本日の一品

手書きとキーボード入力可能な万能デジタルノートを入手! 「XPPen Magic Note Pad」

 2025年は、タブレット熱が高まった年であった。その理由のひとつはGalaxy S23 Ultraを返却したため気軽にペン入力できるデバイスが手元からなくなってしまったこと、もうひとつの理由は、年初の「IFLYTEK AINOTE Air2」の購入で、大きな画面に手書きできる良さを再認識したことだ。

 その後、Makuakeで「IFLYTEK AINOTE2」にも手を出したのだが、クラウドファンディング製品なので届くまで時間がかかる。そんな折、目にしてしまったのが「XPPen Magic Note Pad(以下、Magic Note Pad)」だ。

 Magic Note Padは「世界初の3-in-1カラーノートパッド」を謳うAndroid 14搭載10.95型タブレットで、液晶タブレットメーカーのXPPenが開発している。

 3-in-1カラーというのは、物理ボタン「X-Paper Key」を押すことで、ディスプレイを3つのカラーモードの間で切り替えられることを指している。

 通常のタブレットと同様の発色をする「ネイチャーカラーモード」、低コントラストでアプリによっては背景色を白から暖色系に変えて目への負担を少なくする「ライトカラーモード」、最後が小説などを読む際にぴったりなモノクロ表示の「インクペーパーモード」だ。

X-Paper Keyを押すと、カラーモード切り替え画面が表示される
同じものをそれぞれのカラーモードで表示した例

 インクペーパーモードといっても、Magic Note PadのディスプレイはE Inkではないので“なんちゃってインクペーパー”である。バックライトが目に突き刺さるのを抑えるものではないことを覚えておきたい。

 とはいえ、Magic Note Padはコストパフォーマンスに優れた使い勝手の良いタブレットだ。公式サイトでの通常価格でも6万円台(セール中だったので筆者は4万円台で購入)と安価なのにもかかわらず、専用ペン(X3 Pro Pencil2)とマグネット式ケースが付属するので、届いたらすぐに持ち出せるし書き始められる。

専用ペン(単体では7800円)と専用マグネット式ケース(価格不明)が付属して4万円台だった。コスパバツグンだ

 ディスプレイはノングレアタイプで、表面にペーパーライクな加工を施してあり、ペンで手書きする際にツルツルと滑らないし、コツコツとした音もしない。XPPen製ということもあり、手書きに特化しているというイメージだ。

ノングレアタイプのディスプレイ。触るとサラサラとしている。iPadほどツルツルと滑らないものの、上質な紙に手書きしているような感覚を味わえる

 そのこともあり、ペンとの相性は非常に良い。ほぼ視差を感じることなく、紙の上に描(書)いているようにペンを走らせることができる。遅延や途切れもなく、筆者程度のストローク速度であれば、問題なく筆跡を残せる。

紙に書いているかのような書き心地。1万6384レベルの筆圧検知を備えているらしいが、その恩恵を感じられるほどの絵を描く能力がないのが残念だ

 Magic Note Padは、手書きすることの多い生徒や学生、ビジネスパーソンを対象に開発されているらしい。利用シーンの例に「オンラインセミナー受講時」や「数学の解答作成」、「授業中」などがある。

 手書き利用を想定したタブレットなので、手書きアプリが複数プリインストールされているのが良い。「XPPen Notes」、「MyScript Notes」、「MyScript Math」などだ。

 XPPen Notesは、「J notes」と共同開発した手書き対応ノートアプリで、豊富なノートテンプレート、ブラシ、ステッカーを利用できるほか、インポートしたPDFへの手書き注釈、手書きしながらの録音にも対応している。

 もちろん、キーボード(ソフト/物理)での入力もできるので、取材現場にテーブルがあればキーボード(物理)を出してのメモ取りもできるし、執筆作業をすることも可能だ。

手書きとキーボードによる入力を混在させられる

 Magic Note Pad購入特典として、カスタム用紙やテキストへの手書き入力、PDFのエクスポート、手書きOCR認識などの機能を解放した本アプリのプロ版を利用できるのでこれを利用しない手はない。

 ただ、現時点で手書き文字認識の精度がイマイチなので実用に向かない。手書きをテキスト化するのであれば、「手書きをテキストAIに」機能を使ったほうが精度が高い。

 また、録音したものを文字起こしする機能は有料だ。アプリ内ではコインを「クラウドビーン」、課金画面では「クラウドポイント」と表示しているので、これが同じものなのか判断できない。

 もし同じだとすれば、50コインで1時間の文字起こしをできるので、通常の利用料金は1時間69円からとなる。比較的安価な部類に入るだろう。

 使い勝手が良いと感じたのがMyScript Notesだ。こちらも手書きとキーボードからの入力に対応するし、インポートしたPDFへの手書き注釈も可能だ。XPPen Notesと異なり、手書き文字認識の精度が高いのがありがたい。

 しかも、Magic Note Pad購入特典として、1年間フル機能を使うことができる。録音機能がないのが残念だが。

手書き文字認識の精度は驚くほど高い。適当に走り書きしたものでも、文脈を汲み取るのか、ほぼ正確にテキスト変換する

 ここで生きてくるのが、Magic Note Padの画面分割機能だ。ディスプレイのどこかに常駐しているペンアイコン(フローティングボタン)に専用ペンを近づけると、各種メニューが表示される。その中の画面分割を選んで、MyScript Notesと、何か他の録音アプリを同時起動させておけば、録音機能を補完できるだろう。

フローティングボタンにペンでタッチすると、このようなメニューが表示される。ここから画面分割を選ぶ。2つのアプリを表示した後に画面の比率を変えられる
簡単ボイスレコーダーアプリを2つ目のウィンドウに表示させた。試したところ、MyScript Notesを立ち上げていたり、アクティブにしたりしても録音を開始できるし継続する

 viaim RecDotのようなハードウェアが必要になるものの、リアルタイム文字起こしアプリ「viaim」ユーザーなら、録音(とリアルタイム文字起こし)中に、「他のアプリの上に重ねて表示」をオンにしておけばフローティングウィンドウとして画面に常駐する。これで話の内容をテキストで視認しながらメモ取りもできるようになる。

こちらはリアルタイム文字起こしアプリ「viaim」のウィンドウを常駐させているところ。フローティングウィンドウは好きな場所に随時変更できるので、メモ書き中、じゃまになったら移動させれば良い

 まさに最強のデジタルノートの誕生だ。仕事柄、ノートパソコンを持ち歩かないわけにはいかないが、どのような取材現場でも記録の取れるMagic Note Padが2026年の主戦力になるのは(現時点では)間違いなさそうだ。なお、本稿をMagic Note Padで執筆していることも書き添えておきたい。

製品名発売元実売価格
Magic Note PadXPPen6万5990円