本日の一品

これからの季節にぴったりなウェアラブルサーモデバイス「REON POCKET PRO」
2025年7月2日 00:00
今年も、各地方で続々と梅雨入りし、いよいよ本格的に夏が始まる予感がし始めました。昨今は、首に巻くだけで体を冷却する、保冷剤的なアイテムや、ハンディファンなど、暑さを乗り切るためのアイテムが、さまざまな場所で販売されています。
今回は、そんな数あるアイテムのうち、かしこく、素早く涼しさを感じられる「REON POCKET PRO」をお借りできたので、使用感について紹介していきます。
なお、発売は2025年5月、公式ストアでの販売価格は2万7500円、REON POCKET TAGを同梱した場合は、2万9700円となります。
そもそもREON POCKETは、これまで5世代にわたって展開されてきたウェアラブルサーモデバイスで、首元から身体を冷やしたり、温めたりできるのが特徴の製品。
今年発売されたREON POCKET PROは、シリーズのナンバリングモデルから外れ、上位モデルとして登場。REON POCKET 5から比べると、冷却面積、最大吸熱量、最大駆動時間が、いずれも2倍になっているとのことです。
仕組みとしては、サーモモジュールから発生する熱をヒートシンクで受け、放熱ファンから外部に放出します。本体両サイドに搭載されているネックバンドを首に引っ掛け、サーモモジュールを首から肩甲骨にかけて肌に密着させるように装着します。
ネックバンドは、はじめこそ固く、装着感があまりよくない印象を受けましたが、公式サイトのサポートページにある「REON POCKET PROの装着方法」という動画を参考に、折り曲げるようにすることで、首元にピタッと装着できるようになります。
実際に装着して試すと、首の後ろあたりにひんやりとした感触が広がります。一般的な冷却製品の場合、長時間使用していると、冷たさに身体が慣れてきてしまい、心地よさを感じにくくなってしまうのが難点ですが、REON POCKET PROでは、2枚のサーモモジュールが、強弱をつけ、交互に駆動する仕組みになっているため、最初の〝ひんやり感〟を長時間維持できます。
そのため、屋外でしばらく着用していても、冷たさを常に感じていられるのが魅力的です。筆者は取材時の外出や、犬の散歩などに着用していますが、通常なら徐々に身体がほてってくるのを低減できるので、非常に助かっています。
長時間着けていると、肌にピタっと張り付くような感覚になってしまい、この状態でネックバンドを動かすと、上部のロックが外れてしまうことがあります。
この場合、REON POCKET PRO本体を持ち、少し浮かせるようにしてから調節をすると、また快適に使用できます。
本体は、防塵防水仕様を謳っているわけではありませんが、水滴やほこりが侵入しにくい設計になっているとのこと。襟元から、服の中にしまうように装着するため、雨の侵入も、そこまで敏感に気を付けなくてもいいとのことです。
冷たさの調節は、マニュアルモードでは5段階に設定ができます。SMARTモードでは、ターゲット温度と、弱冷や強冷といった好みの温度を設定することで、温度センサーや温湿度センサーから周囲の環境や行動を読み取り、適切に冷やしてくれます。
また、REON POCKET TAGを使えば、より正確に環境変化を認識できるようになります。REON POCKET TAGは、特に寒暖差が激しい環境に移動する(夏場、屋外からクーラーの効いたデパートに移動するなど)シーンで、特に威力を発揮します。
バッテリーは、COOLモードで、5段階中レベル3に設定すると約18時間、レベル5だと約5.5時間となります。SMARTモードでも相当な持続時間があり、日中の外出であれば、基本的に1台で賄える印象です。充電はUSB Type-Cケーブルにて行うので、モバイルバッテリーなどで隙間時間に充電ができるのもポイントです。
保冷剤風のアイテムの場合は、つけた瞬間は気持ちがいいものの、しばらくすると溶けてしまい、再度冷やすまでは効果を発揮できないため、REON POCKET PROの持続力や、充電して使える仕様は、非常に理にかなっていると感じます。
本体は約58mm×36mm×134mmで、2サイズあるエアフローパーツを装着すると、もう少し縦に長くなります。エアフローパーツの排気口をふさいでしまうと、本体が熱を持ってしまうので、その日の服装に合わせて、できるだけ干渉しないように装着するのがポイントです。
本体の大きさがそれなりに大きいので、ハイバックチェアなどに腰かけていると、背もたれと干渉してしまうのが、少し気になります。メーカー広報に確認したところ、寄りかかる程度の圧力であれば、故障の心配はほぼないとのことなので、背中や首が痛くならない程度であれば、気にせずに寄りかかって使うのもありです。
ただし、この際にも、排気口への干渉には気を付ける必要があります。
熱中症対策という意味では、水分、塩分の補給も大切なので、これ1台で賄えるというわけではありませんが、体感温度を下げ、夏を乗り切るためのアイテムという意味では、非常にありがたいデバイスだと感じます。
長時間駆動や、環境に合わせたコントロールが魅力なので、価格との相談にはなりますが、外出の多い人には、ぜひ試してほしいです。