本日の一品

磁力でペアリングを簡単オン・オフ、Ankerのワイヤレスイヤホン

 Ankerから、マグネットを採用したイヤホン「SoundBuds Sport IE20」が登場した。

 マグネットを使った製品といえば、2015年に「Zolo」シリーズという製品を同社は出していたのだが、それ以降はとんと話を聞かなくなった。こういった製品はもう出ないのかも……と思いきや、今回のイヤフォンが登場してびっくり。初回3000個限定で割引販売していたこともあり、さっそく購入した。

付属品が充実した「SoundBuds Sport IE20」
重量は実測16g

 「SoundBuds Sport IE20」は、Bluetooth 4.1対応のイヤホン。ネックバンド型のケーブルを採用しており、ケーブルが何かに引っかかったり絡んだりしにくい形状になっているのが特徴の1つだ。セール価格で3000円しないという入手しやすい値段もうれしい。

首の後ろにケーブルを回して使うネックバンド型Bluetoothイヤホンは、ケーブルの行方を気にせず使えるのがメリット
出っ張りで固定力をアップさせるイヤーホックのおかげで、不意に外れてしまうことはなかった

 しかし一番の大きな特徴は先述の通り、マグネットを内蔵していること。左右両側のイヤホン本体の背面をくっつけることができ、くっつけるとBluetoothのペアリングがオフに、離すとオンになる。つまり一般的なBluetoothイヤホンのようにボタンなどで操作することなく、くっつけたり離したりするだけで簡単にペアリング設定を切り換えられて、バッテリー消費を抑えられるのだ。

見た目はあまりパッとしないものの、イヤホン部をくっつけた状態で首に掛けておくと、使いたい時にすぐに装着できる

 正確な仕様としては、イヤホンの左右どちらかが磁力で何か(金属の柱など)とくっついた時点でペアリングがオフになる。自宅で使わない時は金属製ラックとか冷蔵庫なんかにくっつけておけば、紛失する心配も少なくなりそう。

屋内ではこんな感じで保管している

 このくっつけてオン、離してオフの反応はなかなか良く、想像以上に使いやすい。ただ磁力は弱めで、付属のケースに入れていると中で分離していることもあるので、気になるなら持ち運び時は首に掛けっぱなしでも良いかもしれない。

 音質は、Bluetoothイヤホンとしては標準的なレベルと思う。ほんのりノイズが乗っていることもあるが、再生中の無音部分で目立つくらいで、音楽が鳴っている時は感じない。曲が切り替わる時や再生し始めのタイミングで音飛びが発生しやすいのは気になるところだ。

メインは「HUAWEI P9」とBluetooth接続して使っているが、音飛びは気にならない頻度に落ち着いている

 本製品には、密閉型のシリコンイヤーピースの他に、スリムな形状でやや硬めの半開放型のイヤーピースも付属している。密閉型は音がこもってしまう印象だったが、硬めの半開放型は音がクリアになり聞き心地が良い。音へのこだわりがあまりない筆者でさえはっきり分かる変化だ。

右が半開放型、左が密閉型のイヤーピース

 半開放型で気になる点は、その硬さ。2サイズ付属しているが、大きい方は筆者にとってはぴったりすぎて、1時間くらい装着していると耳の穴が痛くなってくる。フィット感はそこそこの小さい方も密閉型に比べると着け心地に違和感があったものの、痛みが出ることはほとんどなかったので、しばらくはこちらを使い続けるつもり。イヤーピースの違いが音や快適さに与える影響はかなり大きいので、自分の好みに合うもの、もしくはフィットするものをしっかり選びたい。

 リモコンも備え、3つのボタンでボリューム調整と再生・一時停止・曲送りの操作が可能。ボタンはほど良い出っ張りがあり、リモコンを見ることなく(そもそも角度的に見えないが)しっかりコントロールできる。もちろんマイクも内蔵していて、相手の声が聞こえやすくなるノイズキャンセリング機能を搭載する。

リモコンには3つのボタンとマイクを搭載

 風量を強くした扇風機前にいる相手と通話を試したところでは、風切り音がかすかに聞こえる程度。一方、こちらの声は口とマイクの距離が少し遠いためか相手には届きづらいようで、リモコンを手で持って口元に近づけないと意思疎通が難しいことがあった。

 なお、本製品は防水・防塵には非対応。製品名にスポーツと付いていて、スタビライザー付きで多少の身体の動きでズレるようなことはないものの、大量に汗をかくような運動時には利用しない方が無難だろう。というわけで、筆者は電車通勤や散歩のお供に積極的に使っている。

充電する際にはスタビライザーを外す必要がある点に注意
製品名販売元購入価格
SoundBuds Sport IE20Anker2799円(セール価格)