みんなのケータイ
いまどきのクルマはスマホのアクセサリーなのか、というくらいスマホ連携する
2023年7月11日 00:00
都内のマンションから千葉の戸建てに引っ越すとともにクルマを買った。いちおうスーパーとコンビニだけは徒歩圏内にあるが、基本的にクルマが必須な地域だからだ。クルマを所有するのは人生で初めてなのだが、いまどきのクルマのスマホ連携機能の豊富さには感心している。
買ったクルマは中古の日産リーフ(2代目)、バッテリーEVだ。初度登録年月は2018年4月と、やや古いモデルだがいくつかスマホ連携機能があり、そのおかげでけっこう便利になっている。
まず、コンソールのUSB端子にiPhoneを接続すると、純正カーナビの画面を使ってCarPlayが利用できる(AndroidスマホならAndroid Autoが使える)。
CarPlayは対応アプリをクルマのディスプレイで使えるという機能だ。スマホの画面がそのまま映し出されるのではなく、スマホ側では別のアプリを起動したままでも、CarPlayでは別のアプリを利用できる。パソコンのマルチディスプレイに近い機能だ。
アップルのマップアプリ、Googleマップ、Yahoo!カーナビ、カーナビタイムなどのナビアプリ、オーディオ系アプリや通話アプリなどがCarPlayに対応し、車載ディスプレイに最適化されて表示できる。スマホ側のアプリとはいちおう同一のアプリで、そのままシームレスに連動もする。
たとえばスマホ上でマップアプリで目的地を検索し、CarPlayに接続すると、そのままCarPlay上のマップアプリでも目的地に設定されている。クルマに乗る前に目的地検索できるのがとにかくラクなので、ナビとしてわりと多用している。
あと、おそらくCarPlayが切断されたタイミングをクルマの駐車位置として自動記録しているようで、降車後にマップアプリ上で位置を確認できる。筆者の現在の生活圏には駐車場がやたら広い商業施設が多いので、この機能、思ったよりも役立っている。
一方、リーフの純正ナビにはモバイル通信機能も備わっていて、オンラインサービスの「Nissan Connect」(有料サービス)を契約すると、クルマ自体のネット連携機能が使えるようになり、Nissan Connect専用のスマホアプリからいろいろなことができるようになる。
筆者のリーフの場合、「バッテリー残量チェック」「充電開始」「エアコン起動」「ナビの目的地設定」といったことを、スマホアプリから行なえるようになる。この中でもバッテリーや充電の操作は、バッテリーEVであるリーフにとっては重要な機能だ。
筆者の自宅は太陽光発電システムを導入しているので、余剰電力が発生する昼間に充電するように、リーフに充電タイマーを設定している。余剰電力は売ると17円/kWなので、深夜電力(32円/kWくらい)を買うより、余剰電力を使った方が安上がりだ。充電ケーブルは3kWなので、3kW以上の余剰電力が発生する9~15時にタイマーを設定している。
しかし1日6時間、それも昼間しか充電できないので、前日昼間に長距離乗っていると、翌日は充電が足りないということもありうる。そんなときは前日の夕方や夜にこのアプリを立ち上げ、充電アイコンをタップすれば良い。買電する必要があるが、一晩あればほぼほぼ満充電になる。
ただしリモコンアプリで充電停止はできない。雨天などで昼間でも余剰電力が3kWに到達せず、充電するために買電したくないときは、ケーブルを抜きに行く必要がある。これはちょっと面倒だ。
リモコンアプリからクルマの充電残量がわかるので、長距離ドライブ時は、食事休憩中などに充電計画を立てるのに使える。同アプリには近隣の充電スポットを検索する機能、検索した充電スポットまでのルートをリーフのナビに転送する機能もある。
エアコン起動も地味に便利な機能だ。事前に起動しておけば、乗った瞬間に涼しい・暖かいというメリットもある。たとえば買い物に行くときなどは身支度を整える前にエアコンを起動しておくと、乗るころにはほどよく効いている。
ちなみに現在、このアプリ「Nissan Connect」のiPhone版は改修中で、一部機能、SiriやApple Watch連携への対応が「後日リリース」とされている(AlexaやGoogle アシスタントは対応済み)。しかしこのあたり、EV専用の旧版アプリ「Nissan Connect EV」だと使える。筆者はいまのところ旧版アプリをメインで使っているが、新しいアプリを使えないというのも不安があるので、8月以降順次という機能対応が楽しみなところだ。