てっぱんアプリ!

マイクロソフトのアプリ「Seeing AI」はカメラが捉えたものを言葉で説明してくれる

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

◇   ◇   ◇
アプリ名: Seeing AI
開発者: Microsoft Corporation
価格: 無料
対応OS: iOS 12.0 以降、Android 6.0 以降
カテゴリ: 仕事

 視覚障害で目の前のものがよく見えない、という人だけでなく、書いてある文字が難しくて読めない、外国の紙幣の額面を知りたい、という人も、その場ですかさず「Seeing AI」を起動しよう。カメラを被写体に向ければ、すぐさまテキストや音声で教えてくれるはずだ。

カメラで何を捉えているかがわかる「Seeing AI」

周囲のものをAIで認識し、説明してくれる

 「Seeing AI」は、カメラで捉えた内容をテキストや音声で教えてくれるアプリ。8つの機能が用意されており、AIによって「カメラで今何を捉えているか」を認識し、それをテキストや音声で理解できる仕組みになっている。主に視覚障害者向けとしているが、一般のユーザーでも応用次第でいろいろな用途に活用できる。

 たとえば看板や印刷物に書かれている文言を読み上げたり、テキスト化したりできる機能がある。テキスト化されたものはクリップボードにコピーするなどして再利用できるため、知らない単語や読めない漢字があるときに役立つ。多言語に対応していることから、発音の仕方を学びたいときにも使えそうだ。

左端の「T」アイコンを選択すると、被写体の文字をすぐに読み上げる
左から2番目のドキュメントアイコンを選ぶと、いわゆるOCRでテキストを抽出する

物や人の姿、色、明るさ、紙幣もわかる

 風景や物を平易な表現で説明してくれる機能では、画面内にある複数のオブジェクトを認識して、1つ1つ画面タップしてそれが何であるかを音声で知ることが可能。目の前にどんな人物が何人いるのか、音声とテキストで説明してくれる機能もある。あくまでも「見た目の色や形や様子」を説明するだけで、具体的な固有名詞を調べるためのツールとしては使えないことに注意が必要だ。

 他には色の名前を音声で教えてくれる機能、被写体の明るさをトーンの高低で把握できる機能も用意されている。さらに、各国の紙幣を認識し、それがいくらであるかを音声で知らせる機能もある。ただ、手元にある貨幣で試してみた限りでは、日本円やオーストラリアドルは正しく認識したものの、イギリスポンドは誤認識した。

 また、現状は紙幣のみの対応で硬貨は認識せず、対応通貨も限られている。外国の貨幣は額面がわかりにくいときもあるので、カメラ撮影だけで正確に把握できるようになれば誰にとっても便利なはずだ。このあたりは今後の改善に期待したいところ。

花の名前はわからないが、目の前の状況はよくわかる
「ネギ畑」と正確に教えてくれた
「道路の排水口」をきちんと認識
「写真の探索」機能を使うと他のオブジェクトを選んで音声で説明してもらえる。ここでは「マンホール」と正しく認識していた
「蔓の生い茂る壁」とわかりやすく説明
人も認識。本来の年齢よりも少し若く見られるようだ
日本円を含む一部の通貨の紙幣を認識可能
オーストラリアドルも正しく認識してくれた