REGZA Phoneの「国産ならでは」機能をチェック

2010年12月27日 06:00
(甲斐祐樹)

 日本初のAndroid搭載スマートフォン「HT-03A」から約1年で、日本のAndroidは大幅に進化しました。特に今期のモデルはおサイフケータイや赤外線など、日本の携帯電話ならではの機能が多く搭載されていますが、そうしたハイスペック機能を備えつつ防水機能まで搭載したのがこの「REGZA Phone」。

 CPUのクロック数はXperiaと同じですが、操作感は最新機種だけあってREGZA Phoneのほうが使いやすく、ホーム画面の移動やアプリ起動も滑らかです。ブラウザやウィジェット選択画面のタッチスクロールはややカクカク感があるものの、普通に利用する際には気にならないレベル。全体的なタッチ操作感はXperiaより満足しています。

 おサイフケータイは機能として実装してはいるものの、今のところ対応しているサービスは限られており、電子マネーはWAONだけ。モバイルSuicaやEdy、iDなどの対応が始まってからがおサイフケータイ対応Androidの本番でしょうか。ただし、すべてがアプリとして動作していた携帯電話と異なり、Androidではアプリだけでなくブラウザからおサイフケータイ機能を呼び出すこともできるあたり、一風変わったおサイフケータイのアプリ開発が今後期待できるかもしれません。

 他の国産Android端末と比べて唯一の特徴である防水機能については、当初から予想はしていたものの、水がタッチパネルについてしまうとうまく操作できません。お風呂でブラウザやTwitterというのは難しそうで、お風呂ワンセグまたは雨の日のカメラ撮影に割り切ったほうが良さそうです。

 ワンセグは画面も大きく液晶も明るいのでとても見やすい。以前に使っていたF-06Bよりも感度はいいようで、F-06Bでは視聴できなかった自宅のお風呂場でも電波が入りました。予約録画機能はついていませんが、ワンセグで予約録画したかったことはあまりないので、今の番組が見られれば十分かなと思います。

 12.2メガピクセルのカメラはさすがに高性能で、かなりキレイな写真が撮影できます。また、本体を横に動かしていくだけで撮影できるパノラマ機能は旅行先などで活躍しそう。Xperiaよりも明るく写真が撮れるので、食べ物の写真撮影が多い自分には大変に重宝しています。

 独自インターフェイスの「UX!」は、素のAndroidに近いインターフェイスで、Android慣れしているとそれほど違和感はありません。ホーム画面は最大9面まで拡張でき、画面単位でアプリとして動作する「パレット」で、Twitterやmixi、カレンダー、RSSリーダーなどの機能を拡張できます。今はプリインストールの機能しか利用できませんが、このパレットに登録できる機能も今後ダウンロードで拡張できると面白そう。

 防水機能をメインで考えている人には、キーボードのないREGZA Phoneだとその用途を十分に満たせないかもしれませんが、ハイスペックカメラやワンセグ、赤外線など日本メーカーならではの機能は充実。おサイフケータイも2010年中には電子マネー系のサービスが出揃い、Android 2.2への対応も明言されているので今後も期待できる1台に仕上がっています。

 ネットの一部では酷評されていたりもしますが、操作感は人それぞれ。個人的には十分満足な快適さなので、ぜひ店頭などで動作感を試していただきたいなと思います。

撮影サンプル(クリックで拡大)