本日の一品

ドライブ複製にも対応。PCなしで不要なハードディスクを消去できる「UD-3101CLER」

 PCやNASを長期間使っていると、故障や劣化、さらには容量の追加などで、ドライブの交換作業は頻繁に発生する。特にNASの場合は、電源投入時間が一定のラインに達すると、たとえ障害が発生していなくとも、ドライブを入れ替えたほうが安全だ。

 こうした入れ替えに伴って処分することになった古いドライブで、問題となるのはデータの消去だ。特にNAS用のハードディスクは容量も大きく、ソフトを使って消去しようとすると、数時間かかることもザラだ。これだけの時間ずっとPCを占有されるのは、あまりよいことではない。

 今回筆者が購入したタイムリーの「UD-3101CLER」は、SATAのHDDもしくはSSDに取り付けるアダプタ型の製品で、単体でドライブの消去が行えることが特徴だ。これならばPCのリソースを使うことなく、ドライブをつないでしばらく放置しておくだけで、データをきれいに消去してくれる。

製品パッケージ。ドライブの「消去」「複製」に対応する

 手順としては、本製品の2つある差込口の片方に、SATAのドライブを装着。3つの消去モードをディップスイッチで選択したのち電源を入れ、スタートボタンを長押しするだけ。今回は3TBのドライブをゼロで上書きしたが、数時間で作業が完了した。念のため復旧ソフトでファイルの検出を行ってみたが、消去前は検出された約10万個のファイルが、検出が不可能になっていた。

本体(左上)と、PCにつなぐ場合のUSBケーブル、電源アダプタ類が付属する
本体。上下にSATAドライブを接続するコネクタを備える
データ消去の方式は側面のディップスイッチで設定する
反対側は電源ポート、PC接続用のType-Cポートを備える
電源ケーブルをつなぎ、消去対象のSATAドライブを接続する
モードを選択したあと電源を入れ、上面のスタートボタンを長押しする
消去開始。進捗状況は上面の「25%」「50%」と書かれたLEDで確認できる

 本製品のようにドライブの消去を行うための製品はコンシューマ向けでも複数存在するが、PCにインストールして使う消去ソフトが同梱されるだけの製品も多く、本製品のように単体での消去機能を備えた製品はそう多くない。さらに本製品は、2つある差込口を同時に使ってドライブの複製機能も備えるので、HDDからSSDへの移行などでも重宝する。

ドライブの複製にも対応。ただし本製品単体ではパーティションサイズが調節できず、容量が大きいドライブへのコピーしかできない点に注意

 ディップスイッチでモードを選択することから毎回説明書を参照しなくてはならないこと、またドライブの複製機能は容量が大きなドライブへの移行に限定される点は要注意だが、そこさえ気をつけていれば、実売も4千円台とリーズナブルなこともあり、ドライブの廃棄や譲渡、さらには換装にあたって何かと重宝する一品だ。

製品名発売元実売価格
UD-3101CLERタイムリー4380円