本日の一品

「Wi-Fi ワットチェッカー」で消費電力を秒単位で監視してみた

 今使っているパソコンの消費電力を知りたいなあと思った。で、ワットチェッカーと呼ばれる製品をいろいろ探したところ、筆者の要望にマッチしそうなものがほぼこれしかなかった。ラトックシステムズの「Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH2」だ。

ラトックシステムズ「Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH2」

 ワットチェッカーを選ぶうえでの前提条件は、秒単位でリアルタイム監視でき、そのうえでCSVファイルなどでログを出力できること。両方の条件を満たすワットチェッカーは、筆者が探したなかではこれが唯一だった。本体にディスプレイはなく、電力などの数値はスマホやWindowsなどデバイス側のアプリでチェックする形だが、実際のところ本体を見やすい位置に取り付けられるとは限らないので、これはこれでOK。

 Wi-Fi版のほかにBluetooth版もあり、そちらも通信の仕方が異なるだけでスペックは大部分が同じだが、なんとなくプラグが3ピンのWi-Fi版を選んだ(Bluetooth版は2ピン)。また、Wi-Fiは2.4GHzでの接続になるとはいえ、Wi-Fi Directとかではなく、ちゃんとルーター経由での接続になるので複数端末からの利用もしやすいのがメリットだ。

Wi-Fi版は3ピン

 アプリ上ではリアルタイム(秒単位)での計測のほか、1時間(1分単位)、1日単位(1時間単位)、1カ月単位(1日単位)の計測グラフも表示できる。消費電力を表示するだけでなく、電気料金や二酸化炭素排出量のグラフに切り替えることも可能。今の消費電力を知るという目的は問題なく達成でき、ログデータをCSVで出力して任意の期間内の平均値を算出するなど軽い分析もバッチリ行なえる。

スマホアプリでの表示
1秒単位のリアルタイム監視
CSVファイルに出力した内容はこんな感じ
Windows用アプリケーションでの表示
1日グラフ(1時間単位)

 ただ、不満もある。アプリのユーザーインターフェイスは悲しいくらいに前時代的でもっとなんとかならんのかな、と思うし、スマホアプリでは電気料金の算出に使う単価設定で小数点が入力できない。リアルタイム計測では時々通信が不安定になるのか数秒から長いときは10秒くらいデータが抜けてしまうことがある(メーカーWebサイトなどでも断りがあるが)。このあたりはもいちょい改善してほしいなあという気持ちがなきにしもあらず……。

Windowsアプリケーションでは29.7円とかも設定できるが、スマホアプリでは小数点が入力できないので30円とかにするしかない

 ちなみに、今回のそもそもの目的であるパソコンの消費電力だけれども、Windows用のアプリケーションでも分かるんじゃないの? と思う人もいるだろう。ただ、それはCPUやGPUなどメインどころのパーツだけで、システム全体の数値を知ることは基本的にできない。トータルの消費電力を正確に把握するには、こういったワットチェッカーを使うのが一番確実、という事情があったりする。

パソコンの電源を接続。システム全体の電力を計測するにはこれが結局確実

 それはともかく、このワットチェッカーをパソコンに限らず家電製品などにも活用して消費電力をきめ細かく視覚化することで、きっと節電意識を高めていくこともできるだろう。

製品名発売元実売価格
Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH2ラトックシステムズ7800円

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