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ランニング用イヤホンのハードウェアボタンの偉大さに気付いた日

 ランニング用のイヤホンとして、Shokzの「OpenRun」などの骨伝導イヤホンを愛用しています。

ランニングの相棒として欠かせないShokzの「Open Run Mini」

 「OpenRun」のような、耳穴を塞がないタイプのイヤホンはどうしても、幹線道路の側だったり大きな音が出る商業施設の中を移動中には音が聞こえにくくなるなどの課題はありますが、ランニング中でも外音が取り入れられ、自転車などの車両の接近に気づますし、全体的に大きな不満無く使えていました。

 唯一の不満は、早朝に出発して夜まで10時間以上ずっと使い続けると、途中でバッテリーが切れてしまうことがあり、その充電には通常のスマートフォンや汎用端子の「USB Type-C」搭載デバイスと比べて、やや手間がかかることです。

充電端子はマグネット式の独自仕様を採用している

 具体的には、「Shokz」の骨伝導イヤホンは基本的に独自のマグネット式の充電端子を搭載するため、あらかじめ専用のケーブルを準備した上で、充電端子から外れないように保つ必要があります。充電ケーブルそのものは、かさばったり重たかったりする問題はありませんが、移動中にマグネットの装着を保つことが難しいのです。

 そこで、USB Type-Cケーブルで充電でき、ワイヤレス充電にも対応するオープンイヤー型のイヤホンとして「HUAWEI FreeClip」に目をつけて、Amazon プライムデーの期間中に購入しました。

 「HUAWEI FreeClip」は、右耳用と左耳用がハードウェア的に共通なため、片耳だけ装着して使い、充電が切れたらケースに温存しておいたもう片方を代わりに使う、といった運用も可能です。この仕様は、「とりあえず何かコンテンツを流しておく」という筆者のような大雑把なニーズにはぴったりです。

 「HUAWEI FreeClip」が発売されたのは2024年2月で、発売からは1年以上が経過しています。「HUAWEI FreeClip」はその独特な形状から片手で装着できるのか不安がありましたが、この点も問題ないことが確認できたのも大きな理由です。

「HUAWEI FreeClip」慣れれば片手で耳に装着できる

 しかしながら、実際に「HUAWEI FreeClip」を装着してランニングをしてみたところ、走行中の体の揺れや汗の影響なのか、タッチで操作していないにもかかわらず、タッチ操作を行ったと判定されてしまい、再生中のコンテンツの停止/再生が繰り返されるなど、ストレスを感じることがありました。

 ジェスチャー操作をオフにすれば解決するのですが、そうするとランニング中のコンテンツの再生/停止を、スマートウォッチやスマートフォン本体で操作する必要があり、ランニングに集中したいときにいちいち目と手が取られるのは煩わしさを感じます。

「HUAWEI FreeClip」のタップ操作はアプリから無効化できる

 なお、筆者が毎日欠かさずに使っている「HUAWEI Eyeware2」では幼児を抱っこしたりすると、幼児の手や顔との接触によってダブルタップと認識され、同様の問題が発生することがありますが、少なくともランニングでは同様の問題は発生しません。

 一方、「Shokz」の「OpenRun」には、再生/停止ボタンのほか、音量の調整に使えるハードウェアボタンが備わっています。

 ランニング中に電話に応答したり、知り合いに話しかけられたりしてコンテンツの再生を中断したりする機会や、必要に応じて音量を調整することは意外に多く、これがハードウェアボタンでいつでも間違いなく、同じ場所で行える安心感は大きい。ということに気付いたのは「HUAWEI FreeClip」を使ってからのことです。

「OpenRun Mini」のハードウェアボタン
(再生/停止と音量の調整ボタンがある)

 実は、筆者の問題を解決できそうな製品としては、冒頭に紹介した「Shokz」からUSB Type-C対応の「OpenRun USB-C」として2024年9月に発売されています。この製品は、デジタル製品にUSB Type-Cポート搭載を義務付けするEUの規制への対応が目的に思えて購入には至りませんでしたが、「充電が切れても専用ケーブル以外で充電したい」という、筆者のニーズには合致していたのかもしれません。

 「OpenRun USB-C」の購入も検討しつつ、当面の間は「HUAWEI FreeClip」と、Shokzの「OpenRun」などのモデルを併用していきたいと思います。