スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

ドライブレコーダー「DrivePro 200」で走る♪

ドライブレコーダー「DrivePro 200」で走る♪

 そろそろドライブレコーダーが欲しいな~と思っていた最近のワタクシ。クルマに取り付けて前方の様子を常時録画し続けるムービーカメラですな。万が一の事故の瞬間などを自動的に撮り、事故後の問題解決のための手がかりや証拠映像として使ったりする感じ。

 最近はどんなドライブレコーダーがあるのかと調べてみたら、高画質化と低価格化が、かな~り進んでいました。高画質ということで、ドライブレコーダーの映像を観光ドライブの記念的記録映像として残す人も増えているようです。

 さておき、ワタクシが買ったのは、トランセンドの「DrivePro 200」。フルHD(1920×1080/30fps)で撮れて、画角も160度と広く、Wi-Fiでスマートフォンと接続できたりもするからです。実勢価格は1万6000円程度。この価格で16GBのmicroSDHCメモリカードが付属するというお得感にも後押しされ、アッサリと購入しちゃいました♪

トランセンドのドライブレコーダー「DrivePro 200」。フルHD動画を自動的に連続録画するムービーカメラです。F2.0の明るいレンズを搭載し、画角は対角160度。実勢価格は1万6000円前後です。
本体には、カーアダプター(シガーソケット用電源ケーブル/約336cm)、microSDHCメモリカード(16GB)、ビデオ出力ケーブル、専用取り付けブラケット(接着式)、マニュアル一式が付属します。通常はバックミラー(インナーリアビューミラー)のあたりに取り付けます。

 で、とりあえず使用感的な結論から書いてしまうと、後述の「ユーザーによっては困る仕様」を除けば、かなりイイ感じで使えております。画質もイイし、シンプルに使えて便利。てなわけで以降、「DrivePro 200」の機能や使用感などについて書いてみます。

ユーザーによっては困る「DrivePro 200」の仕様

 まず、知っておくべき「仕様」について。ココにも書いてあるんですけど、「DrivePro 200」は電源をオフにして長時間経過すると日時の設定がリセットされてしまいます。

 ので、たまにしかクルマに乗らないユーザーの場合、クルマに乗るたびに「DrivePro 200」の日時設定をやり直す必要が出たりします。そうしないと、記録される動画(ファイル)に正しくない日時が記録されてしまい、後からその映像を利用する際に支障が出たりしますな。たぶん、日時データ保持のためのキャパシタの容量が少ないんでしょうな。

 しかし、Wi-Fiでスマートフォンと接続して専用アプリを起動すれば、日時は自動修正されます。また、上記リンク先には「最大4日ほどは時間と日付設定を保持できる」とあります。ので、「そういう仕様でも困らないヨ」という人も少なくないように思います。

 てな感じで、この一点が「ユーザーによっては困っちゃう仕様」ですな。購入を考え中の方はご注意ください。

 余談ですが、ワタクシの場合、「DrivePro 200」から電源を抜いて試しに1週間程度放置してみたところ、日時は保持されていました。個体差があるのかもしれませんな。

サクッと取り付けて即使える

 さて、まずは一通り「DrivePro 200」の仕様などを。2.4インチのカラー液晶を搭載するドライブレコーダーで、サイズは67×72×34.3mm、重量は84g。画角は160度でクルマの前方全体を動画に収められます。

 撮れる動画はフルHD(1920×1080/30fps)もしくはHD(1280×720/30fps)で、本体内蔵マイクで音声も記録されます。動画は基本的に「撮りっぱなし」。設定により1本の動画長を1分、3分、5分から選べて、例えば1分としたら、1分の長さの動画がメモリカードの中に複数本たまっていきます。メモリカードがいっぱいになったら、新しい動画を録画しつつ、古い動画が自動削除されていきます(ループ録画)。自動削除しない設定にもできます。

 ただし、衝撃が加わった場合や本体横の緊急ボタンを押した場合、その瞬間の10秒前から動画が録画されます。またこの動画は自動削除の対象にはならず、別途保管されます。

 ちなみに、本体からもWi-Fi接続したスマートフォン上の専用アプリ(後述)からも、細かな設定を変更できます。が、基本的にはデフォルトの設定で使えばOKなので、細かな設定についての説明は省きます。詳しく知りたい方は製品マニュアルをご覧ください。

 さて、早速使用開始したわけですが、「DrivePro 200」はセットアップが非常に簡単でした。フロントウィンドウ内側中央上あたりに取り付けるんですが、付属の接着式ブラケットを貼って電源ケーブルを取り回す程度でセットアップ完了って感じです。

 なお、ワタクシの場合、別売の「吸盤取り付けマウント TS-DPM1」を使って取り付けました。Amazonで1800円くらいで売られていました。

取り付けた様子。別売の「吸盤取り付けマウント TS-DPM1」は吸着力も強く、落下する心配もないように感じられました。

 付属の電源ケーブルの一端は、シガーライターソケットに差し込みます。で、エンジンをかければ録画が自動的に開始されます。取り付けが終われば、あとは全部「DrivePro 200」任せというイメージで使えます。

どんな動画が撮れるの?

 いちばん気になるのは「どんな感じの動画が撮れるのか?」ということでしょう。以下にいろいろなシチュエーションで自動録画された「DrivePro 200」による動画を並べましたので、ご覧ください。 ※フルHD解像度(1080p)は動画の右下にある「設定」アイコンから選択できます

【動画】街中を走行中の様子です。
【動画】こちらは山沿いのワインディングロードを走行中。
【動画】トンネルに入る様子。あまり明るいトンネルではないですが、動画の明るさに問題はないようです。
【動画】こちらはトンネルから出る様子。一瞬画面の一部分が白飛びしましたが、すぐに回復しました。
【動画】LED式信号はこのように点滅した状態で録画されてしまうことがあります。が、点滅しない場合もあります。
【動画】日没から数分後の国道です。「そろそろライトを点けようかな」と思う程度の薄暗さです。
【動画】夜です。フロントウィンドウの汚れが少し目立ちますな。カーナビの赤色LEDの写り込みも見えます。この信号機はLED式でしたが、点滅しませんでした。
【動画】夜間で、街灯などの照明が一切無い道路(農道)です。ヘッドライト(HID)はロービームにしています。
【動画】夜間で、道路を照らす照明などがない高速道路です。
【動画】夜間で、高速道路にある小規模なパーキングエリアです。
【動画】夜間で、自転車がまあまあ安全に走れる程度の照明がある一般道の橋の上です。
【動画】雨が降るとこんな感じに。ちなみに、これは設定を間違えていて、映像の明るさが少し明るめになっています。
【動画】夜の首都高速道路です。これも設定間違いで、映像が少し明るめになってしまっています。

【編集部より】YouTubeにアップロードしたストリーミング動画では元画質より画質が落ちるため、元画質を確認したい方は以下から各動画ファイルをダウンロードしてローカル環境で再生していただくようお願いいたします。

 どうでしょうか? ワタクシの場合、「ドライブレコーダーは必要最小限の記録・確認用動画しか撮れない」という先入観がありましたが、「DrivePro 200」の動画はかなりキレイですな。ムービーカメラやデジカメの動画よりは劣る気はしますが、「残して後で楽しむのもアリ」な画質だと感じられました。

細部の画質はどうなの?

 画質面でもうひとつ気になるのは、細部の画質です。万が一のとき、動画の細部、例えばナンバープレートなどは確認できるのか? みたいな観点ですな。

 まずは2つの撮影モード、フルHD(1920×1080/30fps)とHD(1280×720/30fps)の解像感をチェックしてみましょう。下の写真の左が動画からキャプチャした静止画を縮小したもの、右がその中央部の等倍(ドットバイドット)静止画です。

撮影モードがフルHD(1920×1080/30fps)のキャプチャ静止画です。コンビニの前に駐車して撮影しました。
こちらは撮影モードがHD(1280×720/30fps)のキャプチャ静止画。

 当然ですが、フルHD設定で撮った動画のほうが精細さがあります。細部の文字などまでけっこーしっかり見えますな。

 次に走行中の動画からのキャプチャ静止画です。これはフルHD(1920×1080/30fps)のみで撮りました。これもまた、写真左がキャプチャ静止画の縮小で、右が等倍(ドットバイドット)静止画です。ナンバープレートが読み取れるか検証しました。

ややノロノロ運転(20km/h程度)で走行中です。距離も近いのでナンバーをハッキリ確認できました。
こちらが30~40km/h程度で走行中に、停止しているトラックとすれ違うところです。これもナンバーを確認することができました。

 こんな感じで、だいたい問題なく細部まで確認できました。個人的には、細部をより精細に写せるフルHD(1920×1080/30fps)設定を常用していきたいかな、と。

 ちなみに、「DrivePro 200」では8GB~32GBでClass 6以上のmicroSDHCメモリカードが使えます。フルHD設定だと、8GBのカードに70分、16GBのカードに140分、32GBのカードに280分記録できます。HD設定の場合は、8GBで130分、16GBで260分、32GBで530分の記録が可能です。

スマートフォン連係でできることは?

 最後に、「DrivePro 200」とスマートフォンを連係させると何ができるのか? 「DrivePro 200」はWi-Fiアクセスポイントとして機能し、そこにスマートフォンをWi-Fi接続できます。接続した状態で、スマートフォン側で「DrivePro」アプリを起動すれば、各種無線操作を行えます。アプリはiOS版Android版があります。

「DrivePro 200」とスマートフォンをWi-Fi接続して「DrivePro」アプリを起動すると、「DrivePro 200」本体の画面表示は写真のようになります。スマートフォン側では「DrivePro 200」のライブビュー表示がなされます。
「DrivePro 200」の詳細な設定をスマートフォンから行うこともできます。また、「DrivePro 200」に録画されたファイルをスマートフォン上で再生することもできます。動画ファイルをスマートフォンに転送することも可能です。

 Wi-Fi機能付きデジカメとスマートフォンの関係に似てますな。「DrivePro 200」の細かな設定を行う場合も、スマートフォンからのほうがよりスムーズな感じ。また、「DrivePro 200」の撮影角度設定なども、スマートフォンでライブビュー映像を見ながら行うとラクです。

 てな感じの「DrivePro 200」。全体的にかなり好印象なドライブレコーダーです。使っていて一点残念だったのは、緊急ボタンが本体左側にあること。まあでも、そんなに多用するボタンじゃないので、これでもいいや、的な。

 ほかは非常に優秀なドライブレコーダーだと感じられました。上記のボタン位置、それから前述の日時リセットの件など含め、興味のある方は一度ジックリとチェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。