みんなのケータイ

dカードPLATINUMがやってきた

【AQUOS R8 pro SH-51D】

 NTTドコモが11月25日から提供を開始したdカードの最上位ブランド「dカードPLATINUM」。古くは「DCMX」カードの時代からNTTドコモの利用料金支払いを中心に使ってきて、直近では「dカードGOLD」を利用中。

 今回の「dカードPLATINUM」は年会費が2万9700円で、現在の「dカードGOLD」の1万1000円から約3倍近くになるので、当初はアップグレードするかどうかをちょっと躊躇した。多くのプラチナカードの年会費が6~7万円以上で、なかには年会費10万円以上というカードもザラにあるので、約3万円という年会費はむしろ安いとも言えるけど、「年会費、3倍かぁ」というのが当初の正直な感想。

無事に審査に通り、手元に届いた「dカードPLATINUM」。筆者は「ポインコデザイン」(中央)、家族カードは「ポインコデザイン(縦型)」を選んだ。「AQUOS R8 pro」を利用中だけど、まもなく発売の「AQUOS R9 pro」へ機種変更する予定

 約3万円の年会費を払うわけだから、できれば、元を取りたいところ。でも、そのためにはNTTドコモの利用料金だけでなく、普段のお買い物も含め、結構な金額を使わないといけない。ただ、初年度はNTTドコモの利用料金で最大20%のdポイント還元を受けられるので、その期間くらいは使ってみてもいいかとも考えた。

 NTTドコモの利用料金のポイント還元以外はどうかというと、「ドコモでんきGreen」の電気料金は、すでに設備を含めた他社契約があるので除外。「dカードGOLD」よりも手厚くなる特典の中では、マネックス証券での「dカード積立」、海外渡航時に空港のラウンジを年10回まで利用できる「プライオリティ・パス」あたりが注目。

 「dカード積立」については、初年度が最大3.1%ポイント還元で、2年目以降は毎月のショッピングご利用金額に応じて、1.1%~3.1%のポイント還元。先日、NTTドコモスマートライフカンパニークレジットサービス部長の鈴木貴久彦氏とクレジットサービス戦略担当の稲村彩花氏を取材したとき、「ちょっと極端な計算ですけど、dカード積立で毎月10万円を積み立てていただければ、それだけでも1年間で年会費分相当のdポイントが還元されます」という話が飛び出して、思わず、納得しそうになったけど、よく考えてみれば、毎月10万円も積み立てられるほどの余裕はあるわけもなく……(泣)。とは言え、ショッピングなどで使うのは『消費』であるのに対し、「dカード積立」は『投資』なので、元手は証券口座に残る(減ることもあるけど)という見方もできる。

 もうひとつの「プライオリティ・パス」は、一時期に比べ、海外渡航が減ったものの、利用する航空会社を問わず、ラウンジが利用できるのが便利。「プライオリティ・パス」はこれまで楽天プレミアムカードの特典で利用してきて、今年もお世話になったけど、2025年1月から無料で利用できる回数が年間5回まで、利用できる場所もラウンジのみに制限される。「dカードPLATINUM」では年10回まで利用できるので、往復で1回ずつ利用するのであれば、年5回の海外渡航なら対応できる計算。楽天プレミアムカードの「プライオリティ・パス」も併用できるようなので、まあ、十分かな。

 アップグレードを躊躇したと言いつつ、何だかんだと自分なりの理由(言い訳)を考えたうえ、こういう仕事をしていることもあるので、「何はともあれ、試してみなくちゃ」ということで、受付開始の11月25日にアップグレードを申し込んだ。「dカードPLATINUM」はカードの券面を選ぶことができ、今回は自分用を「ポインコデザイン」、家族カードを「ポインコデザイン(縦型)」にしてみた。

 ひとつ不安なのは、DCMX時代から長くお付き合いしてきているとは言え、プラチナカードへのアップグレードにも当然、審査があるということ。こういう「お金」に関する手続きでは、フリーランスって信用がないので、何かと不利なんですよねぇ。もしかしたら、審査に落ちるかも……と心配していたら、11月29日に無事に書留郵便で新しいカードが届きました。まあ、落ちたら落ちたで、記事にするつもりでしたけど(笑)。

 「dカードGOLD」から「dカードPLATINUM」へのアップグレードは、クレジットカード番号が変更されるため、dカードの利用を登録しているものは変更の手続きが必要。NTTドコモの利用料金の支払いは自動的に移行するので、それ以外ということになるけど、実はこの変更手続き、つい最近もやったことがある。

 というのも今年7月からマネックス証券が開始した「dカード積立」は、利用できるdカードが「クレジットカード番号の冒頭4桁が[4363]、[5344]、[5365]のいずれかからはじまるカード」という制限があり、「「4980」「5302」「5334」 からはじまるクレジットカード」は切り替えが必要だった。当時、筆者が持っていた「dカードGOLD」は「4980ではじまる旧カードだったので、7月に「dカードGOLD」を新カードに切り替え、そのときも利用登録の変更手続きをしていた。

 「2回目だし、最近やってるから、すぐにわかるでしょ」と思いきや、こういうのって、すぐに忘れちゃうんだよねぇ(笑)。幸い、今回はクレジットカードといっしょに送られてきたパンフレットに、「アップグレードされた方へ」「新規入会の方へ」というQRコードが掲載されていて、それを読み取って表示された案内ページを参照しながら、手続きを進めた。

 NTTドコモに関連する登録のうち、引っかかりそうなのが「d払い」の支払い方法を「dカード」に設定しているケース。支払い方法を新たに発行された「dカード PLATINUM」に切り替えるには、まず、[d払い]アプリを起動し、[アカウント]タブの[支払い方法]を選び、[電話料金合算払い]など、dカード以外の支払い方法を選択する。

[dカード]アプリを起動すると、表示されるカードのデザイン(左上)も「dカードPLATINUM」と同じものに変更された
家族はiPhoneで[dポイントカード]アプリを利用し、ときどき、dポイントを貯めている。ただ、「dカードPLATINUM」の家族カードが届いてもアプリに表示される「dポイントカード番号」(中央上段の黒い塗りつぶし部分)が更新されないんだけど……

 [アカウント]タブに戻り、再び[支払い方法]を選んで、今度は[dカード]を選ぶと、新しいdカードがd払いの支払い方法に設定されるという流れ。ちなみに、d払いの支払い方法にクレジットカードを登録するには、本人認証サービス(3Dセキュア2.0)の設定が必要。dカードのサイトで「ワンタイムパスワードの登録・確認・変更」を表示し、クレジットカードの有効期限などを入力後、ワンタイムパスワードを通知する携帯電話番号を登録する。

 個人的に行き詰まったのは、家族カードのdポイントカード番号。dカードの裏面にはdポイントカード番号がプリントされていて、その番号は自分の[dポイント」アプリや[d払い]アプリにも同じものが反映される。メインカードの筆者の方は、[d払い]アプリで画面をスワイプしたときに表示される「dポイントカード」にちゃんと「dカードPLATINUM」裏面と同じものが表示されているんだけど、家族は[dポイント]アプリのみを利用していて、アプリを起動し直しても従来の「dカードGOLD」の裏面にプリントされている以前のdポイントカード番号が表示されたまま。

 どうしたものかと、サポートに連絡したところ、[dポイント]アプリ内で、元のdポイントカード番号をクリアして、新たに設定すれば、「dカードPLATINUM」(家族カード)の裏面にプリントされているdポイントカード番号が登録されるとのこと。具体的には、[dポイント]アプリでメニューを表示し、[設定・確認]-[カードのクリア]を選ぶ。続いて、[dポイント]アプリの最初の画面に戻ると、dポイントカードが未設定の状態になるので、[設定する]をタップすれば、「dカードPLATINUM」の裏面にプリントされている新しいdポイントカード番号が表示されるようになった。

[dポイントカード]アプリのメニューから[設定・確認]を表示し、[カードのクリア]をタップ
登録されている[dポイントカード]の情報をクリアする。クリアするのはちょっと不安だけど、付与されたdポイントなどはちゃんとdアカウントに登録されているので、クリアしても問題ない。クリア後、[dポイントカード]の最初に戻り、[設定する]を選べば、新しい「dポイントカード番号」が登録される

 ちなみに、[dポイントカード]アプリは、街中でのショッピングなどで提示したり、ネット上のサービスで利用することがあるけど、お店やサービスによっては後日、dポイントが付与されるケースもある。従来のdポイントカード番号をクリアしてしまうと、「付与されたdポイントが消えてしまうのでは?」と心配しそうだけど、この点については、お店でバーコードを読み取ったとき、dポイントカード番号と紐付いたdアカウントに付与されるため、実際に付与される日が後日でも問題なく、付与されるとのこと。

 今年7月の「dカードGOLD」の切り替えに続き、今回の「dカードPLATINUM」へのアップグレードで、切り替えを連続して体験したけど、送られてくるパンフレットなどにはあまり説明がなく、ちょっとわかりにくいというのが正直な感想。dカードのWebページの「よくあるご質問」からキーワードで検索すれば、いくつかそれらしい答えがヒットするけど、そこにたどり着くのがたいへんな人も多いんじゃないかな。

 たとえば、「dカードPLATINUM」にアップグレードした人向けには、「これとこれとこれを設定しましょう、確認しましょう」といった内容で、流れを追って解説するページなどが用意してもいいような気がする。

 特に、dカードの場合、「クレジットカード番号」「dアカウント」「dポイントカード番号」「dポイントクラブ会員番号」など、いろいろなアカウントが関わっていて、今回説明したように、移行時に手続きが煩雑になりがち。「新しいクレジットカードが届きました」「スマートフォンでdアカウントに紐づけました」で、あとは自動的に移行されるくらいの手軽さが欲しいところ。

 まだクレジットカードが届いて、ひと通り設定しただけで、実際には何も使ってないけど、まずは近所のコンビニエンスストアなどで、d払いでのお買い物からはじめてみましょうか。あ、その前に、「dカード積立」の引き落としカード(dカード)を変更しないと!