本日の一品

見た目がかわいいだけじゃない! ポート類も機能も豊富なドッキングステーション「RayCue 128K Pro」

 ちまたでは懐古主義までいかないものの、レトロかわいいものが大流行(おおはやり)だ。家電製品や食器の柄だけではなく、デジモノにもその影響が及んでいる。

 そんな中で見つけたのがRayCue「128K Retro」だ。これは1984年に米国の某メーカーから発売されたコンピューターをほうふつとさせる見た目の「128K Pro」とミニチュアキーボードのように見える「128K Pocket」のセット商品で、ここでは128K Proに注目していく。

RayCue「128K Retro」は「128K Pro」と「128K Pocket」のセット商品だ

 128K Proは、キュートな見た目をしているだけでなく、実力が半端ないドッキングステーションだ。アップストリームのUSB Type-C端子を除けば、11の端子とSDカード/microSDカードスロットを搭載している。

 内訳は、4K/60Hz出力に対応したHDMI×3、USB 2.0対応Standard-A×2、USB 3.0対応Standard-A×3、USB 3.2対応Type-C、1Gbps対応のRJ45、3.5mmオーディオジャックとなっている。仕様書によれば、SDカード/microSDカードスロットは同時に利用できるという。

 これまでもドッキングステーションと呼ばれる製品を使っていたが、USB Standard-A端子やHDMI端子の数が足りないことから、ONEXPLAYER X1 Miniの上下に搭載しているUSB4端子をどちらとも使わざるを得なかったのだが、128K Proならどちらか片方を接続するだけで済む。自宅だけでなく、出先でもONEXPLAYER X1 Miniを使うので、ケーブル脱着の手間が減る上、見た目もスマートになる。

 などと言い訳を自分の中でしつつ、Amazonでセールになるタイミングを狙って購入した。

 到着したRayCue 128K Retroの箱を開けたところ「かわいい!」と叫んでしまったのはいうまでもない。ちなみに、セット製品の128K Pocketは、SDカード/microSDカードスロット、USB 3.0対応Standard-A×2、USB 3.0対応Type-C(5Gbps)、4K/60Hz対応HDMI端子を搭載しており、出先での利用に便利そうだと感じた。

パッケージ内容物。RayCue 128K Pro本体から時計回りにACアダプター、ACケーブル、RayCue 128K Pocket、取扱説明書
フロントのディスプレイっぽいものの下にUSB 3.0対応Standard-A×2、USB 3.0対応Type-C、3.5mmオーディオジャックが並ぶ。FDドライブのように見えるのは上からmicroSDカードスロットとSDカードスロットだ
背面には端子類がぎっしり並ぶ。上部に3つ並ぶのはUSB 3.0対応Standard-A、USB 2.0対応Standard-A×2、左側に縦1列に並ぶのはHDMI端子、右側には上からRJ45端子、電源のためのDCポート、そしてアップストリームのUSB Type-C端子である。これだけあればほかには何もいらないだろう
左右には切れ込みがあるが吸気しているようでもないので、ただの飾りのようだ
上部には物理キーが4つ並ぶ。左からメニューキー、ボリュームダウンキー、ポリュームアップキー、確認キーだ。手前の穴はスピーカーである
128K Pocket。キートップのように見えるものは電源ボタンすら押し込むことができない“フェイク”である。とはいえ、どの端子を使っているか識別するインジケーターライトとしての役割を担っている
裏には10cm長のUSB Type-Cケーブルを格納している。これなら忘れることはない(多分)

 ひと通り撮影した後、セッティングを行った。セッティングといってもこれまでデスクの上にあった2つのドッキングステーションを取り払い、128K Proを据え、デスクトップディスプレイ2台とキーボードやマウス、スピーカーマイク、Webカメラなどをつなげ直しただけなのだが。

2つのドッキングステーションを使っていた頃
128K Proに置き換えたあと。「ごちゃごちゃしてるじゃん」と言われそうだが、ONEXPLAYER X1 Miniから生えているケーブルが1本だけになったのは、使っている立場からするとかなりの変化である

 使っているデスクトップディスプレイがいずれも古いし、そもそも高性能な製品でもないので「4K60fpsってどう!?」と質問されても困るのだが、何の問題もなく使えている。

 2つのドッキングステーションを使っていたときには、きちんと接続しているにもかかわらず、ディスプレイのどちらかで表示されない不具合が頻発していて、パソコンを再起動したり、接続部分を見直したりするなど無駄に時間を浪費していた。それがないだけでもありがたい。

 ドッキングステーションとしての機能はいたって「フツー」で、フツー以上でもフツー以下でもないという評価である。しかし128K Proはフツーのドッキングステーションではない。正面に搭載しているディスプレイのようなものがディスプレイとして機能するのだ。

 これは、サイズが3.5型、320×480ピクセルの解像度を持つタッチ操作対応のIPSディスプレイで、時計やデジタルフォトフレームとして利用できる。128K ProをBluetoothスピーカーとして使っている最中に音量を調整すると、音量レベルを表示するほか、後述する方法で表示を切り替えて、レコードプレーヤー、カセットテープ、ラジカセのアニメーションを表示させることもできる。

 ディスプレイの時計、デジタルフォトフレームなどの設定はスマートフォン向け「RayCue 128K」アプリで行う。

 まずは、時刻合わせをしていこう。メニューキーをダブルクリックして設定を開き、「Date/Time」をタップしていく方法で、日付、時刻を手動で設定できる。面倒だと感じるのであれば、RayCue 128Kアプリを立ち上げて、128K ProのWi-Fiにアドホック接続するだけで自動的に時刻合わせを行える。

メニューキーをダブルクリックすると設定画面が開く。ここから表示させたいものを選んでいく
アプリを立ち上げると“接続してくれ”(意訳)と表示されるので「Connect」をタップする。なぜかアプリの権限へと遷移するので、Wi-Fi設定を開いてRayCue 128Kを選んで接続する。Wi-Fiパスワードは128K Proのディスプレイを保護するシートに印刷されているのでなくさないようにしよう

 なお、時計表示は一種類だけでなくディスプレイを横にスワイプするとさまざまなデジタル時計やアナログ時計6種類に切り替えられる。時計を表示中に縦方向にスワイプすると3パターンのカラバリを設定することもできる。

デジタルフォトフレームを使うには、RayCue 128Kアプリから写真を追加する。1枚のみ表示することもできるし、最大9枚のオートスライドを設定することも可能だ。
送信リスト枠内の「+」をタップしてから写真を追加する。なぜか拡大表示されているので写真を縮小するなどして表示枠内に収め「Define」をタップすると送信リストに追加される。表示させたい写真をすべて追加したら、再度「Define」をタップして、128K Proに写真を送信する

 設定が終わったら、メニューキーをダブルクリックして設定を開き、「Photo frame」を選択しよう。これで時計表示からフォトフレーム表示へとディスプレイが切り替わる。

仕事をしながら愛猫を眺められる。これが至福か

 128K ProはBluetoothスピーカーにもなる。といっても音質までレトロなので使うことはほとんどなさそうだが、音楽再生中にディスプレイを「Music display」表示にしておけば、なんとなく気分が盛り上がる。レコードプレーヤー、カセット、ラジカセといった懐かしいものが画面に現れるからだ。

ゴキゲンなMusic display表示。3種類から選べるほか、カラバリも用意されている。どの画面でもアニメーション表示なのが良い

 残念な点を挙げるとすれば、パソコンのサブディスプレイとして使うことはできないことだ。とはいえ、必要十分な端子数に遊び心のある小さいディスプレイを搭載しているRayCueの128K Pro。買って良かったと心から思えるデジタルガジェットである。

製品名発売元購入価格
RayCue 128K RetroRayCue2万4749円
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