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西ヨーロッパのバス移動は「FlixBus」専用アプリが便利

 MWC Barcelonaの取材で今年もスペイン・バルセロナへ行ってきました。フライトの都合で欧州に2週間以上の滞在となり、しかも到着空港はベルリン。

 せっかくなので西ヨーロッパを回ってこようと考えたのですが、円安とインフレの状況なので、極力滞在費は抑えたい。そこで現地での長距離移動は、基本的にバスを使うことにしました。夜行バスなら宿代も浮かせられますから。

MWC Barcelonaの取材もあり、欧州に2週間ほど滞在しました

 利用したのはFlixBus(フリックスバス)。欧州内を網の目のように結んで長距離バスを運行している会社です。さらに料金はリーズナブルで、予約するタイミングにもよりますが、5ユーロ程度で長距離が乗れるケースもあるほどです。

39ヶ国、約3000の目的地をつなぐ欧州の長距離バスFlixBus

 予約方法はWebサイトからか専用のアプリから。発着地を入力して検索すれば、乗り継ぎ便も含めて候補が表示されるので、購入すればオーケー。有料になりますが座席指定や隣席ブロックもできます。

出発地と目的地、日付などを入力して検索するだけ
直行便のほか、乗り継ぎ便も検索結果に出てくる

 乗車手続は、発行された電子チケットのQRコードを乗務員が読み込むだけ。QRコードは登録されたメールアドレスに送られてきますが、専用アプリでも表示可能。ちなみにWebサイトから購入した場合、専用アプリで予約番号とメールアドレスを入力すると電子チケットが登録され、QRコードも表示できるようになります。

Webサイトから予約した場合、予約番号とメールアドレスでチケット情報を専用アプリに取り込める

 この専用アプリが結構便利にできています。たとえば乗降するバス停の位置は、Apple MapやGoogle Mapと連携しています。今回はターミナルからターミナルへの移動が多かったですが、なかにはローカルな路線バスと変わりないようなバス停もあり、バス停の位置がいつも使っている地図アプリと連携しているのは助かります。

地図部分をタップすると、Apple MapやGoogle Mapへと切り替えて表示できる

 また乗車中にチケットを開くと、次のバス停に何時何分に到着するのか、遅れているなら何分くらい遅れているのか表示されます。これも今回は乗り継ぎ便を利用しなかったものの、到着時間が正確に分かるのは安心できます。

実際の到着時刻が表示されるので、予定も分かりやすいし、こうやってあとから記事を書くときにも助かる

 ちなみに車内にはUSBのType-Aポートが各座席から使える位置にあり、スマートフォンやモバイルバッテリー程度なら充電可能です。一応電源プラグがある車両もあったのですが、4路線中1路線しか通電していませんでした。

 またWi-Fiサービスがあるとも予約時には書いてありましたが、走行中にアクセスポイントらしきものはキャッチできず、乗車中は自前のモバイル通信を使っていました。まぁ公式の案内では「4G speed」とあるので、Wi-Fiが使えたとしても、モバイル通信と速度的にはあまり変わりはないかなと思います。

公式サイトにも一応Wi-Fiと電源は装備と案内はあるものの、使えないケースがほとんどだった
USBポートはすべてのバスで使えたのでスマートフォンの充電はできた

 ほとんど夜行バスにしたため、基本的には車中は寝て過ごす感じ。ほかの乗客も同じで、みな静かに過ごしていました。

 ただ日本の夜行バスのように「ディスプレーが眩しいのでスマートフォンやタブレットは禁止」や「匂いがするので車内での食事は禁止」といった規制はなく、寝つけない場合でもスマホをいじったり、お菓子を食べたりとリラックスしてバス旅を楽しめました(禁煙なので車内トイレでタバコを吸っていた乗客は、次のバス停で強制降車させられていましたが)。

 というわけで欧州内を長距離バスでまわってみたのですが、自分的には結構快適でした。価格も安いしスマートフォンからサクッと予約購入できるので、リーズナブルに欧州内を旅行したい人にはオススメですよ。