勧誘を拒否する設定にもできる。

 広告配信サービスの「Eight Ads」も用意され、ユーザーが活動するビジネスタイムがはっきりしていることや、ビジネスパーソンというEightの特徴を活かすことが可能。ユーザーの名刺情報と帝国データバンクの企業情報が連携され、事業戦略にあったきめ細やかなターゲティング設計が可能になるとする。「Eight Ads」は企業ページの機能として組み込まれる。

 ユーザーが広告経由で資料を請求する際に、すでにEightに登録してあるプロフィール情報を使用してワンクリックで資料請求が完了する仕組みも提供される予定になっている。

 今後、企業ページの拡張として、ユーザーの行動を多角的に分析できる機能などが提供される予定。このほかメディア企業向けに、公式メディアページの提供も行う予定としている。

 Sansan 取締役 Eight事業部長の塩見賢治氏は、「ビジネスを後押しするプラットフォームとしてより良くしていく」と、リクルーティング事業への参入を語ったほか、「Eightはプライベートな要素がなく、ビジネスとしてコンセンサスがとれている場所として、強みを活かしていく」と語った。

Sansan 取締役 Eight事業部長の塩見賢治氏
Sansan 取締役 Eight事業部長の塩見賢治氏と、Eight事業部 チーフプロデューサーの千住 洋氏