FeliCaカード対応ケースを使ったiPhone電子決済ソリューション


 米mophie(モフィー)は、株式会社フライトシステム コンサルティング、フォーカルポイントコンピュータ株式会社と共同で、FeliCa 技術を使ったモバイル電子決済ソリューションを開発していると発表した。

 mophie社は1月6日にiPhone用クレジットカードリーダー付きケース「marketplace」を発表したが、今回発表したソリューションは「marketplace」のFeliCa対応版を用いるもの。

 3社は2010 年春にこのiPhone用ケース(「marketplace」FeliCa対応版)を使ったiPhone用電子決済ソリューションの提供を開始する予定。また2010年中には、「marketplace」クレジットカード版を使ったクレジットカード決済用のソリューションを日本国内でリリースする見込みだ。

iPhoneケース(「marketplace」FeliCa対応版)製品イメージ図

 ソニーが開発したFeliCaは、日本をはじめアジア各国で利用されている。日本国内ではFeliCa内蔵携帯電話は約1億台、Felica内蔵の交通カードや電子マネーカードは1億2千万枚以上出荷されており、今回の発表は、こうしたFeliCa決済をiPhoneでも利用可能にするソリューションとなっている。

 ソリューションで利用されるiPhone 用ケース(『marketplace』FeliCa 対応版)は、mophie社高機能ケースにFeliCa用ソフトを組み込む。これにより、ユーザーは専用アプリを起動し、iPhoneケースに手持ちのFeliCaカードを挿入することで、残高照会や決済などが可能になる。なお、「marketplace」FeliCa対応版のサイズや重量などの仕様は現段階では明らかにされていない。

 日本での販売はフォーカルポイントが担当する見込みだが、コンシューマー向け、企業向けのソリューションをそれぞれ検討している。

 コンシューマー向けソリューションとしては、iPhone用ケース(「marketplace」FeliCa 対応版)を使った、乗車履歴照会機能、残高照会機能、経費精算、チャージ機能、セキュアな支払機能、ポイントカードの確認や特典交換を行う機能などが提供できる。

 一般企業向けには、社員にiPhoneを持たせることで、交通費精算や日報の管理などが可能になる。そのほか、医療分野では、患者の病歴管理など、既存のFeliCaを使ったサービスと組み合わせての活用も可能。営業店舗向けには、電子決済端末を安価に提供できるため、コンビニエンスストアやスーパーマーケットの店頭などのほか、常設店舗ではないフリーマーケットなどでもFeliCa決済が可能になる。

(工藤 ひろえ)

2010/1/20 06:00