韓国で活躍したGALAXY S IIIとWiBroルーター
GALAXY S IIIとWiBro対応ルーターの2台体制で、通信環境を確保した |
先週、サムスン電子の取材で韓国に出張した。ご存じの方も多いかもしれないが、韓国も日本と同様、外国人がプリペイドのSIMカードを入手するのが難しい国のひとつ。短期間の出張だったので「海外パケ・ホーダイ」を利用する手もあったが、自分のデータ通信量を考えると、確実に1日の上限である2980円に達してしまう。一方で、渡航者が多いこともあり、韓国向けのWi-Fiルーターレンタルサービスは、かなり充実している。今回は、空港にカウンターのあったテレコムスクエアという会社から、WiBro(韓国版WiMAX)対応のルーターを借りることにした。
普段使っているノートPC(VAIO Z)にもWiMAXが内蔵されており、1日3000ウォン(約220円)で利用できるが、こちらは残念ながら他の機器をネットに接続できない。テザリングができればWiMAX内蔵PCの価値もさらに高くなる気がするので、技術的な課題はあるにせよ、ぜひ対応してほしいところだ。このほか、現地でLTE対応スマートフォンやルーターをレンタルすることも検討した。韓国では、空港で大手キャリアが外国人に端末を貸し出している。料金は日本でルーターをレンタルするよりさらに安い。ただ、こちらは帰りの出国審査前に返却しなければならず、不思議と仕事がはかどる飛行機の搭乗待ちの時間にネットが利用できなくなってしまう。
金浦空港で速度を測ってみたところ、下りは4~9Mbpsの速度が出ていた。ソウル中心部では混雑もありもう少し遅くなるが、遅延も少なくかなり快適だ |
テレコムスクエアを選んだ理由は、やはり手軽に借りて、手軽に返却できるところにある。自分の性格的に、予約や返却などの手間は極力減らしたい。空港にカウンターがあるため、出国当日気が向いたらフラっと顔を出せるのが、この会社でWi-Fiルーターをレンタルするメリットと言える。料金は1日あたり760円。持ち歩く機器は増えてしまうが、海外パケ・ホーダイと比べて価格がおよそ1/4というのがうれしい。WiBroはエリアも非常に広く、ソウル市内は、建物の中をカバーしていることも多かった。都市部中心の滞在であれば、エリアの心配をする必要はあまりないだろう。速度もなかなか高く、通信の快適さは国内のWiMAXと並ぶか、それ以上だった。
意外な副産物だったのが、「GALAXY S III SC-06D」の電池の持ちがよくなったこと。国内で移動していると3GとLTEの切り替えが頻繁に行われるため、どうしても電池を消費しがちだ。自分の使い方だと、朝早く外出した場合、夕方にはポータブル充電器の出番となってしまう。ところが、韓国で接続先をWi-Fiルーターだけにすると、体感で1.5~2倍程度電池の減り方が遅くなる。朝から夕方まで比較的頻繁にネットやマップをチェックしても40%以上電池が残っていた。先に上げた数値はあくまで体感だが、3G/LTEで通信するより省電力なことは確かなようだ。ただし、先にWi-Fiルーターの電池がなくなってしまうため、結果としてポータブル充電器を取り出さざるをえなくなる……(笑)。レンタルできる端末に、より電池容量の大きいものがあるとうれしいと感じた。
サムスン本社に併設されたショウルームの「samsung d'light」。この地下にショップもある |
韓国での取材内容は別記事に譲るとして、取材終了後、サムスン本社に併設された「samsung d'light」というショウルームの地下にあるショップで、7月に続きGALAXY S III用の周辺機器を購入した。今回手に入れたのは、バッテリーを単体で充電できる充電器だ。ドコモ版のGALAXY S IIIは日本仕様にローカライズされているものの、電池パックのサイズや容量は韓国版のLTE対応モデルと共通。日本版の電池パックを装着してみたところ、普通に充電することができた。このショップには豊富な周辺機器がそろっており、日本ではなかなか入手できないカバーやケースなども販売されている。韓国を訪れる機会があるGALAXYシリーズのユーザーには、一度立ち寄ってみることをオススメしたい。豊富なオプションが揃うのは、グローバルでの販売台数が多いサムスン製スマートフォンならでは。一方で、ドコモとサムスンが日本でこのエコシステムを活かし切っていないのは、ちょっともったいない気もしている。
GALAXY S IIIのアクセサリーは純正品、サードパーティー品問わずに置かれていて、種類も豊富だ | 電池を単体で充電できるオプションを購入。ドコモ版の電池もきっちりはまって充電できた |