みんなのケータイ

 アプリの利用に制限がかかっているガラホ(Android搭載フィーチャーフォン)では、インストールできるアプリが大変少ない……のだが、まったく追加ができないわけではない。筆者の使っているAQUOS K SHF31にはauスマートパスのアプリランキングを確認し、ダウンロードすることができる。これを見ると167本のアプリが掲載されている。

 これは期待大である。100本以上のアプリが使えるのならば、さすがに有名どころのアプリが並んでいるはずだ……と思ったが、どんどん使ってみるとアレレのレ。そうでもない。全然無い。まあそうだろうな、とは思っていたけれども……。

 まずつまずくのが、これらのアプリがauスマートパス用ばかりという点。auスマートパスはアプリやコンテンツが使い放題、クーポンや特典もあるというサービス。だが月372円の利用料が発生する。パケット料金を下限の500円に! などという節約ユーザーには痛い。

 が、使えないのでは仕方ない。申し込もうじゃないか。ようは使いたくなるアプリがたくさんあれば元がとれ、結果的に節約になる。

 それではアプリランキングの上位陣を見ていくと、常に1位と言ってよいのが「ウイルスバスター for au」。スマホでは実はまったく使っていなかった筆者、さらにアプリのインストールを制限されたガラホなんて絶対不要じゃない? ……などと油断していると、えらい目に合うので入れるのが正しいのかもしれない。

SHF31のメニューで「アプリ」を選択。「アプリ検索」からauスマートパスのアプリランキングを閲覧できる
そのアプリランキング。ウイルスバスターはアプリをダウンロードできるが、レコチョクは楽曲のランキング情報を見られるだけ……

 他にも「マカフィーセーフコール for au」というセキュリティアプリもあるのだが、こちらはかなり差をつけられて80位あたりに。何が違うのかと言えば、マカフィーは迷惑電話・詐欺電話を拒否、警告する。電話はあまり使わないから下位なのだろうか。

ウイルスバスターはアプリをインストールしたときにチェックされる。ガラホはスマホよりもアプリを入れにくいのでトップにランクされているのは結構意外。ガラホユーザーはセキュリティ意識が高いのか?
こちらはマカフィーセーフコール。着信があると表示が出る

 さて、トップ10の常連に「レコチョク 着うた for auスマートパス」というアプリがある。これ「着うた」が買えるのかと思いきや情報を見られるだけ。楽曲はプリセットされているLISMOのストアから買う。あれれ。

「そりゃないよ……」と思った対応していないEメールアプリ。ダウンロードすらできない

 さらに「Eメール」というauのアプリも上位にあるのだが、え、もしかしてPCメールを受信できるのかな? などと期待したら、これ「対応していない」と出る……えぇーガラホ向けじゃないのかい……どうやらランキングのアプリすべてが使えるとも限らないようだ。

 これは便利だろう、と思ったのが「乗換NAVITIME for auスマートパス」。が、これはWebアプリ。いや便利だからいいのだけど、結局ブラウザ。そうなると筆者はガラホをWi-Fi接続し、モバイルデータ通信をオフにしているから、外出先ではたぶんあまり使えないね……いや、筆者が悪いんですけど。

 それならこれはどうだ「進撃の巨人 for auスマートパス」。電子コミックが読める……と思いきや、アプリ名のあとに「限定壁紙/ミニゲーム」とある。違う、俺が求めているのはこれじゃない(ファンは嬉しいかもしれないが)。

 地味に便利なのは「雨降りアラートPRO for au」のようなものだろう。だが、これもモバイルデータ通信をオフにしていると通知を受け取れない可能性が高い。うぅ、パケット通信を「使え使え」と言われているようだ(そりゃそうだ)。

 さて、10位以下になってくるとキャラクターとのコラボアプリやパズルゲーム、麻雀ゲーム、パチスロなどが出てくる。そういったゲームがつまらないわけではないが、スマホのアプリストアとは明らかに違うラインナップ。筆者が好きなRPGやシミュレーションゲームなんて出てこない(ガラホじゃ見づらいとは思うが)。

 さらに下って100位に近付くと、占いも増えてくる。LINE向けスタンプを配信するアプリが出てくるのはLINE対応のガラホらしい……のか? お、本だ雑誌だ! と思いきや、週刊誌やスポーツ新聞の名前は付いていても、単にWebアプリでWebサイトとさほど変わらない。もちろんガラホの小さな画面で見るよりは読みやすいのだが……。

Webアプリということでブラウザ表示の乗換NAVITIME。見やすいけど釈然としない……
最下位あたりに並んだ専門誌系のアプリ。コアなファン向けだから不利なのだろう。だがauスマートパスで使い放題、読み放題なら、ファンでなくとも覗いてみたい

 結局、これらを見ていて思うのが、普通のフィーチャーフォン(ガラケー)のアプリやガラケー向けコンテンツと変わらない、ということ。ランキングの終盤になってくると、情報配信サービスばかりで、アプリとはいえブラウザとは大差ない。

 auスマートパスに既に入っているからどんどん読むわけだけども、逆にこういったコンテンツが中心と事前に分かっていたら、auスマートパスには申し込まなかったかもしれない。スマホなら使い放題のアプリが豪華だがら入っても損とまでは思わないのだが……。

 もちろん、他の特典もあるので、本当にauスマートパスが不要かどうかはユーザーによるだろうが、スマホよりは恩恵が少ないというのが実情だ。初回登録30日間無料なので、その間にチェックしよう。これからどんなアプリやコンテンツが増えるのか分からないが、節約派の人はシビアに検討したいはずだ。