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いい意味で期待を裏切られた「razr fold」のカメラ性能
【motorola razr fold】
2026年10月15日 00:00
razr foldの売りの1つが、「フォルダブルスマホでトップ」というカメラ機能だ。より細かく言えば、フランスに拠点を構える評価機関であるDXOMARKのスコアが、フォルダブルスマホのジャンルの中で1番だったということ。折り曲げられないバータイプ(板状)のスマホも含めると順位は落ちるが、「iPhone 18 Pro」が登場した今でも12位のポジションにつけている。
日本では未発売のため、イメージがわきづらいが、razr foldにはモトローラのフラッグシップモデルである「motorola signature」と同じカメラが採用されている。メインカメラのセンサーはソニー製の「LYTIA 828」で、ダイナミックレンジ(明暗の幅を広く捉えられる性能)が広く、明暗差の大きな場所に強い。
やや余談めいた話になるが、モトローラはこれをLOFICと説明しており、そう記載したメディアも多いが、ソニー初のLOFIC(Lateral Overflow Integration Capacitor、白飛びを抑えるしくみ)対応モバイル向けセンサーは6月に発表された「LYTIA L910」なので、実際の構造は異なる。それでも、LYTIA 828には「Hybrid Frame-HDR(HF-HDR)」が採用されており、ダイナミックレンジが広いことに変わりはない。
実際、暗い場所でビルのネオンなどがキラキラと光るような夜景では、白飛びせず、ディテールまでクッキリ写せている。ニュアンスの表現も上手。標準設定のままでも、きれいな写真を撮れる。色作りがやや派手めになるきらいはあるが、razr foldを使い始めて以降、撮影用として持ち歩いていた「Xiaomi 17 Ultra」の出番が減ってしまった。
フォルダブルスマホというと、フラッグシップモデルよりもやや格落ちのカメラが搭載されていることが多かったが、razr foldには、それが当てはまらないというわけだ。さすがに1インチセンサーを搭載した機種に比べると暗所での画質などはやや劣る傾向はあるものの、スマホのカメラとしては十分すぎるほどのクオリティだと感じた。正直なところモトローラにはカメラに強いというイメージがなかったので、いい意味で期待を裏切られた格好だ。
メインセンサーだけでなく、望遠カメラも強い。望遠カメラはペリスコープ型の光学3倍で、センサーは5000万画素。センサーサイズは1/1.95インチと、カメラ特化型スマホと比べるとやや小さいものの、画素数が大きいため、ピクセルビニングを解除した切り出しでのズームが可能。6倍ズームまでは、劣化がほぼない。
実際に使ってみても、10倍をちょっと超えるぐらいであれば、デジタルズーム感が少なく、キレイな写真を撮ることができた。薄型化・軽量化競争が進むフォルダブルスマホでは、望遠カメラのスペックが抑えられがち、場合によっては省かれてしまうこともあるが、きちんと実用的な望遠カメラが搭載されていて使い勝手がいい。
フォルダブルならではの特徴として、半開きの状態で机やテーブル、床などの上に置いたまま撮影できる機能も便利だ。発表会のスライドを撮りたい時や、子どものダンス、劇などの動画を撮りたい時などに活躍する。こうした機能はほかのフォルダブルスマホにもあるが、画質が高いのはうれしい。
一方で、ヒンジの作りや重量バランスの問題もあり、端末の開き方の角度はやや狭く、razr foldより前に使っていた「Galaxy Z Fold7」より自由度は低い。90度前後であれば固定できるものの、そこから少し深く折り曲げるとディスプレイが消灯してしまい撮影ができない。さらに角度をつけると、自重で自然に閉じてしまうのも難点だ。
そのため、発表会などでスライドだけを狙いたいというような場面では、位置が悪いと半開きのまま撮影できないことがある。ヒンジ側を上にして、テントのような形で撮れば高い位置にある被写体も狙えるが、この形状だとカメラが下になるため、ローアングルになりすぎてしまうきらいがある。
ある程度角度をつけてもディスプレイがそのまま点灯していれば、もう少し撮れる被写体の範囲が広がるため、ソフトウェアアップデートではぜひこうした点は改善してほしい。以前も同様のことを書いたが、razr foldはモトローラ初の横開き型フォルダブルスマホのためか、ソフトウェアの作り込みがやや甘いように感じている。特にフォルダブル特有の部分にはまだまだ改善の余地がある。初物なだけに、継続的なアップデートに期待したい。










