本日の一品

SKAGEN「Falster 2」は手首が細くても似合う、カッコいいスマートウォッチだ

 筆者の手首周りは15.2cmほどと、男性にしては細い部類に入ると思う。手首が細いと、ケースサイズが大きくなりがちなスマートウォッチが絶望的に似合わないので、買ったことがない。

「Falster 2」を着けるとこんな感じ

 だが、今回購入したSKAGENの「Falster 2」は、サイズ感はぴったり。カッコいいデザインに惚れ込んで衝動買いしたのだが、サイズ感と見た目の良さに関しては当たりだと感じている。

 「Falster 2」は、Wear OS by Google(旧Android Wear)を搭載し、心拍計とGPSも内蔵しているスマートウォッチ。バンドの材質は、シリコンと、シリコンより2000円ほどお高いステンレススティールメッシュから選べる。筆者はカッコいいという理由でステンレススティールメッシュを選択した。

ケースサイズは40mm、バンド幅は20mm

 ステンレススティールメッシュバンドはバックルが付いておらず、マグネットでピタッとくっつけて留める。きつく締めても使っているうちにちょっと緩んでしまったり、たまに金属製のモノがくっついてしまったりする弱点はある。が、個人的には一般的なバックルの金具があまり好きになれないので、この方式は気に入っている。

重さはバンド込みで59gと軽め

 「Falster 2」のセットアップは、「Wear OS by Google」をインストールしたスマートフォンと「Falster 2」、それぞれのディスプレイに表示された案内通りに操作していくだけで完了する。説明書にはほとんど何も記載されていなかったので不安だったが、案内が思ったより親切なので、戸惑うことなく完了した。

とくに引っかかるポイントもなく、設定を終えることができた

 本製品右側面に設置されたボタンのうち、中央の竜頭っぽいボタンの機能は多岐にわたる。押し込むとアプリ一覧画面を表示、長押しでGoogleアシスタントを起動、回すと上下のスワイプ操作として動作する(回すよりディスプレイを直接スワイプした方が楽だと思うが……)。長時間押し込むと再起動する機能や、電源オフの状態で押し込むと起動する機能も備えている。

 竜頭っぽいボタンの上下に一つずつ設置されたボタンは、あらかじめ設定したアプリを起動できる。筆者の場合は天気情報と予定リストを見られるようにしているが、タイマーやマップなどを割り当てるのも便利そう。

「設定」アプリ内の「カスタマイズ」→「ハードウェアボタンのカスタマイズ」から、割り当てるアプリを選択できる
スクリーンショット左下に表示された腕時計アイコンは「シアターモード」。ディスプレイが点灯しなくなるので、その名の通り映画館で役立つ
スマートスピーカーと連携して、曲送り・曲戻しや一時停止、ボリュームの調整も可能

 スマートウォッチを選ぶ際に気になる点のひとつは、連続稼働時間だと思う。SKAGENの公式オンラインショップでは最長24時間稼働を謳っているが、実際のところはどうなんだと気になり、調べてみた。計測用ツールはおろかストップウォッチも使わず、単に時計を見てメモしただけというかなりざっくりな調べ方だが、目安にはなるだろう。

 まずは、「常に画面をON」にして、画面の明るさは5段階中最大の5に、入浴(約30分)以外の時間は本製品を装着した状態で試した。本製品は手首を傾けるとディスプレイが点灯する仕組みだが、「常に画面をON」にすると、少々暗い状態ではあるが時刻がつねに表示されるようになる。この設定だと、23時間50分ほど稼働した。24時間には届かなかったが、ほぼ丸一日は使える結果だ。

 次に、「常に画面をON」を使わず、明るさは5段階のうち3にして試したところ、24時間50分くらい稼働した。1時間ほどしか変化がないので、稼働時間のためだけに設定を細かくいじらなくてもいいかな、とは思う。

「常に画面をON」を有効化していると、手首を動かさずに時刻を確認できる
ディスプレイの明るさは「5」でなくても見やすいので、筆者の場合は「3」にしている

 充電は1時間もあれば終わり、「常に画面をON」にしていても充電時間は5分延びるくらい。なので、食事や入浴中に充電しておけばバッテリーで困るシーンはそんなにないとは思う。ただ、心拍計測機能を常時利用するフィットネス系アプリを使うとどのくらいバッテリーが持つのかは試していないので、その点においては留意してほしい。

 筆者の場合はそんなに運動をしないので、本格的なフィットネス系機能を求めていない。歩数や距離、心拍数の平均などはGoogle Fitでわかるので、それくらいで十分。睡眠時間の自動計測はしてほしいところだが、本製品にもGoogle Fitにもそういった機能はないので、サードパーティ製アプリが必要だろう。

心拍数は、約20分おきに自動で計測する。ホーム画面やGoogle Fitアプリなどでは、その場で計測も可能
毎日の安静時心拍数も表示可能

 本製品ならではという独自性の高い機能やアプリは、そんなに搭載されていない。心拍計とGPS、防水機能を備えているが、そういったスマートウォッチは他にもある。アプリ面でも、フェイスデザインをカスタムするアプリが入っているくらいで、ほとんどWear OS by Googleの素の状態と考えて差し支えなさそうだ。

はじめから数種類のフェイスデザインを用意しているので、好きなものを選べる。ピンとこない場合はサードパーティ製アプリを利用しよう
文字や背景色のカスタムもOK

 本製品は税込で約4万5400円と結構なお値段。ぽんと買えるものではないのがネックだ。また、本製品だけではないが、FeliCaに対応していないのも弱点と見る方はいるかもしれない。

Google Payのインストールは可能だし、NFCを搭載してはいるが、FeliCaに対応していないので、国内では決済サービスで使える場所がかなり限られる。世知辛い

 と、なんだかんだ言ってはいるが、見た目は気に入っているし、マグネット式のバンドの着け心地も良いうえ、スマートウォッチの機能としては大きな不満はない。最大30mの水深に耐えるという防水仕様なので、丸洗いできるのもうれしいところだ。

製品名購入場所価格
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