SHUREのSCL2を使ってみた

2007年12月3日 14:12

SHURE SCL2。SHUREのインイヤー型ステレオイヤホンとしては最も安い価格帯の製品だが、音質は全然侮れない。低音から高音までバランス良く鳴り、引き締まった音っていうか解像感もある。実勢価格は1万円弱

 なんか知らない間にSHUREのイヤホン群(インイヤー型)がリニューアルされていた。SHUREのインイヤー型イヤホンの、E2cがSCL2に、E3cがSHURE SCL3に、E4cがSHURE SCL4になったみたい。製品名と外観が変わっただけっぽいですな。

 拙者が現在使用中のSHUREイヤホンは、E4cとE5c。音質的にはE5cの方が満足度が高いんですけど、E4cの方が装着がラクだしコードも細くて便利だったりする。

 てゅーか、実質、出歩いて使うイヤホンの場合、まあ、音がイイ方が嬉しいんですけど、そればかりが実用性じゃないような気も。

 歩きながら音楽に集中することはさほどなく、往来の騒音も多く、電車とかで座っていても雑音が多い。音量をドガッと上げるのも拙者の耳&周囲の人に悪い。

 また、持ち歩いて使うので使用時の頻繁なる装着があり、使うorしまう時はコード伸ばしたりクルクルッと巻いたりもする。それ自体も容易な方が良いのだが、お外に持ち出すイヤホンはいずれ断線したりして壊れる消耗品って感じもする。

 とか考えていたら、なんか急に、新しいSHUREのイヤホンを試してみたいなぁとか思ったら、ニャんと!! ブロードバンドWatchに上記のSCL2(E2cの名称・外観変更バージョン)があるという。しかも!! エージング済みとか!! じゃあちょいと試さして!! ってコトで試してみた。

 E5cやE4cとの比較になっちゃって、性能差が激しすぎる比較かもしんないけど、SHURE SCL2を使って抱いた感想は以下の通りだ。

 率直なところ、予想を遙かに超えて聞きやすくて高音質だと感じる。てか、このイヤホン、SHUREブランドだけど1万円弱で買えるんですな。この価格帯で買えるのに、低音の量感は十分だし、ボーカル域とかもしっかり出るし、高音もなかなか良く伸びている感じ。どの帯域もキュッと引き締まった印象もある。なんか、コストパフォーマンス高いのかも!!

 それと、遮音性ってんでしょうか、音漏れも非常に少ないですな。自分でウルサめだと感じる音量でガンガン鳴らしても、外にはほとんど音が漏れない。電車内とかなら何を聴いてるのか他者に判別できませんな。逆に、小さめの音でも外の騒音が聞こえてきづらいのは一連のSHURE製イヤホンと同様に実用的って感じ。

 あと、SCL2もまた、SHUREのイヤホンってコトで耳の上にコードを引っ掛けて装着するタイプなんですけど、そのためコードが擦れる時のノイズが聞こえにくい。ただ、イヤホンコードは、(日本製各種と比べると)太めで硬め。専用ケースは単なるケース=手でコードを巻き止めてジッパーで閉じるタイプ。ぶっちゃけ、ソニーとかパナソニックのこの価格帯のイヤホンと比べると、なんか大味なイメージ……なのは他のSHURE製イヤホンも似たようなモンですけど。

 でもまあ、全体的に、安いけど意外なほど聞きやすくてイイ音が出るイヤホンですな。上記ケーブル等の太さは、毎日ガシガシ使っても長持ちしそうだし。

 ただ、しばらく使っていたら、音質面で少々気になったところも。どのジャンルの音楽を聴いてもだいたいフツー以上の満足感が得られるSCL2だが、一方で、高音の透明感とか繊細さとかに少々欠けるような気がした。細く鋭く突き抜けるような高音は、残念ながら聞こえてこない。どうも、そういう高音が濁ってるような気も。

 しかし、これはE5cあたりと比較してのこと。そういう音が聞こえると「音楽を全部耳で受け取った気分」になれてウヒヒなフィーリングだが、ずっと聴いてると疲れるとも言える。そういう意味では、聴き疲れしないイヤホンだし、価格的にも常用によく向くと思う。


SHURE SCL2付属のケースと交換用イヤパッド。ケースに収納するのはちょい面倒。イヤパッドは3種類・それぞれ3サイズが付属する猫はイヤホンのコードを始め、ヒモ的なものであれば何でも好きであって手を出す。が、イヤホンコードにおいては、ソニー製イヤホンに採用されている“布巻きコード”が特に好きであるようだ。たぶん、爪を引っ掛けやすいんでしょうな。(写真はデジカメのストラップ)