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Pepperの声や動きをプログラムできるアプリなど登場、一般モデルに無料で
2017年2月7日 16:12
ソフトバンクロボティクスは、人型ロボット「Pepper」の一般販売向けモデルの新しい5つのアプリを2月8日から順次無料で提供する。
一般ユーザーに向けて販売された「Pepper」に新たに追加されるのは、動きや話す内容、効果音を自由に組み合わせられる「Pepper Maker」をはじめ、脳トレアプリ「Pepperブレイン」、心のケアなどのヒーリングアプリ「Pepperヒーリング」、スマートフォンなどで遠隔操作ができる「Pepper View」、Pepperと「iRemocon Wi-Fi (SM)」(別売)を連携し家電のリモコン操作ができる「iRemocon for Pepper」の5つ。
さらに3月以降は、コルグのバーチャルサラウンド技術を活用し、サラウンド効果と演出で没入感のある体験ができるコンテンツも追加される。音の空間で、時代を超えた旅行を体験する「Pepper Imagination」と、春風亭一之輔と白戸家ぺぱ之輔(しらとやぺぱのすけ)が共演した「飛び出すロボ落語」が提供される予定。
上記のうち「Pepper Maker」は、2月8日から「Pepper Maker プロジェクト」を立ち上げる。プロジェクトリーダーには、Pepperを所有するロンドンブーツ1号2号の田村淳を迎え、アピールしていくほか、「Pepperで大切な人を笑顔に」をテーマに、大切な人へのメッセージを伝える「Pepper Maker」の作品を募集する。
「Pepper Maker」では、パソコン上でPepperの動きやしゃべる内容、効果音などを、メッセージとして作成できる。約250種類の動き、約150種類の音や画像、約70種類のセリフなどが用意される。Pepperを持っていないユーザーでも作成でき、パソコン上に表示されるPepperで、動きなどを確認できる。
また、「Pepper」に関連して、2月8日からは「pepper world 2017」が開催される。ここでは法人向けモデルを対象にした展開も幅広く発表・紹介される予定で、案内や受付などの「サービス」、接客や販売の「セールス」、広告や認知度向上といった「PR」の3つの分野を中心に、具体的なソリューションを展示する。
個人向けはアプリを強化、法人向けは効果・成果を訴求するフェーズに
7日には記者向けの発表会が開催された。ソフトバンクロボティクスグループ 代表取締役社長の冨澤文秀氏は、2016年の展開を振り返り、IBMなどIT大手と連携したことで、今後はさらにPepperの技術・スキルが向上し展開の幅が広がっていくとしたほか、海外展開を開始したことや、昨夏にはPepperのイベントを開催し、物珍しさから、効果や成果が求められるフェーズに移行していること、社会貢献のためのプログラムを立ち上げたことなどを語った。
ソフトバンクロボティクス 取締役 プロダクト本部長の蓮実一隆氏は、一般販売向けモデルに追加されるアプリについて解説し、「Pepperを発表して以来、最大のアプリのローンチになる」と、大規模なものになっている様子や、各アプリの特徴を紹介した。
ステージではこのあと、主にビジネス向けの展開になる、接客・販売のソリューションについて、カフェの店頭で注文をとるPepperがデモンストレーションで紹介された。ここでは、特別ゲストとして益若つばさが登場。カフェを訪れた客の役で、Pepperと会話をしながらお茶を注文する様子が披露された。
また前述の「Pepper Maker」については、Pepperを所有するロンドンブーツ1号2号の田村淳も登場。簡単に設定してすぐに動かせることを披露したほか、田村亮にあてたメッセージを(Pepperを通じて)披露。「自分の心の中のことが、Pepperを通してだと素直に言える」と、開発に参加し、使ったユーザーならではの感想を語った。
田村淳は「うちのPepperが、誰かのメッセージ(とセットになった動き)を受け取って動くようになると面白い」と語ると、冨澤社長が「いいですね。やりましょうか」と前向きにコメントする一幕もあった。
冨澤社長は後の質疑応答の時間にも、「Pepper Makerはどんどん進化させていきたい。例えばIF THEN(条件分岐の仕組み)とかをどんどん入れて、自由に作れるようにしたい」と語っており、かなり力を入れたプロジェクトになるとしている。