iPhoneで中国のラジオを楽しんでいます

2010年5月14日 06:00
(村元正剛)

 最近「ラジ朗」なるiPhoneアプリが人気を集めているようだが、ボクはそれ以前から“iPhoneでラジオを聴く”ことを密かな楽しみにしている。愛用しているのは「Radio China」(230円)という、中国のラジオが聴けるアプリだ。

 「Radio China」の場合、聴けるラジオ局は200局以上。検索画面でも再生画面でも局名と周波数しか表示されないので、どんな番組を放送する局なのかが判別にしくいのだが、ほとんどの局名には「Beijing(北京)」「Shanghai(上海)」などの地名が付いていて、「Music」「News」「Life」など放送内容を連想できるキーワードが付いている場合も多い。聴きたい局を見つけたら、「Favorites」に登録しておけば、簡単に選局できるようになる。

 なお、インターネットで聞ける中国のラジオ局のリンク集サイトもあるので、ブックマークに登録しておけば、放送番組などを調べる情報源として役立つ。

 実は1年半ほど中国に滞在したことがあり、中国語はある程度できると自負しているのだが、日常的に使う機会がないので、ヒアリング力はどんどん低下していく。ラジオは多くの場合、アナウンサーの正しい発音で聴けるので、学習素材としても最適と感じている。

 ボクがよく聴いているのは「SZR」。深セン廣電集団網のラジオ局なのだが、ニュースや時事解説、トーク番組が主体だ。深センは中国全土から移住した人が集まった新興都市で、訛りが比較的少ないのがいい。一部の局では広東語で放送されているので、広東語の学習者にも役立つだろう。

 夜が更けると、日本の深夜ラジオと同様にゆる~いトーク番組が多くなる。パーソナリティがリスナーと電話で話すといったコーナーもあり、100%聞き取れるわけではないものの、発展著しい中国国内の空気が感じられて、それも楽しい。

 それにしても、日本にいながら中国のラジオを、いつでもどこにいても聴ける時代が来るとは思わなかった。ボクが中国にいた1997~1998年には、まだ一部の学生しかパソコンを持っておらず、日本人が中国でインターネットを利用する際にも面倒な手続きが必要だったことを思い返すと、なんとも感慨深い。

 ボクが「Radio China」を楽しんでいるように、海外でも「ラジ朗」を聞いている外国人がいたりするんだろうなぁ。