法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」

「Pixel 4a」はお手頃価格でGoogleの各サービスを確実に体験できる

Google「Pixel 4a」、約144mm(高さ)×69.4mm(幅)×8.2mm(厚さ)、約143g(重さ)ブラック(写真)をラインアップ、ソフトバンクでも同一モデルを販売

 グーグルは8月4日、同社のスマートフォンの最新モデル「Pixel 4a」を国内市場向けに発売することを発表した。

 Googleは2018年11月から国内市場向けに、Pixelシリーズを展開してきたが、これまでは毎回、画面サイズの異なる2機種を発売してきたのに対し、今回はシンプルに1機種のみが展開される。

 国内初登場となる完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」も合わせて発表された。筆者も実機を試すことができたので、レポートをお送りしよう。

国内では7機種めのPixelシリーズ

 改めて説明するまでもないが、現在、国内で販売されているスマートフォンは、大きく分けて、2つのプラットフォームが存在する。ひとつはアップルのiPhoneが搭載する「iOS」、もうひとつはGoogleを中心に開発した「Android」だ。
 Androidそのものについては、オープンソースとして公開されているため、誰でも自由に利用でき、スマートフォン以外にもさまざまな製品に広く利用されている。

 しかし、一般的に「Androidスマートフォン」と呼ばれるものは、プラットフォームとして、Androidを採用するだけでなく、Googleが提供するモバイルプラットフォーム向け各サービスを利用するためのアプリなども含まれる。

 2019年、ファーウェイが同社のAndroidスマートフォンやタブレットに「GMS(Google Mobile Services)」の搭載を制限されたことが話題になったが、これには「Gmail」や「マップ(Googleマップ)」といったGoogleが提供する各サービスのアプリなどが含まれる。

 昨年発売された「Pixel 4」のレビュー記事でも説明したが、Googleはかつて「Nexus」シリーズと呼ばれるスマートフォンをHTCやサムスン、LGエレクトロニクス、モトローラなどと共に開発し、市場に供給してきた。

 このNexusシリーズと入れ替わる形でスタートしたのが「Pixel」シリーズだが、その役割は大きく異なる。

 Nexusシリーズは急速に進化を続けていたAndroidプラットフォームの『お手本』的なリファレンスモデルとして、市場に送り出されており、多くの開発者がNexusシリーズの各製品を参考に、さまざまな製品やサービス、アプリなどを開発してきた。

 これに対し、PixelシリーズはGoogleがモバイルプラットフォーム向けに提供する各サービスなどを快適に利用するためのモデルとして、開発されている。

 つまり前者のNexusシリーズは開発者が主な対象であるのに対し、後者は一般消費者が利用することを中心に考えられている。

 同時に、PixelシリーズはAndroidプラットフォームを含め、Googleが提供するサービスをいち早く利用できる製品という位置付けもある。

 今や多くの人が利用する「Googleアシスタント」も当初はモバイル向けチャットツールの「Google Allo」(2019年3月にサービス終了)とスマートスピーカーの「Google Home」向けに提供されたものからスタートし、スマートフォンでは当初、Pixelシリーズのみに提供されていた。

 今回、発売された「Pixel 4a」は、国内向けとしては7機種めのPixelシリーズのスマートフォンになる。

 Googleはこれまで国内向けに、2018年11月に「Pixel 3」「Pixel 3 XL」、2019年5月に「Pixel 3a」「Pixel 3a XL」、2019年10月に「Pixel 4」「Pixel 4 XL」を供給してきた。

 これらの内、「Pixel 3」や「Pixel 4 XL」などが上位モデル、「Pixel 3a」や「Pixel 3a XL」など、型番の数字に「a」を付加したモデルは「aライン」と呼ばれる普及モデルに位置付けられている。

Pixel 4(左)、Pixel 4a(中央)、Pixel 3a(右)を並べてみると、高さやベゼル(額縁)の違いがよくわかる
左から順に、Pixel 4、Pixel 4a、Pixel 3aの背面。基本的なレイアウトは同じだが、カメラ部を中心にデザインは大きく異なる

 また、これまで国内に投入されてきたPixelシリーズは、5インチ台のディスプレイを搭載した標準サイズの「Pixel ○」、6インチオーバーの大画面ディスプレイを搭載した「Pixel ○ XL」という2モデル構成だったが、今回は「Pixel 4a」の1機種のみが投入される。

 ボディカラーも「ジャストブラック」一色のみというシンプルな構成で、Googleとしてはバリエーションを絞り込むことで、価格を抑えようという考えのようだ。

 実際に、Pixel 4aの価格は、従来のPixel 3aよりも2割近く安い4万2900円というリーズナブルな価格を実現している。

 電気通信事業法改正により、端末購入補助が大きく制限されている日本のユーザーにとって、手を出しやすい価格帯と言えるだろう。ちなみに、販売はGoogleストア以外に、ソフトバンクも取り扱っており、こちらは一括払いの価格が4万9680円に設定されている。

幅69.4mmの持ちやすい軽量ボディ

 まず、外観からチェックしてみよう。

 Pixelシリーズの標準サイズのモデルは、幅70mmを切るサイズに仕上げられてきたが、今回のPixel 4aも幅69.4mmに抑えられ、持ちやすいボディに仕上げられている。

背面はマットな仕上げで、サラサラした触り心地。左上にカメラ、中央上の部分に指紋センサーを内蔵する

 従来モデルに比べ、ボディサイズは5.8%の小型化を実現しているという。ボディのフレームはポリカーボネートを採用しているため、重量も143gに抑えられている。

 個人的には大画面ディスプレイを搭載したモデルが好みだが、この軽量で持ちやすい『ちょうどいいサイズ感』は、多くの人に魅力的だろう。ちなみに、防水防塵については、Pixel 3a同様、対応が謳われていない。

 ディスプレイは5.8インチのフルHD+対応OLED(有機EL)ディスプレイを搭載する。解像度は1080×2340ドット、縦横比は19.5:9、コントラストは100000:1で、HDRをサポートする。

 Pixelシリーズの標準サイズのモデルは、Pixel 3が5.5インチ、Pixel 3aが5.6インチ、Pixel 4が5.7インチと、モデルを重ねるごとに0.1インチずつ大きくなってきているが、本体の幅は70mm前後で変わらず、高さはPixel 3aの151.3mm、Pixel 4の147.1mmに対し、Pixel 4aは144mmに抑えられている。

機種ディスプレイサイズ高さ
Pixel 35.5インチ68.2mm145.6mm
Pixel 3a5.6インチ70.1mm151.3mm
Pixel 45.7インチ68.8mm147.1mm
Pixel 4a5.8インチ69.4mm144mm
右側面は電源ボタン、シーソー式音量調節キーを備える。配置は一般的なスマートフォンと違い、電源ボタンが上に位置する。従来モデルに引き続き、電源ボタンのみ、色が異なる。純正ケースも同様に、電源ボタンの色が異なる
下部に近いところにピンで取り出すタイプのSIMカードスロットを備える

 つまり、ディスプレイを大型化する一方、ボディサイズはわずかながらも小型化され、その分、本体前面にディスプレイが占める割合が大きくなっている。

 特に、今回はインカメラがディスプレイ左上のパンチホールに収められたこともあり、ディスプレイの上側のベゼル(額縁)がグッと狭くなり、ノッチなどがない『今どきのスマートフォン』らしいデザインに進化を遂げている。

 ちなみに、今回は6インチクラスのディスプレイを搭載する「XL」モデルは投入されない。

 ディスプレイがOLEDということもあり、Pixel 3aやPixel 4に続き、「常に表示」が利用でき、画面ロックがかけられた状態でも日時や気象情報などを表示できる。

 ユーザーがディスプレイを見ているときに画面をオフにしない「スクリーンアテンション」もサポートされている。Googleアシスタントの起動については、Pixel 4でサポートされているスクイーズ(端末を握って起動する操作)に対応していないため、「OK Google」と話しかける必要がある。

小型化したボディに上位モデルの仕様を凝縮

 生体認証は背面の指紋認証センサーを利用した指紋認証に対応する。

背面に備えられた指紋認証センサーは画面ロック解除以外に、画面ロック解除のほか、下方向にスワイプして、通知を表示することが可能

 Pixel aシリーズということもあり、Pixel 4でサポートされていた顔認証には対応しない。

 背面中央上の指紋認証センサーは片手持ちのときに操作しやすいが、クルマでホルダーに設置したとき、画面ロックがかかると、解除の操作がしにくくなってしまう。

 このような場合は、Smart Lockの対象に、車内で利用するBluetoothヘッドセットやカーオーディオなどを登録することで、ロックを解除したまま、利用することが可能だ。

 バッテリーは従来モデルよりもボディを小型化したにもかかわらず、Pixel 3a(3000mAh)やPixel 4(2800mAh)よりも大容量の3140mAhのバッテリーを搭載し、一般的な利用で約24時間の利用を可能にする。

設定画面の[電池]ではバッテリー関連の設定を変更できる。自動調整バッテリーが「アダプティブバッテリー」のこと
「自動調整バッテリー」を有効にすると、ユーザーの利用状況や充電の履歴などを参考に、バッテリーの消費を節約し、長時間の駆動を可能にする

 急速充電に対応するほか、ユーザーの利用状況や充電履歴などを学習し、最適な状態で利用できるアダプティブバッテリーにも対応する。実際の利用については、試用期間がそれほど長くないが、このクラスの端末としては十分なレベルに達していると言えるだろう。

下部にはUSB Type-C外部接続端子を備え、両隣にスピーカーの穴が開けられている
上部には3.5mmオーディオジャックを備える

 チップセットは米クアルコム製「Snapdragon 730G」を搭載し、メモリーとストレージは6GB RAMと128GB ROMで構成される。

 microSDメモリーカードなどの外部メモリーには対応しないが、撮影した写真のバックアップや音楽データは、GoogleフォトやGoogle Playミュージック、YouTube Premiumなど、Googleが提供する各サービスを活用するという考えに基づいているのだろう。

 ちなみに、Pixel 4aを購入したユーザーには、YouTube PremiumとGoogle 1のサービスが3カ月、無料で提供される。

 プラットフォームはAndroid 10を搭載し、今回試用した端末は2020年8月5日版のセキュリティパッチが適用されていた。

ホーム画面、アプリ一覧、ジェスチャー設定

 今後、最低3年間のOSとセキュリティアップデートの提供も約束されている。ユーザーインターフェイスはホーム画面で上方向にスワイプすると、アプリ一覧が表示されるスタイルを採用する。

 アプリ一覧の最上段には最近使ったアプリが表示されるが、一覧部分はフォルダを作ることができないため、アプリが増えていくと、スクロールがかなり増えてしまう。

ホーム画面はシンプルなデザイン。右にスワイプすると、Googleの最新情報が表示され、上方向にスワイプすると、アプリ一覧が表示される
アプリの一覧はインストールされているアプリが表示されるが、フォルダが作成できないため、アプリが増えてくると、くり返しスクロールが必要

 ホーム画面にショートカットを配置するなどして、よく使うアプリを見つけやすくするなどの対処が必要だ。日本語入力はGoogle製端末ということもあり、Gboardが搭載されている。

 操作はAndroid 10で採用のジェスチャーが基本だが、設定を変更することで、従来の3ボタン([戻る][ホーム][履歴])で操作することも可能だ。Android 10のジェスチャー操作はまだ慣れないユーザーも多いだろうが、Pixel 4aでは[戻る]操作の感度を変更するなどのカスタマイズも用意されている。

システムナビゲーションの設定では従来の3ボタンナビゲーションに切り替えられるほか、ジェスチャーナビゲーションの[戻る]操作の感度を変更できる
上部から表示する通知パネルと各機能のショートカットアイコン

通信関連

 ネットワークは国内各社の4G LTEや3G(W-CDMA)をはじめ、海外で利用するGSMなどにも対応する。

出荷時に設定されてるNTTドコモ網のAPN。あまり多くないうえ、OCNモバイルONEは旧プランのAPNが設定されている
出荷時に設定されてるau網のAPN。auのSIMカードを挿すと、この2つが表示される
UQモバイルやmineoのau網を利用した契約のSIMカードを挿すと、au網を利用した楽天モバイル(MVNO)のAPNのみが表示される。さすがに、情報が古いのではないだろうか
出荷時に設定されてるソフトバンク網のAPN。ワイモバイルのSIMカードを挿して、すぐに使うことができた
楽天モバイルは何も設定せず、SIMカードを挿すと、自動的にAPNが設定された

 無線LANは2.4/5GHz両対応で、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応のアクセスポイントに接続できる。

 SIMはnanoSIMカード1枚のみを装着できるが、eSIMにも対応しているため、IIJmioなどで提供されるeSIMサービスなどを利用することが可能だ。

おサイフケータイ対応

 従来モデルに引き続きFeliCaも搭載されているため、Google Payを利用した各社のおサイフケータイのサービスも利用できる。

左側面にnanoSIMカードを装着できるSIMカードトレイを備える。外部メモリーカードには非対応
FeliCaを搭載し、おサイフケータイに対応しているため、各社の対応サービスを利用可能

カメラ

 背面カメラについては、シングルカメラながら、Pixel 4のメインカメラの仕様をほぼそのまま受け継いでおり、多彩な撮影モードもサポートされる。

背面には12.2Mピクセルのイメーセンサーを採用したカメラを搭載。カメラ部のレイアウトもやや独特。カメラ部の左上の角にあるのはLEDフラッシュ、カメラ部の右下の部分にあるのが背面カメラ

 仕様としては12.2MピクセルのデュアルピクセルイメージセンサーにF1.7のレンズを組み合わせ、光学手ブレ補正と電子式手ブレ補正を搭載する。

カメラを起動した状態で、端末を左右に振るようにひねると、背面カメラと前面カメラを切り替えることができる
カメラの撮影モードは左右にスワイプすると切り替えることができ、各機能は上部のアイコンをタップすると、表示される

 撮影モードは標準的な[カメラ]、動画を撮影する[動画]、人物撮影に適した[ポートレート]、夜景などの撮影向けの[夜景モード]などがあり、[その他]には[パノラマ][360度写真][スロモ録画][タイムラプス][レンズ]が選べる。

 ちなみに、[レンズ]はGoogleレンズを指すが、Googleレンズのアプリを別にインストールして利用することも可能だ。

 カメラの撮影機能の中で、今回、Googleがアピールしているのが超解像ズームだ。

 背面カメラはシングルカメラであるため、望遠は最大7倍のデジタルズームが利用できるが、超解像技術により、画質をあまり劣化させることなく、撮影できるとしている。実際に撮影してみると、室内の明るいところであれば、超解像ズームがかなり有効だが、夜景などはさすがに粗くなってしまう印象だ。とは言え、明るい室内や日中の屋外などには役立つ撮影機能と言えるだろう。

[夜景モード]で撮影。明るさのバランスもよく、美しく撮影できている
[ポートレート]で撮影すると、背景がボケた写真が撮影できるが、同時に背景がボケてない写真も保存される。モデル:篠崎ゆき、菅谷はつ乃
薄暗いバーで撮影。カクテルとグラスをしっかりと捉えつつ、背後の棚に収められたボトルは少しボケている
小さなフィギュアを3つ並べて、カメラを起動して、そのまま撮影
同じ場所で、超解像ズームで拡大して撮影したが、やや粗さが残るものの、しっかりと撮影できた
50cm程度、離れた位置に置いたミニカーを撮影
同じ位置から7倍の超解像ズームで撮影。こちらもやや粗さが残るが、ミニカーの細部をきちんと撮影できている

 ディスプレイ左上のパンチホールに収められた前面カメラは、8MピクセルのイメージセンサーにF2.0のレンズを組み合わせたものが搭載される。フォーカスは固定フォーカスにだが、[スムーズ]や[ナチュラル]といった補正ができる[顔加工]、自撮りのときに画面を光らせる[自撮り写真のフラッシュ照明]などの機能も利用できる。

 カメラの設定は画面最上段の[▽]アイコンをタップしたときに表示され、背面カメラの[写真]ではフラッシュやモーション、タイマー、比率を選ぶことができる。表示されたメニュー右下の歯車のアイコンをタップすれば、より詳細な設定画面が表示され、位置情報の設定やヒント表示の有無、グリッドの種類などを設定することができる。

 また、カメラはホーム画面の[カメラ]アプリから起動できるだけでなく、電源ボタンの2回押しで、どの画面からも起動することも可能で、背面カメラと背面カメラもカメラを起動した状態で左右に振ることで切り替えることができる。

 カメラ関連で意外に便利なのがGoogleフォトでの撮影モードの表示で、一覧のサムネイル画面ではアイコン、通常表示では画面内に[夜景モード]や[ポートレート]などと文字で表示される。

 ユーザーがそれぞれの撮影モードの効果などを理解していくうえでもこうしたガイドは評価できるポイントだろう。

完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」

 今回のPixel 4aの発売に合わせ、Googleは完全ワイヤレスイヤホンの[Google Buds]も発表し、すでに販売が開始されている。

Google「Pixel Buds」、イヤホン:約20.5mm(高さ)×19.5mm(幅)×18.2mm(厚さ)、約6.3g(重さ)、Clearly White (写真)、 Almost Black 、 Quite Mintをラインアップ、ワイヤレス充電ケース:約63mm(高さ)×47mm(幅)×25mm(厚さ)、約56.1g(重さ)

 価格は2万800円で、Googleストアのほかに、auとソフトバンク、各家電量販店などで販売される。こちらも実機を試すことができたので、少しフォローしておこう。

 Pixel Budsはこれまで米国など、いくつかの国と地域で販売されてきた実績があるが、日本向けは今回が初登場になる。

 本体は他の完全ワイヤレスイヤホン同様、ワイヤレス充電ケースと左右の耳に装着するイヤホンから構成される。

 ワイヤレス充電ケースは63mm×47mm×25mmで、ちょうど手のひらに収まるサイズにまとめられている。ワイヤレス充電ケース内にはバッテリーが内蔵されており、Qi規格によるワイヤレス充電、もしくは下部に備えられたUSB Type-C外部接続端子から充電する。

Pixel Budsを収めたワイヤレス充電ケースのフタを開くと、対応するAndroid端末に通知が表示される
ワイヤレス充電ケースのイヤホン装着部には充電のための接点が見える

 イヤホンはBluetooth 5.0のワイヤレス接続に対応し、内部には12mmのダイナミックスピーカードライバが内蔵され、パッシブ形のノイズリダクションに対応する。

 空気孔により、耳への圧迫感を抑えつつ、周囲の音を聞こえやすくしている。

 イヤホンの形状は数千人分の耳の形をスキャンすることで、より多くの人にフィットするように設計されているという。

 筆者の耳で試した範囲に限られるが、フィット感は良好で、圧迫感も少なく、歩いているときも外れてしまうようなことはなかった。

 イヤホンそのもののも5.3gと軽く、耳に内側にほぼ収まるようなコンパクトサイズなので、あまり激しい動きでなければ、装着したまま、ランニングなどもできる印象だ。

 ちなみに、イヤホンはIPX4準拠の防水性能を備えており、汗などの水滴程度なら、問題なく使えそうだ。

 イヤホンにはビームフォーミング機能を持つマイクが2つ内蔵されており、ユーザーの音声を認識しやすくしている。

 周囲の音響に合わせ、サウンドを調整するアダプティブサウンドも備える。

 イヤホンのみの連続使用時間は、音楽再生で5時間、通話で2.5時間となっており、ワイヤレス充電ケースを併用することで、音楽再生で24時間、通話で12時間の利用が可能だとしている。

設定はチュートリアルが表示されるため、非常にわかりやすい
設定を完了すると、各機能の設定が表示される

 Pixel Budsが他の完全ワイヤレスイヤホンと違うのは、Googleアシスタントに対応している点だろう。通常であれば、端末に話しかけて利用するが、端末はバッグやポケットにしまった状態で、「OK Google」と話しかけ、音楽を再生したり、メッセージの返信などができる。

Googleアシスタントの連携により、メッセージの返信なども可能

 Googleアシスタントの場合、声で操作する気恥ずかしさがあるのは、宅内でも屋外でも同じだが、天気やニュースの確認、音楽や動画の再生など、自分が役に立ちそうな操作から手を着けてみるのもいいかもしれない。

 また、もうひとつ今後の展開も気になる機能として、リアルタイム翻訳が挙げられる。残念ながら、今回は環境がなかったため、試すことができなかったが、Googleアシスタントを利用し、Google翻訳を使うことで、英語や日本語を含む40言語を翻訳しながら、会話ができるという。

 もちろん、スマートフォンでも利用できるが、イヤホンを使い、少しタイムラグを感じながらも異なる言語で会話ができるのは、旅行や外国人と会うシーンなどを考えると、なかなか有用な手段だろう。

 実際に試用したPixel Buds全体の印象についてだが、やはり、Googleアシスタントをはじめ、Googleのサービスを活用するための環境が整っている部分は有利だ。

 音質についてはオーディオの専門家ではないので、参考程度に留めて欲しいが、筆者が良く聞く映画音楽や洋楽、クラシックなどは心地良く聞くことができ、十分なレベルに達しているという印象だ。

 逆に、操作性については判断が分かれるところで、イヤホンをタッチしたり、スワイプしたりする操作が今ひとつ確実にできないこともあった。

 これはPixel Budsに限ったことではないが、イヤホンを耳に装着した状態でのタッチ操作は、必ずしもユーザーが停止している状態ではないので、どうしてもタッチ操作がずれたり、意図せず、ダブルタップになってしまうことがある。

 こうした状況が何度も続いてしまうと、「あー、めんどくさ。スマホで操作するわ」という対応になってしまい兼ねない。Googleとしてはこれでも操作を絞り込んだ方なのだろうが、ユーザーとしては操作に少し慣れていく必要がありそうだ。

オプションで販売される「Google Pixel 4a 専用ファブリック ケース」は、70%のリサイクル素材を利用。汚れたときは洗濯機でも洗えるという。カラーはBlue Confetti、Static Gray、Basically Black(写真)の3色がラインアップされる

お手頃価格の『ちょうどいいスマートフォン』だが、悩みどころは5Gモデルの存在

 国内向けのPixelシリーズとしては、4世代め、7機種めとなった「Pixel 4a」。

 PixelシリーズはGoogleが提供する各サービスなどを快適に使うためのスマートフォンとして、着実に市場に浸透してきたが、今回のPixel 4aはコロナ禍の影響か、発売のタイミングが少し遅くなり、サイズとカラーのバリエーションもなくなり、非常にシンプルな構成となった。

パッケージには18W USB-C電源アダプター、USB-C - USB-C ケーブル(USB 2.0)、クイック スタート ガイド、クイック スイッチ アダプター、SIMツールが同梱される。従来モデルに同梱されていた有線イヤホンのEarBudsは同梱されない

 その半面、シンプルになったことで、ユーザーが「どちらのサイズを選ぶか」「どっちのカラーが合いそう?」などと悩む必要もなくなり、価格も抑えられ、選びやすくなったという見方もできる。

 特に、価格面は端末購入補助が制限されている現状を鑑みると、多くの人が手を出しやすいお手頃価格と言え、内容も価格以上に楽しめるスマートフォンに仕上がっている。

 同クラスの他製品と比較して、マイナス点があるとすれば、防水防塵に非対応であることくらいだろう。

 端末のスペックや内容、価格も含め、まさに『ちょうどいいスマートフォン』に仕上がったPixel 4aだが、ひとつ気になるのは発表時にアナウンスされた5G対応モデルの存在だ。

 Googleはこの秋、上位モデルの「Pixel 5」、今回のPixel 4aで5G対応の「Pixel 4a 5G」の投入を明らかにしており、その価格も6万500円からとアナウンスしている。

 これら5G対応モデルがどういう内容なのかにもよるが、このアナウンスを聞いてしまうと、逆に今回のPixel 4aは手を出しにくくなってしまう。

 もちろん、5G対応端末を利用するには、各社の5G回線を契約する必要があるうえ、5Gならではの使い道も「データ通信量無制限」以外に明確なものが見つかっていないという指摘もある。

 非常に悩ましいところだが、ユーザーとしては5G回線にいつ頃、移行するのかを考えながら、『買い』と『待ち』を判断するしかなさそうだ。

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