本日の一品

停電時はライトが自動オン、日常から災害時まで活躍するUSBアダプタ

 多くのスマホで新規購入時に充電器が添付されなくなったことで、充電器のニーズは以前より増えている。特に複数ポートを持つ充電器は、スマホとそれ以外のデバイスを同時に充電できるとあって人気も高い。

 今回紹介するトップランドの「CHAC24L-WT」は、そんな2ポートのUSB充電器に、ライトを合体させた一品だ。停電時には自動的に点灯し、コンセントから外して懐中電灯にもなるというユニークな製品なのだが、かなり挙動が分かりにくい製品でもある。実機を購入したので、ざっとその特徴を紹介する。

製品本体。見た目は一般的なUSB充電器。プラグは折りたたみ可能で持ち歩きにも適する
USB Aポートを2基搭載。最大出力は合計で2.4A。USB Type-Cではないのはやや残念

 まずコンセントに挿した状態では、一般的な2ポートのUSB充電器として機能する。最大2.4Aに対応するので、スマホはもちろんタブレットの充電も可能だ。この状態ではライトのオン・オフは手動で、自身でオンにしない限りは自動的に点灯することはない。

 本製品をコンセントから抜くか、もしくはコンセントに差した状態でブレーカーが落ちるなどして電力が遮断されると、内蔵バッテリーからの給電でライトが自動点灯する。つまり災害などで電力供給が断たれた時の非常用ライトとして使われることを想定した設計だ。停電した時の目印として役立つのはもちろん、手で持って使うことも可能だ。

コンセントに取り付けたところ。ボタンを押せば点灯するが、暗くなると自動点灯するギミックはない
コンセントから外すなどして給電が止まると自動的に点灯する。災害での停電を想定した設計だ
プラグを折りたたんで携帯用ライトとして使える。明るさ切替は3段階、最大50時間利用可能

 その一方で、本製品の外見からしてありそうな機能のいくつかが、本製品には搭載されていない。例えば照度センサーがそれで、自宅の廊下などに取り付けておき、暗くなったら足元を照らすという使い方はできない。通電中は点灯したままか、消灯したままかのどちらかで、自動的にオンになるのは、あくまで非常時のみということになる。

 また本体にバッテリーを内蔵していることから、モバイルバッテリーとして使えそうに思えるが、容量はわずか650mAhしかないため照明にしか使えず、スマホなど外部機器を充電する場合は、必ずコンセントにつながなくてはならない。このように、外見や仕様からして「こういう使い方もできるのでは」と予想していると、実際にはできずに面食らう部分がちょくちょくある。

コンセントに差した状態であればスマホなどの充電は可能。モバイルバッテリーとしては使えない

 ただしこうした挙動さえきちんと把握しておけば、非常に便利な製品だ。例えば一人暮らしで、枕元で使える照明と、USB充電器がともに欲しい場合は、その両方の機能を兼ね備え、さらに非常時には懐中電灯にもなるプラスアルファを備えた本製品は、心強い存在だろう。USB Type-Cではないが、価格も2千円を切るなど安く、一家に一台あると便利な製品と言えるだろう。

パッケージ。挙動を理解すれば便利な製品なのだが、いかんせん分かりにくいのが欠点だ