みんなのケータイ
迷惑メッセージ対策は大丈夫?
【Galaxy S21 5G SC-51B】
2021年5月26日 06:00
連休をはさみ、各社の夏商戦へ向けた新製品が相次いで発表された。コロナ禍の影響もあるけど、かつてのような各携帯電話会社による発表会はNTTドコモのみで、auとソフトバンクは各メーカーが発表した直後に「ウチでも出します!」とばかりに、追加発表する形になっている。製品の発売も「夏モデルが一斉に発売!」ではなく、それぞれの製品ごとに順次、発売されるといった流れになりつつある。
発売前の予約も各社のオンラインショップを中心に定着してきたようで、Galaxy S21シリーズのように、予約して購入した人に対し、Galaxy Buds Proなどをプレゼントするキャンペーンを実施している製品も増えてきた。ただ、製品によっては、予約を受け付けていながら、価格が明示されていないことがあるのは、ちょっと気になるところ。予約キャンペーン自体は歓迎だけど、実施するなら、価格は早めに出してくれないと。とりあえず、予約だけして、値段を見て、「やっぱ、買わない」なんてのが横行したら、キャリアも困るのでは?
今年のGalaxy S21シリーズはスタンダードモデルの「Galaxy S21 5G」がNTTドコモとauで発売されるのに対し、6.7インチディスプレイを搭載した「Galaxy S21+」はauのみ、6.8インチディスプレイと光学10倍望遠カメラを搭載した「Galaxy S21 Ultra 5G」はNTTドコモのみで販売されることになった。個人的には端末をやりくりする関係上、ちょっと残念な気がしたけど、実際に両社で買ってみると、auは通常通りのパッケージが送られてきたのに対し、NTTドコモはパッケージのほかに、USB Type-C外部接続端子に接続するmicroSDメモリーカードリーダー(試供品)もいっしょに送られてきた。
これは今回のGalaxy S21シリーズが3機種ともmicroSDメモリーカードに非対応のため、従来機種から機種変更したときにデータを引き継げるように配慮したようだ。ただ、NTTドコモが提供するデータ移行アプリ「ドコモデータコピー」は、外付けのmicroSDメモリーカードリーダーに対応していないため、Google提供の「Files」などを使い、手動でコピーするしかない。もっともGalaxyの場合、従来も本コラムで紹介したサムスン提供の「Smart Switch」というアプリが非常によくできていて、同梱のUSB Type-Cケーブルで旧機種と接続すれば、簡単にデータを移行することができる。
ところで、機種変更時のデータ移行をしているとき、ちょっと気になったのが「+メッセージ」やSMSのデータ。以前はあまり使うことがなかったSMSだけど、最近は二段階認証や各サービスの通知に使われるなど、利用頻度が増えている。その影響なのか、SMSを使った詐欺メッセージが増えてきた。内容も変わってきていて、以前は出会い系などが多かったのに対し、最近は宅配便の不在通知、AmazonやNetflixなどのオンラインサービスに関連した通知など、生活に密着した(?)詐欺メッセージが増えている。
こうした詐欺に巻き込まれないようにするには、ユーザー自身が落ち着いて、メッセージの内容を確認することが大切だけど、各携帯電話会社が提供するセキュリティ対策アプリを使うのもひとつの手。特に、ITリテラシーが高くないユーザーや年齢層の高いユーザーには、こうしたサービスの方がサポートしやすいんだけど、如何せん、有料サービスということもあって、契約していない人が多い。
たとえば、auはスマートパスプレミアムで「迷惑メッセージ・電話ブロック」というアプリを提供していて、迷惑メッセージを検出し、+メッセージのアプリ内で自動的に振り分けている。
ソフトバンクは「迷惑電話ブロック」というアプリが提供されていて、「+メッセージ」に届いた迷惑メッセージを自動的に迷惑メッセージフォルダに振り分ける。「SoftBankメール」「メッセージ」についても警告が表示される。
NTTドコモのセキュリティ対策アプリ「あんしんセキュリティ」は、迷惑メッセージ対策の機能がないが、同社のWebページに詐欺メッセージへの注意喚起を促すお知らせがくり返し掲載されている。
楽天モバイルはメッセージの送受信に「Rakuten Link」を利用するが、こちらは迷惑電話対策も含め、何も対策されておらず、迷惑メッセージを報告する機能も実装されていない。
現在、国内では新型コロナウイルスのワクチン接種がはじまり、その予約にはネットや電話が利用されている。当然、そこにつけ込む詐欺メッセージなども送られているようだが、こういう時期だからこそ、ユーザーがトラブルに巻き込まれないように、各社はしっかりと対策をして、ユーザーにも周知をする努力をして欲しいところです。