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「1600円で100GB」シンガポールのプリペイドSIMをそのまま香港で使う

 日本の通信料金もここ数年でかなり安くなりましたが、大容量プランとなるとまだそれなりの金額になります。海外では特に東南アジアの料金が安く、旅行者向けのプリペイドSIMカードも安価なものが多く出回っています。

 筆者は9月10月と連続してシンガポールへ行ったのですが、1回目はM1のプリペイド、2回目はSingtelのプリペイドを購入。どちらも12シンガポールドル(以下「ドル」と記載)、約1300円でM1は15日間100GB、Singtelは14日間100GBが使えます。

シンガポールはプリペイドSIMカードも安い

 SingtelのSIMはさらに3GBのローミングも付属。使えるのはマレーシア、インドネシア、タイ、オーストラリアで、シンガポールついでに立ち寄る国でも追加料金なしにある程度のデータ通信が可能です。

 筆者の住む香港のプリペイドSIMカードにも中国やマカオ、台湾の無料データがついているものもあり、近隣国を周回するのにも便利です。

 シンガポールのプリペイドSIMカードはキャリアの店舗の他、コンビニでも売っています。パスポート提示してユーザー登録が必要(あるいは自分で登録操作)ですが、コンビニでも24時間買うことができるのは便利です。

 ということでシンガポール取材中、深夜にコンビニに立ち寄ったところ、M1のプリペイドSIMカードの案内を発見。「今回はSingtelを買ったから不要だよな」と思ったのですが、料金を見て驚きました。

シンガポールのセブンイレブンにあったM1のSIMの案内

 12ドルのSiMは28日有効、1日3GBで合計84GBが使用可能です。また14ドル(約1600円)のSIMは30日有効で100GB利用可能。前日した12ドル15日、100GB SIMより有効期限が長いのが特徴のようですね。

 さらに海外ローミングにも対応しますが、Singtelとは異なりマレーシア、インドネシアに加え、香港、マカオ、台湾にも対応。つまり筆者の場合、このSIMを買って香港でそのまま使えてしまうわけです。

シンガポールから香港帰国に合わせ14ドル100GBのSIMを購入した

 さっそく香港で使ってみると4Gながら90Mbpsと実用的な速度で接続できました。このSIMは海外では5G非対応ですが、価格を考えれば十分お得です。というのも筆者が普段香港で契約している通信回線は、中国移動香港で100GB/月198香港ドル、約3800円です。

 5G接続は快適なものの、M1のSIMの料金は半額以下。こうなると「香港の契約をやめてM1のプリペイドを使う」のが良さそうですが、現実は甘くはありません。

香港で下り90Mbps、十分実用的だ

 まずM1のプリペイドSIMは30日後のトップアップで購入できる料金プランに「100GB・5か国ローミング対応」はありません。新規に買ったSIMだけこのお得なプランが使えるのです。

 またシンガポールはプリペイドSIMカードは登録が必要で、1人(1つのID)あたり3枚まで。登録は購入後7日以内に行う必要があります。ということで複数のプリペイドSIMを買っておいて時期をずらして登録するなどのような技は使うことはできません。

 このM1ほど太っ腹ではないものの、タイのキャリアは日本を含むアジアローミングのプリペイドSIMカードを安価に売っていますし、ヨーロッパではローミングデータ付属のプリペイドSIMカードも一般的です。

 とはいえ100GB単位でローミングできるプリペイドSIMカードはあまり多くないでしょうね。最近の筆者の海外出張はahamoのローミングばかり使っていましたが、超お得なプランを探すためにも海外に行った時は現地SIMの料金もしっかり調べようと思います。