てっぱんアプリ!

「Google フォト」無制限バックアップ終了後の乗換先、「Amazon Photos」と「iCloud」は?

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Amazon Photos
開発者: Amazon Mobile LLC
価格: 無料
対応OS: iOS、Android OS
カテゴリ: 写真・ビデオ

アプリ名: iCloud
開発者: Apple Inc.
価格: 無料
対応OS: iOS
カテゴリ: 写真・ビデオ

 もう間もなく、2021年5月31日で高画質写真・動画の無制限バックアップが終了となる「Google フォト」。その移行先にまだ悩んでいる人もいるかもしれない。前回は「Google One」を紹介したが、次の候補として挙げられそうなのが「Amazon Photos」もしくは「iCloud」だろう。この2つのサービスにはどんな特徴があるのか、改めて見てみよう。

プライム会員なら写真を制限なくアップロードできる「Amazon Photos」

「Amazon Photos」なら写真は無制限。でも、動画保管が課題か

 クラウドストレージ「Amazon Drive」に含まれる写真専用のサービスが「Amazon Photos」だ。Amazonの無料会員でも利用できるが、保管容量は5GBまで。Google フォトからの乗換先としては容量が少ないため、有料会員になって利用するのが前提となるだろう。

 Amazon関連のサービスの場合、年額4900円(月額500円)の「Amazonプライム」に会員登録していれば、さまざまな特典が得られるのが利点だ。Amazon Photosに限らず、購入した商品の無料翌日配送や動画・音楽配信サービスなども含まれるため、他の有料クラウドストレージと単純に比較することはできないかもしれない。

 が、ここではあえてAmazon Photosに的を絞ると、プライム会員は写真のアップロードに限れば容量無制限。高解像度(元の解像度)のJPEGやPNGだけでなく、RAWデータもAmazon Photosにはアップロードし放題だ(RAWデータのプレビューは低解像度になる場合がある)。Amazonでよく買い物する人なら、その「おまけ」で写真アップロードの制限がなくなるわけで、お得感はあるだろう。

プライム会員なら、元の解像度のまま写真を無制限にアップロード可能
思い出を鮮明な画像で残しておける

 ただし、「写真専用」と紹介した通り、Amazon Photos自体は写真のみが保管の対象。動画はプライム会員であっても汎用のファイルを扱えるAmazon Driveの方に保管することになり、容量も(写真以外の他のデータと合わせ)全体で5GBまでだ。より大容量の動画ファイルをクラウドストレージで管理したいなら、別途有料契約(100GB月額250円~)でAmazon Driveの容量を増やす必要がある。

 できるだけコストをかけたくないときは、プライム会員になって写真を無制限アップロードできるようにし、動画についてはGoogle ドライブなど他のクラウドストレージの無料分を活用するか、SDカードなどのローカルストレージに溜めていく方法が考えられるだろう。

 元の解像度のまま写真を無制限にアップロードできるのはAmazon Photosの魅力で、写真を日常的に撮影する人にとっては心強い存在だ。しかしながら、たいていの場合、できれば動画も同じサービスで管理したいと思われるため、そうなると有料契約は必須。プライム会員なら写真の容量を考えなくてもいいけれど、動画保管用のコストも併せて考えると反対に割高に感じられるかもしれない。

動画の保管容量はプライム会員も5GBまで
動画やその他のファイルも大量に扱うなら100GB以上の有料プランを契約しておきたい

iPhone/iPadユーザーの機種変にも便利な「iCloud」。ただし「同期」に注意

 iPhone/iPadユーザーにとっては、Appleが提供する「iCloud」が最も利用しやすいクラウドストレージだろう。OSに統合され、写真や動画の同期保存だけでなく、アプリやiPhone/iPad自体のバックアップ用途でも使われるため、十分に大きな容量で契約していれば、新しい機種に変更した時にもシームレスに移行できる。

 無料ユーザーの保管容量は5GBと少ないものの、月額130円で50GBという比較的低料金・低容量の有料プランが用意されている点も特徴と言える。注意点としては、Amazon Photosのような写真のみ無制限アップロードできるような機能がないため、大量に写真を撮るユーザーは容量を増やさざるを得ず、大容量のプランを契約する必要があること、というのが1つ。

 また、写真などはバックアップではなく、クラウドや他の端末と「同期」する扱いになるため、端末からファイルを削除したときにiCloud上(他の端末)からもそのファイルが削除されてしまうことにも気をつけたい。したがって、Google フォトの移行先として適しているとは言いにくいだろう。恒久的に写真・動画を保管しておきたいなら、他のクラウドサービスと組み合わせるのが良さそうだ。

「iCloud」はiPhone/iPadの機能と密に連携。写真・動画だけでなく本体データのバックアップにも用いられる
50GB130円からの追加容量プランがある。それほど大容量を必要としないユーザーには優しい