Apple TVがスンゲく楽しい件
■Apple TVがスンゲく楽しい件
2010年11月11日に発売されたアップルのApple TV。8800円で買えるってことで、わりとナニも考えずに興味本位でポチッとした拙者だが、コレがまあ非常に楽しい!! ので、今回はこの新型Apple TVについてレポートしてみたい。ちなみにこの“新型Apple TV”は、旧型となるHDD内蔵型Apple TVとは少々違う製品であり、またその旧型Apple TVってまだ店頭にあったりもするんで、ご購入時にはご注意を。
アップルのApple TV。ハイビジョンテレビとiTunes/iPhone/iPad/iPod touch/ビデオオンデマンドサービスをつなぐSTB(セットトップボックス)的製品。価格は8800円 |
Apple TVとは何か? イロイロできる製品だが、言わば「iPhone/iPad/iPod touchといった端末上のコンテンツ、iTunesのコンテンツ、それから独自のVOD(ビデオオンデマンド)サービスをハイビジョンテレビで利用するためのアダプタ」てな感じ。
要は、Apple TVがあればハイビジョンテレビでHD画質のVODサービスを使えて、iTunes上の動画や音楽や写真なんかをハイビジョンテレビで楽しめて、さらにiPhone/iPad/iPod touch上にあるコンテンツもやっぱりテレビに出せて、じつはYouTubeやインターネットラジオなんかも視聴できたりもする。
Apple TV、多機能な小箱なんだが、使ってみたら超愉快。拙者の場合はVODサービスで映画観て、YouTubeで猫動画萌えして、ときにはパソコン上(iTunes上)の音楽を再生したりして、我ながら意外なほど活用中……というか遊び中である。てなわけで以降、Apple TVの具体的な機能や使用感を見ていこう。
■設定は超簡単!! いや、超難しい!?
拙者的観点でApple TVセットアップ時の印象を言えば、スゲくラクだと言えよう。ハイビジョンテレビとApple TVをHDMIケーブルで接続し、Apple TVに付属の電源ケーブルをつないでコンセントに挿し、あとはテレビに表示されるウィザードに従ってWi-Fi接続設定を済ませる。これだけでApple TVを利用できるようになる。
前述のようにApple TVは非常に小型だが、電源はACアダプタとかじゃなくてストレートの電源ケーブルだけでいい(ACアダプタ部内蔵)ってのもナイス。Apple TVからは線が2本しか出なくてスッキリ!! なのであった。
ともあれ、以下に初期設定手順を写真で示してみる。
電源投入直後の表示。まずは使用言語選択ですな | 付属のリモコンを操作して日本語を選択 | 次いでWi-Fiネットワークを自動的に検索/表示 |
使うネットワークを選び、セキュリティタイプを選択 | パスワードを入力。リモコン操作が少々煩わしいかも | パスワードを入力し終えたら[完了]を |
設定したWi-Fiアクセスポイントに自動接続 | 接続完了。利用状況情報をアップルに送るかどうかはご自由に | これで主な機能を使えるようになった |
ノートパソコンをWi-Fiアクセスポイントにつなぐ程度の手順ですな。何度かやったことがある人なら「カ~ンタン♪」てな感じ。
だが、現在はWi-Fiがフツーに普及しまくりであると同時に「(WPSなどにより)Wi-Fi設定とか自動なのがフツーでしょ」って思っている人が非常に多い時代。なんでApple TVはWi-Fi設定が昔ながらの手動オンリーなんでしょうな。ダメじゃん。この一点で「Apple TV買ったけど最初から意味わかんなくて使い始めることさえできなかった」というサイテーな印象を与えてしまう可能性も否めないので、ぜひ改善して欲しい。
でもまあ、Apple TVとルータなどをイーサネットケーブルでケーブル接続すれば、上記のようなパスワード入力は無用。Apple TVから線が3本出ちゃうことになるが、容易に使い始められるので、面倒がイヤならケーブル接続でヒトツ。
■映画をレンタルしてみる
前述の初期設定が済めば、Apple TVの主だった機能を使えるようになる。たとえばハリウッド映画のレンタルあたり。
Apple TVで利用できるVODサービスは、iTunesストアアカウントで使う。このVODサービス、Apple TVから使うと映画のレンタルのみ可能だ。iTunes(つまりパソコン)から使えば購入もレンタルも可能。価格は作品により異なるが、レンタルが200~500円、購入が1000~2500円となっている。
ちなみにiTunesで映画をレンタルしたり購入したりした場合、iTunesが起動中であればパソコン→Apple TVへそれら映画をストリーミング再生可能だ。また、複数台のApple TVを使っている場合、ある1台のApple TVからレンタルした映画は、ほかのApple TVでも再生できる(同じiTunesストアアカウントでレンタル/購入した場合)。
映画のレンタルは超お手軽。手軽すぎてビシバシとレンタルしまくって請求額がヤバめになりがちなほどだが、さておき映画レンタルの手順を写真で見てみよう。
てな感じ。ラクですな。VODサービス特有のレンタルスタイルがあり、Apple TVの場合は「レンタルしてから30日以内に視聴を始めなければならず、視聴を開始してから48時間以内に視聴し終える必要がある」ということ。なお、この制限内なら何度でも繰り返し観ることができる。
言い方を変えれば「観るようと思ってレンタルしたけど、用事ができて数日観られない。でもレンタルから30日以内ならいつ観始めても良い」という利便があり、また「観始めてから48時間以内なら時間の許す限り何回でも繰り返し観られる」てなわけですな。
Apple TVのVODサービス、レンタル料金面での印象を言えば、拙者的にはまずまず良いと思う。もちろん、さらに安いほーが有り難いが、現状でも好印象の映画ラインナップであり、つい払っちゃったりする料金だし、巧いバランスなのでは、と。レンタルビデオ店に2度足を運ぶ面倒と時間、それから「今スグと観たい!!」という欲求を叶えてくれる良さまで考えれば、納得できるレンタル価格だと感じられる。
■テレビをネット端末にする
Apple TVはウェブ上の特定のサービスを使うためのインターフェースにもなる。たとえばYouTubeの動画を閲覧できたり、mobilemeのギャラリー(写真/ビデオ)やflickrの写真を観ることができる。Podcastやインターネットラジオも聴けますな。
この機能を使った結果から言えば、ヒッジョ~に楽しめている。拙者の場合、とくにYouTubeを多用。テレビに新しくて超強力なチャンネルが追加された感じですな。ヘタなテレビ番組より4096倍程度愉快だなぁとか思うこと多々状態である。
が、後述のホームシェアリングを行ってRemoteアプリを使えるようにしないとスゲく残念。たとえばYouTubeで画像を検索するとき、Apple TV付属リモコンだと日本語入力を行えないからだ。Remoteアプリを使えるようにすれば、iPhone/iPod touch/iPadを“Apple TV用日本語入力対応タッチ操作リモコン”として活用できるようになる。
てか、Apple TV、iPhone/iPod touch/iPadとの併用が前提ってイメージがありますな。付属リモコンのみでも使えないことはないのだが、Remoteアプリとの併用=iPhone/iPod touch/iPadと併用すれば、Apple TVが加速的に快適になる──まずは日本語を含めた文字入力が非常にラクになるし、iPhone/iPod touch/iPadなどの画面をタップなどして快適にApple TVを操作できるようになり、ホームシェアリングの設定も行うことになるのでApple TVでiTunes/iPhone/iPad/iPod touch上のコンテンツを再生可能にもなる。ともあれ、Remoteアプリを使えるようにする手順をちょいと見てみよう。
まずはRemoteアプリを利用可能に。同時にホームシェアリング設定も完了することになる | Apple TVのリモコン系機能はイカシてる。リモコン追加機能がとりわけ凄かったりも | とにかくRemoteアプリ(Remote App)を使えるようにする |
Remoteアプリを利用可能にしようとすると、このようにホームシェアリング設定も行うことになる | ホームシェアリングの設定は簡単。iTunesストアアカウントを入力する程度ですな | iTunes側のホームシェアリングを「入」にすればApple TVでコンテンツを再生できる |
こんな感じで、Apple TVからiTunes上のコンテンツを聴いたり観たりできる | 音楽にアクセス。このとき、もちろん、MacやPC側ではiTunesを起動しておく必要がある | iTunes上のムービーも再生可能。ほか、Podcastや写真などもApple TVで再生できる |
試しに音楽を聴いてみましょう~ | この曲にするニャ♪ てな感じで「テレビでiTunesできる」ようになる | ところで、使用中のApple TVには名前を付けて見分けやすくすることができる |
Remoteアプリ使用中。操作するApple TVを指定する必要があるので名前を付けたんですな | リストから目的のApple TVを指定すると、RemoteアプリがそのApple TVへと接続する | 接続が完了すると、このようにiPhoneなどの画面を操作してApple TVを使用できる |
Remoteアプリを使えるようにする過程で、ホームシェアリングの設定も済んじゃうわけですな。結果、Apple TVでiTunes上のコンテンツ(ライブラリ)を再生できるように。AirPlayによりiPhone/iPod touch/iPad上のコンテンツもApple TVで再生できるようになりますな。iTunesを使い込んでいる人ほど「うぉ~っ、便利ぃぃぃ♪」と喜べる環境ができちゃうのであった。
前述で「Apple TV、iPhone/iPod touch/iPadとの併用が前提」と書いたが、当初は「んも~単体で十分使えないってどーなのよ!?」的な鬱憤があった。しかし併用したときの利便&愉快の広がり方が凄い。「なんだよWi-Fi設定かったりぃしリモコン中途半端だし」と思っていたヤツ(俺)を「Apple TV最高っ♪」とか思わせる自社機器のコラボレーション効果はスンゲく先進的と言えよう。
ともあれ、話を戻して、Remoteアプリ使用中の写真を見てみよう。
てな感じのApple TV。8800円でここまで楽しめる……というかコンピュータなどでないとヤレなかったコトや、なかなかイケてるVODサービスを、テレビで楽しめるようになるのはジョリーグッドでありグレイト!! 最高にイイと感じたので拙者は2台目を購入。年末年始はとくに活躍しそうであり、そーとーオススメしたいハードウェアのひとつなのである。
2010/12/27 06:00