ドコモ、法人向けに通話録音サービスを提供


 NTTドコモは、法人向けサービスとして、登録した携帯電話やスマートフォンの通話内容を自動的に録音し、音声データとして提供する「通話録音サービス」を7月より開始する。

 今回提供される「通話録音サービス」は、金融業界などの、通話内容を証跡として保存したい企業に向けて提供されるサービス。同サービスを契約した携帯電話・スマートフォンの通話(FOMAおよびXi)は、通話相手を含め双方の通話内容が必ず自動的に録音される。通話が開始される前には、同サービスを契約した企業名と、通話が録音される旨のガイダンスが必ず流れ、通話をする双方の同意の下で録音を行う仕組み。同サービスを契約した回線では、録音を一時的に無効にしたり、ガイダンスを省略したりできないため、通話を録音したくない場合は、ほかの回線を利用する必要がある。

 録音された音声データはWAVE形式(.wav)にて、契約企業宛てに送信される。通話が終わるたびに録音データが送信され、データの到着確認が取れるとドコモ側の録音データは消去される。ドコモ側では送信済みの録音データを保管しないため、企業側の都合で受信済みの録音データを削除した場合、ドコモ側で復元や再送はできない。また、送信される録音データを保存・再生する環境については、企業側で用意する必要がある。

 同サービスを契約した回線は複数をグループとして扱え、通話録音データは、グループ宛てとして1つの宛先に送信できる。録音データをドコモから送信する際の回線(アクセス回線)は、インターネット、VPN、専用線、冗長化構成の専用線から選択できる。

 初期費用は、登録手数料が1グループにつき3150円。アクセス回線の登録料は、インターネットを使用する場合は無料。VPNおよび専用線は1接続契約につき3万1500円。

 「通話録音サービス」の利用料は、1回線につき月額525円。グループを利用した場合は別途1グループにつき月額525円が必要。アクセス回線の利用料は、インターネットを利用する場合は無料で、VPNが月額1万9950円、専用線が月額5万1450円、冗長化構成の専用線(二重)が月額10万3950円となっている。


 

(太田 亮三)

2012/6/28 17:14