BUGのFeliCaリーダー、新技術でiPhoneなどスマートフォンも対応


スマート・サウンド・タッチのロゴマーク

 ビー・ユー・ジーは、同社の販促ソリューションをスマートフォンでも利用できるようにするため、音を利用した新技術「スマート・サウンド・タッチ」を開発し、同技術対応のFeliCaリーダー「ピットタッチ・ミニS」と据置型のネットワーク対応非接触ICリーダーライター「ピットタッチ・プロ」を4月より販売する。

 同社ではこれまで、おサイフケータイをかざして店舗のスタンプサービスや、企業のキャンペーンサイトへの誘導などに利用できる、非接触ICリーダーライターやソリューションを数多く手がけている。一方、昨今話題のスマートフォンでは、iPhoneなどで非接触ICが搭載されておらず、あるイベントでは来場客から「iPhoneでは利用できないのか」と問い詰められることもあったという。

 今回開発された「スマート・サウンド・タッチ」は、そうしたFeliCaなど非接触ICを搭載していないスマートフォンでも、「リーダーにかざすとサイトへ誘導」というアクションが利用できる技術となる。対応機器である「ピットタッチ・ミニS」「ピットタッチ・プロ」には、スピーカーと近接センサーが設けられており、非接触IC搭載の携帯電話などをかざすとそのまま非接触IC経由でデータをやり取りするが、非搭載のiPhoneなどがかざされると、パラメータを乗せた音がスピーカーから流れる。同社によれば、モデムと同様の仕組みとのことで、iPhoneなどスマートフォン側で専用アプリを起動していると、スピーカーから発せられた音をマイクでキャッチし、解析してサイトへ誘導する。

 「ピットタッチ・ミニS」「ピットタッチ・プロ」、そしてスマートフォン側アプリにはそれぞれ固有のIDが割り当てられ、それらを組み合わせることで、どこで、どの端末がかざしたか判別し、最適なコンテンツが配信される。やり取りするデータは全て暗号化され、なりすましも防げる。

 ベースとなった「ピットタッチ・ミニS」「ピットタッチ・プロ」は、同社がこれまで販売している同名製品とほぼ同等で、ファームウェアのアップデートでスマート・サウンド・タッチに対応できる。NFCにも対応済みとのことで、今後、登場が期待されるNFC対応ケータイでも利用できる。

 音を使うという仕組み上、騒がしい場所での利用については、導入箇所に応じたチューニングが必要と見られるが、同社では85dB以下であれば認識できるとしており、地下鉄で電車が入ってくるような状況でも利用できるとのこと。

 このほか同社では「スマート・サウンド・タッチ」のオープン化も検討しているとのことで、具体的な取り組みは今後検討される見込み。3月8日から開催される展示会「リテールテック JAPAN 2011」の同社ブースで展示やデモンストレーションが行われる。

ピットタッチ・ミニSピッチタッチ・プロ

 



(関口 聖)

2011/2/23 11:31