スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
サンコーの手持ちジンバルがイケてる!!
(2015/2/9 06:00)
サンコーの手持ちジンバルがイケてる!!
発売直後に脊椎反射的にポチッと購入したサンコーの「3軸電子制御カメラスタビライザー(3AXSTA8H)」。イイのが出てきた~♪ いよいよこのテのスタビライザーが一般ユーザーに降りてきた~!! 的な気分で買いました。
コレ、いわゆる「ブラシレスジンバル」ってやつですな。所定の位置にスマートフォンやGoProをセットして電源を入れると、傾きなどを検知する各種センサーとブラシレスモーターにより、カメラの水平を常に保ってくれるという撮影機材です。最近ではマルチコプターによる空撮などで多用されていますが、この製品のように手に持って使うタイプも続々登場中です。
で、この「3軸電子制御カメラスタビライザー」について「イイのが出てきた~」と思ったのは、汎用性があること。ブラシレスジンバルで使用法も価格も身近なものは、セットできるカメラが限られていたりしました。たとえばGoProのみ対応など、特定機種向けの専用品というイメージが強かったりしました。
しかし、この「3軸電子制御カメラスタビライザー」の場合、幅7.5×厚さ1cm以下(推奨約5インチ)のスマートフォン、および「GoPro HERO2」以降のGoProシリーズをセットできます。わりと一般的なスマートフォンで「非常に安定した動画」を撮影できるという仕様は、かなり画期的だと感じました。
ともあれ、まずはブラシレスジンバルを使うとどういう動画が撮れるのか? iPhone 6 Plusを手持ちで撮った動画と、iPhone 6を「3軸電子制御カメラスタビライザー」にセットして撮った動画を見てみましょう。
なかなか凄いですな。「3軸電子制御カメラスタビライザー」で撮った動画は、水平がほぼ常に保たれていて、不快な振動やブレなども非常に少ないことがわかります。スマートフォンでこういう撮影ができるようになった~♪ というわけですな。
ちなみに、iPhone 6 PlusとiPhone 6で撮り比べたのは、手持ちのスマートフォンで画質的に似た機種がこの2機種だからです。また、iPhone 6 Plusは「3軸電子制御カメラスタビライザー」にセットできませんでした。それと、iPhone 6 Plusには光学式手ぶれ補正機構が搭載されていますが、これは静止画撮影時のみに効果を発揮するとのこと。なお、iPhone 6 Plus/iPhone 6ともに動画撮影時は「映画レベルのビデオ手ぶれ補正」機能が働くとのことです。
ともあれ、以降、「3軸電子制御カメラスタビライザー」の使用感などについて書いてみたいと思います。実際に撮影した動画を中心にレポートしますので、「どんな効果があるの?」と思われる方は、動画のみご覧いただいてもその雰囲気が掴めると思います。
かな~り画像が安定しますヨ♪
さて、まずは「3軸電子制御カメラスタビライザー」の効果はどんなものなのかを、手っ取り早く動画でチェックしていきましょう。「3軸電子制御カメラスタビライザー」にiPhone 6をセットし、そのグリップ部にiPhone 6 Plusを装着して撮り比べてみました。
こうすることで、iPhone 6のみスタビライザーの効果があり、iPhone 6 Plusは手持ち相当となります。こんなふうなセッティングのもと、なるべく手ブレしないようできるだけ慎重に撮影しています。
あ、あと、音声が一部奇妙な感じに聞こえるかもしれませんが、これは編集時に2台のiPhoneの音がズレつつ混ざってしまったからです。この原稿の入稿時に気づき、修正する時間がありませんでした。スミマセン~。
凄くないですかコレ? iPhoneで撮ったんですよ!? 「3軸電子制御カメラスタビライザー」っていうかブラシレスジンバル、やっぱりスゴ~い♪ 誰にでも安定して見やすい動画を撮れるので、撮っていて非常に楽しいです。
使い方は超カンタン!!
非常に手軽に使えることも「3軸電子制御カメラスタビライザー」の大きな魅力です。実は、より汎用性の高いブラシレスジンバルも使いましたが、最初の調整が面倒だったりして、案外手軽さに欠けたりします。が、今回紹介している「3軸電子制御カメラスタビライザー」の場合は、それも簡単です。
具体的には、所定の位置にスマートフォンを固定し、左右と前後のバランスを取るだけです。GoProの場合は前後のバランスを取るだけ。その後にグリップ端にある電源ボタンを押せばスタビライザーの効果を伴った動画撮影を行えます。
自動的にスマートフォンの水平などのバランスを保ってくれるわけですが、これは3つのモーターでの3軸補正によるものです。モーターはブラシレスモーターなので、モーター音はほぼしません。
また、「3軸電子制御カメラスタビライザー」を水平方向に回転させると滑らかなパン動作となり、垂直方向に傾けると滑らかなティルト動作になります。水平は常に保ち、パンやティルトといった動作は手の動きより滑らかにしてくれるわけですな。動画で見た方がわかりやすいかもしれません。
パンやティルトについては、このブラシレスジンバル特有の動きかもしれません。ので、若干の慣れは必要です。序盤は「パンし過ぎた」「ティルト不足だった」とか、あるいはその逆、みたいな軽い失敗が何度かありました。
それと、歩きながら撮ると、若干は「歩いたときのカメラの上下方向への揺れ」が動画でも感じられてしまいます。ただ、これも注意深く撮ればかなり抑えられると思います。
使いこなしの面ですが、使っていれば誰でもすぐに慣れられるレベルだと思います。簡単&愉快。そして非常に安定した滑らかな動画を撮れるように♪ 的な。
いろんなシチュエーションで実用的
こう撮ったらどうか? こういう撮影はできるか? 「3軸電子制御カメラスタビライザー」はどのくらいツカエルのか? みたいなコトを、思いつくままに試してみました。ので、以下にその結果を。
より慎重に「3軸電子制御カメラスタビライザー」を保持すれば、歩きながらの動画もさらに安定するような気がしています。「3軸電子制御カメラスタビライザー」を使えば、スマートフォンで映像作品の素材を撮れちゃうかもしれませんな。
それから、「3軸電子制御カメラスタビライザー」の電池の持続時間ですが、十分良いように感じました。前述のとおり連続駆動時間は約3時間ですが、電池切れになる以前に撮影者が疲れつつスマートフォンの電池残量も怪しくなってきたりします。
とは言え、より本格的に使おうとすると、予備バッテリーが欲しくなるところ。残念ながら、現在のところ専用バッテリーは別売されていないようです。予備バッテリーがあれば「3軸電子制御カメラスタビライザー」の活用幅がさらに広がると思いますので、ぜひ別売してほしいと思います。
てな感じの「3軸電子制御カメラスタビライザー」。スマートフォンおよびGoProを乗せられるということで、このテのブラシレスジンバルの中ではかなり汎用性が高くてナイス。性能も問題ナシな感じ。また、2万9800円(税込)という価格も手を出しやすくて好印象。率直に「かな~りオススメ」です。