みんなのケータイ

 各社から春モデルが続々と登場し、Android端末もOSに4.1を搭載するものが増えてきた。正直なところ、4.0が4.1にアップデートされたところで、さほど目新しい変化というのは無いのだが、4.2となると多少事情が異なってくる。

マルチユーザーの設定

 4.2もベースの部分では4.0とさほど変わらないのだが、タブレット端末については「マルチユーザー対応」という大きな変化がある。店頭に4.1が載ったタブレットと4.2が載ったタブレットが並んでいたら、筆者は迷うことなく4.2搭載のものを選ぶだろう。現在のところ、4.2が動くタブレットはNexusシリーズの「Nexus 7」と「Nexus 10」ということになる。

 マルチユーザー対応となって何が嬉しいのかというと、例えば、タブレットをリビング端末として使用する場合をイメージして欲しい。家族で1台のタブレットをシェアしている場合、シングルユーザーでしか利用できない端末では、メールの内容もブラウザのブックマークも全て丸見えの状態になる。家族に隠さなければならないような疾しいことは無いという人でも、大事なデータを子どもの誤操作で消されてしまう、なんていうことはわりと起きるもので、用心することに越したことはない。

 また、タブレットを1人で使用している場合でもマルチユーザー機能が役に立つことがある。最近は「BYOD」(Bring Your Own Device)なんていう取り組みを導入する企業も出てきているが、そうなると、会社関連のメールやスケジュールといったデータにアクセスできる端末についてはパスワードロックをかける必要に迫られる。ところが、ブラウザで検索したいとか、地図を確認したいとか、ちょこっと使いたいだけなのにパスワード入力しなければいけない、というのは地味にストレスがたまる。そんな場合は、マルチユーザー機能を使って、パスワード入力無しで立ち上げられるゲストユーザーを作っておけばOK。

仕事のデータはパスワードでロック
ゲストユーザーはパスワード無しの設定に
Twonky Beamなど、サブユーザーでは起動すらしないアプリも。今後の改善に期待したい

 今のところ、マルチユーザー機能は4.2搭載の端末でもタブレット端末でしか利用できないようになっているが、後者のような使い方はスマートフォンでも利用できるようになると実は嬉しい。Nexusシリーズ以外で4.2が搭載されるのは少し先の話なのかもしれないが、iOSには無い特長の一つとも言えるので、ぜひとも今後もブラッシュアップしてもらいたいところだ。それとともに、サブユーザーでは正常に動作しないアプリもたまに見かけるので、アプリ開発者側もこれを意識した開発を心掛けていただきたい。