Clubhouseより面白そうな20人でチャットできる玩具「しゃべクル」

　アメリカンコミックが大好きだった子供のころから、憧れのガジェットはディズニーの劇画アニメの主人公であるディック・トレイシーが持っている腕時計型のウォーキートーキーだった。

ラップBGM＆効果音付きのウォーキートーキー「しゃべクル」は最高に楽しい

　学生時代にハワイに留学していたころは、もちろんまだ携帯電話などは無かったが、入国してすぐにショッピングセンターに行ってウォーキートーキーを買ってオアフ島内での友人とはほとんど毎日それを使って連絡を取り合っていた。

子供のころからディック・トレイシーの持つ2Way Wrist Watch WalkieTalkieは憧れだった

　そんな日常だったので、今でもウォーキートーキー的なアイテムを見つけると後先を全く考えることなく速攻で買ってしまう悪い癖がある。今回、一目ぼれで買ってしまったのはタカラトミーの「しゃべクル」と名付けられたペアのウォーキートーキーもどき。

しゃべクルはペアでなんと1380円で買える

詳細な取説も付属するが、我慢できずにまずTRY！

単4乾電池3本で動作する

　商品名のしゃべクルは、“しゃべっておクル！”、“かえってクル！”から合成された名前のようだ。何色かのペアがあるが、筆者の買ったのはブルーとオレンジのペア。パッケージの表と裏にほとんどのできることや楽しみ方が書かれている。

　一応、詳細な取説は付属するが、この手のガジェットは読むより先に手探りでやってみるに限る。基本は、マイクアイコンの書かれたボタンを押しながら録音した自分の音声メッセージを紙飛行機アイコンの送信ボタンで相手に送るだけ。飛距離は最大で30m、同時受信出来る相手は20人が最大だ。

側面には電源オンオフスイッチと3ポジションのモードセレクター

　しゃべクルの駆動エネルギーは単4乾電池が各3本、ペアで6本の単4乾電池が必要だ。側面には電源オンオフボタンと3つのモード（しゃべクル、ラップ、2台以上専用）の選択スライドスイッチ。反対側面には録音する声の音程を上げたり下げたりするジョグダイアルがある。録音済みの音声再生中にも機能する。

　そして上面には前述した録音ボタン、送信ボタン以外に、再生ボタン、CHANGEと書かれたグレーの再生、逆再生ボタン、右端にはしゃべクルモードの時には、25種類の効果音を出せるサウンドボタンが5個並ぶ。ラップモードの時には同じ5個のボタンが、5種類のアップテンポラップからスローテンポのリズミカルなBGMを提供してくれる。

　しゃべクルの面白いところは、単に録音した音声を送るだけではなく、これらのエフェクトを組み合わせて、ほかのしゃべクルを持ったメンバーに同時発信できることだ。普通にしゃべった言葉をラップ音楽に合わせて適当にアレンジしてくれたり、逆再生して送った暗号のような言葉を解析するのも面白い。

表面には録音、送信、逆再生設定、再生、効果音ボタンなどが並ぶ

　しゃべクル遊びの基本シーンは、まず送信者が効果音などを使って録音した音声データを送信する。受信した全ての人のしゃべクルからはお知らせの効果音が再生される。続いて再生ボタンを押して内容を確認して返信するのが手順だ。なので基本的には再生ボタンを押して聞くまで内容は分からない。

　しゃべクルには極めて多くの機能が詰まっているが、筆者が最も気に入ってるのは受信側のしゃべクルの電源さえ入っていれば、30m以内に居る送信者が、しゃべクルモードにして、大きなラッパ音や子供の大きな笑い声、巨大なオナラ音、雷鳴からビームガンの音、狼男の遠吠えなどの擬音を強制的に送り、自動再生できることだ。

反対側側面には録音時の声の音程を自由にアップダウンできるジョグダイアル

　コロナ禍が終焉し、長いテレワーク期間が終わって、昔のように会議室でリアルな会議が行われるようになったら、会議室のテーブル下に事前に隠して電源オンしたしゃべクルに品性のカケラも感じられない擬音を送って驚かせてみたいところだ。

　筆者はメインスマホにはずっとAndroidスマートフォンなので、少し前までは巷で流行っていたが、早くも昨今終焉に向かってるとの噂のある「Clubhouse」の代わりにしゃべクルを持った20人で余り品性の無い擬音満載の時間差チャットを楽しんでみたい。