【MWC19 Barcelona】
Vuzix、一般販売を開始したBladeなどを紹介
2019年3月1日 20:07
ヘッドマウントデバイスの大手VuzixはMWCに出展し、現在発売中のサングラス型デバイス「Blade」のデモなどを行っていた。
Bladeは、2月より日本でも一般販売が開始されている。価格は税込で12万9600円で、同社Webサイト上の公式ショップで購入できる。といっても、まだ生産台数は多くなく、その一方で世界中から注文が殺到しているとのことで、いま注文しても入手できるのは4月以降になることがあるという。
Bladeはほぼ普通のサングラスのようなデザインをしたヘッドマウントデバイスだ。透過型ディスプレイを片眼に搭載し、逆側にはカメラも搭載する。
バッテリーや4コアのARMプロセッサ、AndroidベースのOSを搭載し、単体で利用できる。スマートフォンとも連携可能で、専用のアプリも用意され、Android/iOSの通知を表示したりもできる。
BladeはARゴーグル的な用途に使うと言うより、いつでもアクセスできる情報端末として使う製品として仕上げられている。デザインも、サングラス、あるいはフレームが太めセルメガネに近い。
「デバイスを装着している」という圧迫感を与えにくいため、日常生活でも着用しやすいのがポイントだ。Vuzixではアプリストアも用意し、一般ユーザーにも広く使ってもらうデバイスを目指して展開している。
海外では度入りレンズのためのインナーフレームも販売されている。これはレンズのサポートが国際では難しいためだという。その代わり、現在国内のメガネフレームベンダーと協力し、日本独自の度入りレンズフレームを開発しているという。こちらは夏ごろに提供予定とのことだ。
また、標準のノーズパッドは幅が広く、メガネのように形を変えられない。
そこでVuzixの日本チーム独自で、現在、針金が入っていて、鼻の形に合わせて変形させられるノーズパッドを開発しているという。こちらは春にはオプションとして販売する予定とのことだ。
MWCにおいてVuzixは新製品「M400」を発表している。といっても、まだ量産前の開発中ということもあり、Vuzixブースではモックアップも含め、常設展示は行われていなかった。
M400は法人向け向けモデルである「Mシリーズ」の最新版。デザインは現行モデルのM300とほぼ同じで、メガネフレームやヘルメットなどを利用し、片眼に装着するスタイルだ。
従来モデル同様、本体にはディスプレイだけでなくプロセッサーも搭載し、単体で動作する。ディスプレイは非透過型で、従来と異なり有機ELを採用するとのこと。内蔵バッテリーは電源交換時のホットスワップ目的となり、通常の運用では別途、USB-C経由で外部バッテリーを接続する。
M300ではインテルのAtomを搭載していたが、M400ではクアルコムのAR/VR向けチップセット「Snapdragon XR1」を搭載している。これにより、大幅に性能が向上したほか、ARMベースの開発リソースが利用しやすくなった。
M400は今夏、量産が開始される予定。価格などの詳細は春以降にアナウンスされる。MWC時点ではまだ開発中の段階で、実機による体験デモは行われていなかった。