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端末購入なしでもドコモオンラインショップで5Gに契約変更

iPad mini(第6世代)

4分の1を超えるところまで普及した5G

 国内主要3社が提供する5Gサービスは、2020年3月の提供開始から、そろそろ3年を迎える。5Gサービス開始時はちょうど新型コロナウイルスの感染拡大にタイミングが重なり、緊急事態宣言に伴う外出自粛などの影響も受けたため、国内の5Gサービスはスタートダッシュができなかった。

 その後、緊急事態宣言の発出と解除が何度かくり返される中、各社からは5G対応端末が順次、発売され、政府主導と言われながらも料金の値下げが実施されたため、ようやく5Gサービスも普及しつつある。昨年12月に総務省が発表した「令和4年度第2四半期(9月末)の電気通信サービスの契約数及びシェア」によれば、携帯電話契約数の2億515万件のうち、5Gは5736万件で、前年比の約2倍近くまで増えている。とは言うものの、まだ全体の1/4程度に留まっており、同時期以降に5Gサービスをスタートさせた諸外国に比べると、やや出遅れた感は否めない。

2021年9月に購入した「iPad mini(第6世代)」。Wi-Fi+Cellularモデルを選んだものの、外出が少なかったこともあり、回線はNTTドコモの4G契約のまま、使っていたが、5G契約に移行

5Gへの契約変更

 国内で5Gサービスへの普及が遅れた背景には、いくつかの理由があるけど、5G対応端末の購入に加え、各携帯電話会社と契約しているときは回線契約も5G対応プランに切り替えなければならなかったことも少なからず影響している。

 たとえば、これまで4G/3Gサービスを利用していたユーザーは、各携帯電話会社やMVNO各社で5G対応端末に機種変更するとき、同時に契約変更の手続きができる。ところが、アップルストアや家電量販店でオープン市場向けのSIMフリー端末を購入したユーザーは、自分が契約する各携帯電話会社やMVNO各社で、別途、5G契約に切り替える必要がある。

 5Gサービスが開始された当初、この契約変更の手続きがちょっと面倒だった。auはサービス開始当初から電話での申し込みを受け付けていたが、ソフトバンクは店頭での手続きが必須。当時は緊急事態宣言の真っ只中で、ソフトバンクショップは「完全来店予約制」を謳っていたため、なかなか手続きができなかった。この件は当時の本コーナーの記事でも紹介した。

 NTTドコモも当初は、店頭での受け付けをアナウンスしていて、筆者も来店予約をして、契約変更をした回線があったが、その後、電話での受け付けも開始していた。ただ、普段のお客様サポートとは担当するスタッフが違うようで、専用窓口に転送してもらい、契約変更を依頼した後、折り返しの連絡があるまで、1~2時間を要するなど、ちょっと手間がかかる印象だった。

シェアパックをやめて、5G契約に切り替えたい

 そんな中、今回は筆者が契約している回線のうち、iPad miniなどで利用してきたデータ通信プランの回線を5G契約に切り替えることにした。この回線はデータ通信プランで契約中で、シェアパックのグループに含まれている回線のひとつ。ただ、この数年間で、グループに含まれる他の回線が順次、5G契約に移行したため、グループ内の回線数が減り、シェアパックのメリットがなくなりつつある。そこで、この回線もシェアパックをやめようというわけだ。

 シェアパックから離脱した後の料金プランとしては、「5Gデータプラス」を契約する。メインで利用している回線の「5Gギガホ プレミア」のメイン回線と組み合わせれば、月額1100円で最大30GBまで使うことができる。

 もっともiPadの場合、iPhoneを持っていれば、インターネット共有(テザリング)が簡単に利用できるうえ、iPadはWi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルの価格差が大きいため、Wi-Fi+Cellularモデルを選ぶメリットが少なくなりつつあるのも事実。とは言え、手元にある「iPad mini(第6世代)」はWi-Fi+Cellularモデルだし、月額1100円で利用できるなら、有効活用できるだろうという判断だ。今後、使う機会が少なくなれば、「povo 2.0」に移行するのも手だ。

ドコモオンラインショップで5Gへの契約変更でがきる?

 iPad miniで利用するNTTドコモの回線を5G契約へ変更するにあたり、これまでと同じように、NTTドコモのお客様サポートに連絡したところ、5Gへの契約変更がドコモオンラインショップで手続きできるようになったという。しかも端末購入などを伴わないケースでも手続きができるそうだ。具体的には、その回線を5G契約に切り替え、SIMカードを新たに発行し、SIMカード到着後、開通手続きをすることで、5G契約での利用が開始できるという流れ。

ドコモオンラインショップで「商品を探す」の一覧から「SIMのみ新規・契約変更(5Gへの変更等)」を選ぶ。[STEP1]では「ドコモnanoSIMカード」を選択
[STEP2]で「契約変更」を選ぶと、dアカウントでのログインが促され、手続きが進められる
SIMカードが到着後はドコモオンラインショップの「申し込み履歴の確認」を選び、「手続き内容の選択」では右側の「契約変更」を選ぶ

 ちなみに、お客様サポートで手続きをしたり、ドコモショップの店頭でも手続きはできるが、この場合、3000円の契約事務手数料がかかる。これに対し、ドコモオンラインショップなら、無料で手続きができる。このあたりは端末を買ったときと同じしくみだ。

 お客様サポートのスタッフのおすすめに従い、早速、ドコモオンラインショップで手続きをしてみた。ドコモオンラインショップにアクセスし、「商品を探す」の一覧から「SIMのみ新規・契約変更(5Gへの変更等)」を選ぶ。[STEP1]ではSIMカードの種類を選ぶが、ここではiPad mini用なので、「ドコモnanoSIMカード」をチョイス。「ドコモeSIM」も選べるが、これは対応端末からのアクセスが必要。続いて、[STEP2]で「契約変更」を選ぶと、[STEP3]として、「対応機種」と「料金プラン」の説明が表示され、あとは画面の指示に従って、手続きを進めるだけだ。ちなみに、シェアグループからの離脱(シェアパックの廃止)は、契約変更の手続きをはじめる前に、「My docomo」で済ませておくと、わかりやすい。

 ドコモオンラインショップでの手続き完了後、SIMカードが届いたら、あとは機種変更したときと同じように、開通手続きが必要。今回は手続きの翌々日に、ゆうパックでSIMカードが送られてきた。

 開通手続きはドコモオンラインショップの「購入履歴」を表示し、dアカウントでログイン。「切り替え(開通)のお手続きへ」を選び、あとは画面の指示に従って、操作をすれば、開通手続きは完了……と行きたかったところだが、なぜか切り替え手続きの先の画面で、エラーが表示されてしまった。そこで、画面の指示に従い、ドコモインフォメーションセンターに問い合わせたところ、お客様サポートに転送され、電話で開通手続きをすることができた。

オンラインですぐに開通! と思いきや、まさかのエラーコード?

 ちなみに、エラーの原因は、今回、切り替え後の料金プラン「5Gデータプラス」が他の回線と組み合わせて利用する契約のため。こうした他の回線に影響する契約については、電話での開通手続きを求めているそうだ。他の回線がファミリー割引のグループ回線や代表回線であっても同様の対応になる。今回はSIMカード到着後、その日のうちに開通手続きをして、エラーコードを確認し、電話で問い合わせたので、すぐに対応してもらえたが、電話での開通手続きは受付時間が午前9時から午後8時までなので、ドコモオンラインショップの開通手続きでエラーコードを表示するだけでなく、SIMカード配送時の書類に記載したり、契約変更の申し込み時にその旨を表示するなど、もう少しわかりやすいガイドをお願いしたいところだ。

残された「docomo with」はどうしよう?

 ということで無事にiPad mini(第6世代)の契約を「5Gデータプラス」に切り替えることができたが、実はシェアパックのグループには「docomo with」で契約した回線が2回線が残されている。

 この2回線のSIMカードは、主にメーカーなどからお借りした端末を試用するときに使っているんだけど、「docomo with」ということは、当然のことながら、利用できるネットワークは4Gのみ。5Gネットワークを試したいときは、他のSIMカードに差し替えるけど、実は原稿執筆には4Gのみでも問題ないのでした。

 というのも我が家付近は、サービス開始から3年になるのに、NTTドコモは5Gエリアになっていない(笑)。元々、5Gのエリア展開がゆっくりであることは十分承知しているが、他社の展開と比較すると、ちょっと出遅れている感は否めない。筆者宅付近ではauがもっとも早くから5G対応エリアになり、ソフトバンクも昨年あたりに5Gエリア化。つい最近、楽天モバイルも5Gエリアになったため、現時点でNTTドコモだけが4Gエリア。NTTドコモのサービスエリアマップで確認すると、今年3月末には自宅付近も5G対応エリアになる見込みなので、その頃には「docomo with」の2回線も5Gに契約変更ですかね。料金だけを考えれば、MVNOなどに移行するのも手だけど、さて、どうしましょうか……。