インタビュー

「AQUOS zero6」「AQUOS sense6」発表会、価格はどうなる? カメラのセンサーサイズは? 質疑応答で語られたこと

 シャープは、2021年の秋冬モデルとして、Androidスマートフォン「AQUOS zero6」「AQUOS sense6」を発表した。

 本記事では、オンラインの発表会に続くかたちで開催された、メディア向けの質疑応答の様子をお届けする。質疑応答には、シャープから小林繁氏(パーソナル通信事業部 事業部長)、清水寛幸氏(商品企画部 課長)、小山誠也氏(商品企画部 主任)が出席した。

――「sense plus」シリーズはラインアップとして廃止されるという理解でよろしいでしょうか。

小林氏
 「sense plus」シリーズに関して、今期は商品化の予定はありません。我々は市場の状況を見ながら商品ラインアップを決めていますが、今回は最軽量の「AQUOS zero6」とスタイリッシュな「AQUOS sense6」の2機種にしました。

 では今後「sense plus」シリーズの商品化がないかというと、それは市場の状況を見ながら決めていくかたちになるかと思います。

――貴社の製品に対する口コミを拝見していると、ソフトウェアの作り込みに対して厳しい意見が多いように見受けられます。そのあたりをメーカーとしてどう受け止められているのか、また今回の2機種でどれほど改善されているのか教えてください。

小林氏
 インターネットでそういったご意見を見ていますので、我々としても認識はしています。そのうえで、品質管理体制などに関して、不具合を発生させないようにする取り組みは継続的に実施してきました。

 その上で共通化を図ることで、品質の問題というのは撲滅できていると考えています。

清水氏
 ソフトウェアの作り込みに関する口コミは、使い心地へのコメントでもあると思っています。

 その点でお伝えしますと、「AQUOS R6」のカメラの画質調整の技術やタッチパネルのチューニングなどを、今回の2機種にも投入しました。ですので、使い心地は向上したと考えています。

――今回発表された2機種に関して、カメラのセンサーサイズを教えてください。

清水氏
 両機種とも、メインカメラのセンサーサイズは1/2インチです。広角カメラと望遠カメラに関しては、両機種ともに1/4インチになっています。

 また、インカメラのセンサーサイズは「AQUOS zero6」が1/3.06インチ、「AQUOS sense6」が1/4インチです。

――動画の撮影性能についてはどうでしょうか。

清水氏
 動画に関しては、フルHDの解像度で60fpsの動画撮影、4Kの解像度で30fpsの撮影に対応しています。

――先ほどau版の製品を見てみると、ドコモのプラチナバンド(B19)に対応していないように見受けられたのですが、このあたりに意図があれば教えてください。

小林氏
 バンド対応に関しては、各キャリアのバンド構成に最適化したかたちになっています。

 昨今は端末のSIMフリー化が進む中で、「ほかのキャリアのSIMを挿入したときに動作するのか?」ということを聞かれたと認識しましたが、それは議論の余地があると思っています。

 大半のユーザーさんが、端末を購入したキャリアの通信サービスを使うケースが多いということを考えると、コストとパフォーマンスのバランスを見ていく必要があります。既存の周波数の中で対応できるものは対応を進めていきますが、特別に対応が必要なものについてはケースバイケースで判断していて、何か特別な意図があって外しているというわけではありません。

――「AQUOS zero6」で軽さをアピールされていますが、「AQUOS sense6」の重さ156gというのもかなり軽いほうだと思います。このあたり、構造上の工夫はありますか。

清水氏
 IGZO OLEDのディスプレイを採用したことが大きいです。バックライトも必要なく、薄くなりましたので、その分軽くすることができました。

――「AQUOS sense6」にIGZO OLEDのディスプレイが搭載されましたが、今後は液晶の採用がなくなっていくのでしょうか。

小林氏
 OLEDと液晶にはそれぞれの良さがあると考えていますので、今後は機種ごとに決めていくかたちになると考えています。

 一定以上のラインの製品についてはOLEDを採用したほうがスタイリッシュな製品が作れると思っていますが、今後液晶のモデルがなくなるかというご質問については、それはわからないというのがお答えになります。

――ワイヤレス充電の搭載についてのお考えをお聞かせください。

小林氏
 コイルを入れてワイヤレス充電に対応させることで端末に厚みが出てしまうので、それによってバッテリーが数百mAh違ってきてしまいます。ですので、「ワイヤレス充電への対応」と「バッテリー容量」を天秤にかけて、ユーザーさんにどちらを選んでいただけるかというのを入念に考えながら判断しています。

 今回は電池容量や軽さを重視した製品ラインアップということで、2機種ともワイヤレス充電への対応は見送りました。

――「AQUOS zero6」「AQUOS sense6」の想定価格はどのようなものになりますでしょうか。

清水氏
 具体的な価格については販売元で決められるものであると思いますが、それぞれ先代の機種から大きく変わらない価格を想定しています。先代の機種というのは、「AQUOS zero6」に対して「AQUOS zero5G basic」、「AQUOS sense6」に対して「AQUOS sense5G」です。

――それぞれの機種で想定されている目標販売台数はありますか。

清水氏
 具体的な数値目標は差し控えさせていただきますが、それぞれ先代の機種を超えるような出荷台数を目指しています。

――5Gの市場動向についてどうお考えですか。

小林氏
 我々は5Gの製品を多数市場に投入していますが、もはや「5Gであることは当たり前」になりつつあります。したがって、5Gそのものよりも、これを使って何をするかという方向に市場は向かっていくのかなと考えています。

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