本日の一品

iPadアプリで遊びの幅が広がる、キッズ向け「ブギーボード」

丸いデザイン、大きなハンドルのような穴、ペンホルダーなど、キッズ向きの仕様だ

 「Boogie Board」(ブギーボード)と言えば知る人も多い。米国オハイオにあるケントディスプレイ社が開発した“液晶ペーパー”採用のメモパッドだ。初代モデルが発売されたのは今から約7年ほど前になる。既にビジネス用、個人用と、多くのバリエーションを世に送り出しているが、本日ご紹介するのはキッズ(子供)向けの「Play n' Trace」だ。米国では“K-12(K to Twelve)と言われる幼稚園児~12歳までの子供がターゲットで、より具体的には3歳~10歳の子どもにフォーカスしているようだ。

ブギーボードの最大の特徴である「ボタン一発で全消去」も健在だ

 そして、今回の商品が従来のブギーボードと大きく違うのは、筆記面である液晶ペーパー部分が半透過型で、向こう側が透けて見えることだ。

 この特殊な液晶ペーパーを採用した他のブギーボードシリーズにも採用されている。1つはビジネスユーザー向けの最新のブギーボードである「Blackboard」(日本ではキングジムが『BB-9』として販売)。従来からある小振りなサイズの「Jot4.5 eWriter」(日本では『BB-5』)もこの半透過型液晶ペーパーでリニューアルされている。

 「Play n' Trace」も最近の新しいブギーボードと同じくバッテリー駆動だ。他のブギーボード製品は、ボタン電池や特殊な蓄電池を採用しているものが多いが、Play n' Traceは全国どこのコンビニでも買える単4乾電池2本で駆動する。学校などでまとまった数の採用しても保守は簡単そうだ。

今までのブギーボードにないポップなパッケージ
半透過型の液晶ペーパーを採用したブギーボードはPlay n' Traceをはじめ3種類が登場している
どこでも入手可能な単4乾電池2個で駆動する

 ブギーボードシリーズには全体的にスクエアなモデルが多い中、Play n' Traceはきわめて変わった遊び心満載のデザインだ。丸く、角張ったところのない柔らかいデザインは、小学校の教室にあっても、幼児が扱っても安心だ。本体をぶら下げて持ち歩いたり、親指などを通して本体をホールドしたりできるように大きな穴が開いている。Play n' Trace専用の筆記ペンは本体右側のホールダーに収めることができ、紛失防止にも良いだろう。

半透過型の液晶ペーパーはそれだけを見ていると意義がわかりにくい

 そして、Play n' Traceは他のブギーボードには見当たらないトレース用のテンプレートが付属する。テンプレートをPlay n' Traceの半透過型液晶ペーパーの筆記面の下に置き、に透けて見える文字をなぞって文字や数式を筆記学習できるというわけだ。テンプレートは、数字や加減乗除符号や大文字小文字のアルファベットなど3枚を同梱している。

付属のテンプレートを下に敷くことで様々な応用が理解できる
iPadユーザーならアプリをダウンロードして学習も遊びも拡大できる

 iPadのユーザーなら、Play n' Traceの使い道をより拡大できる「ACTIVITY」アプリを使うと良いだろう。iPad上に表示されるイラストの一部をなぞって描けるお絵かきアプリや、Play n' Traceをかざして遊べるナンバーズ(数式ゲーム)、迷路ゲームなどが用意されている。いずれもきわめてシンプルで、ゲーム感覚で楽しめる教育アプリだが、半透過型のPlay n' Traceの特徴を上手く活用している。アプリを遊び尽くしたら、A4用紙さえあれば、親が手作りでクイズや新しいゲームを子供のために作って一緒に楽しむこともできる。

 また、オプション機器として、付属の標準ペンで描けないような、より太い線を一気に描くことのできる刷毛のようなペンも販売されている。ブギーボードの発売時から注目していた教育分野での活用だが、半透過型液晶ペーパーの採用とタブレットの普及によって、新しいアプリケーションも続々と生まれてきそうだ。

チョット筆者のiPad Proは大きすぎる感じだ。標準サイズ(10.5インチ)がベスト
iPadアプリの指示に従って行くといろんな絵が完成する
オプションで幅広筆などがあるので楽しい応用ができそう
製品名販売元購入価格
Boogie Board Play n' TraceKent Displays並行輸入で6000円~7000円程度