【IFA2017】

TCL、「alcatel」「BlackBerry」両ブランドの最新モデルを出展

BlackBerry KEYone BLACK EDITIONは日本にも投入予定

alcatelとBlackBerry、両ブランドの端末を同時に展示していたTCLブース

 alcatelブランドに加え、BlackBerryブランドも取得した、中国のTCL Communication。同社は「IFA 2017」に合わせ、alctelブランドの新機種「alcatel A7」「alcatel A7 XL」「alcatel IDOL 5」「alcatel IDOL 5S」の4機種を発表。これらの新モデルをブースに展示した。一方のBlackBerryブランドとしては、日本で発売中の「BlackBerry KEYone」の上位版にあたる、「BlackBerry KEYone BLACK EDITION」が展示されていた。BlackBerry KEYone BLACK EDITIONはグローバル展開の開始が発表されており、日本でも、9月に7万9800円で発売される予定だという。

デュアルカメラ対応の「alcatel A7 XL」など4機種を披露

 alcatelブランドで発表された機種の中で、もっとも特徴的なのが、alcatel A7 XLだ。同モデルは、背面がデュアルカメラとなり、ボケ味を生かした写真を撮ることが可能。展示ブースのスペックリストには、「Background Changing」という記載があったが、実機には実装されていなかった。説明員によると、ソフトウェアが最終ではないとのこと。2つのカメラで記録した深度を利用し、写真の背景を変更する機能になると思われる。

6インチディスプレイで、デュアルカメラを採用した「alcatel A7 XL」
背面のカメラが、デュアルカメラとなる

 カメラはメインが12メガピクセルで、サブとして2メガピクセルを搭載。基本的には、12メガピクセル側で撮影を行うが、ボケモードに切り替えたときには、2メガピクセルのカメラを使い、深度の測定などを行う仕組みだ。セルフィー用のフロントカメラは5メガピクセルで、フラッシュも搭載する。

F値を調整しながら、撮影が可能。背景がボケた写真を撮ることができる
撮ったあとも、ギャラリーでボケ具合を調整可能

 XLという名称どおり、alcatel A7 XLは大型のスマートフォンで、ディスプレイサイズは6インチのフルHD。チップセットは「MediaTek MT6750S」。3GBのメモリ(RAM)と、32GBのストレージ(ROM)を内蔵する。LTEはカテゴリー4で下り最大150Mbps。

 これに対し、alcatel A7は、シングルカメラ搭載で、画素数は16メガピクセル。「dual tone flash」に対応しており、LTEのカテゴリーも6(下り最大300Mbps)と、ベースとなる機能はalcatel A7 XLよりやや高めだ。ディスプレイは5.5インチのフルHDで、6インチのalcatel A7 XLよりもややコンパクトなモデルとなる。

5.5インチの「alcatel A7」。同XLより一部スペックが高い
カメラは1つだけとなる

 IDOLシリーズは、alcatel IDOL 5と5Sの2機種が発表、展示された。型番が示すとおり、2機種は兄弟モデルという位置づけで、ディスプレイサイズは5.2インチ、フルHDで共通。メモリ(RAM)も3GBとなる。一方で、ストレージはalcatel IDOL 5の方が少なく、16GBしか搭載しない。alcatel IDOL 5Sは32GBとなる。

「alcatel IDOL 5」(写真左)と、「alcatel IDOL 5S」(写真右)。ディスプレイサイズは同じだ
alcate IDOL 5Sは、スピーカーがフロントにあり、ステレオ仕様

 カメラはalcatel IDOL 5が13メガピクセル、同5Sが12メガピクセルと、画素数だけを見ると5の方が大きいが、センサーピッチが異なっており、前者が1.12μm、後者が1.25μm。基本的には、alcatel IDOL 5Sの方が、ハイスペックに仕上げられている。

 「Now Key」と呼ばれる特殊なキーが搭載されているのも、alcatel IDOL 5Sだけの特徴。このキーを押すと、アプリのランチャーを立ち上げられたり、あらかじめ割り当てたアプリを起動したりといったことができる。

側面に「Now Key」を備えるのは、alcatel IDOL 5Sだけだ
設定から、Now Keyに割り当てる機能を変更できる

BlackBerry KEYone BLACK EDITIONも出展

 TCLは昨年12月にカナダのBlackBerry社から長期独占ライセンスを受け、BlackBerryブランドのスマートフォンを製造、販売している。これを受け、展示会などで、TCL Communicationのブースに、alcatelブランドとBlackBerryブランドの両方が出展されるようになった。

 2017年2月にスペイン・バルセロナで開催されたMobile World Congressでは、QWERTYキーボードを搭載したAndroid採用スマートフォンの「BlackBerry KEYone」を発表。IFAでは、機能を強化し、カラーリングも黒を基調にしたBLACK EDITIONのグローバル展開を発表している。冒頭に記載したように、このBLACK EDITONも日本で発売される予定だ。

黒一色で統一された、「BlackBerry KEYone BLACK EDITION」

 BLACK EDITIONはその名の通り、フレーム部分のカラーリングをブラックに変わっており、メモリーやストレージなども強化された。メモリーは通常版が3GBなのに対し、BLACK EDITIONは4GB、ストレージは32GBから64GBに増強されている。

ストレージやメモリといった仕様も強化されている