みんなのケータイ

Apple Musicのプレイリスト共有

 この数カ月、友人と「Apple Musicのプレイリスト共有」にハマっている。

 筆者は大の邦ロック好きで、毎夏はフェスに、時間が取れれば年末もカウントダウンフェスにも行くし、それ以外の時期も好きなバンドのツアーがあれば行ける限りはライブハウスに通っている。

 だが、今年はご存知の通り新型コロナウイルス感染症の影響で音楽イベントのほとんどが中止。

 筆者も手元のチケットのほとんどが返金待ちとなり、毎日のようにライブに行きたいとぼやいてしまうライブ欠乏症状態だ。

 ただ、そんな中であってもシングルでもアルバムでも新譜はリリースされるし、それをひっさげてのツアーになったのであれば「こんなセットリストだったんじゃないだろうか」という妄想で、ワンマンライブなら20曲~、フェスなら6~10曲程度のセットリストを想像しながらプレイリストをApple Musicで作るのにハマっている。

 これは筆者の友人も同様で、お互いに「今日はライブだったはずなんだ」と言いながら、その日のライブを想像しながら適当にプレイリストを作っては送り合うというのが最近の楽しみのひとつになっている。

 そんなプレイリスト共有だが、少し前に友人たちと出かけた際のBGM再生にも役だったので、その活用術をご紹介する。

 今回はレンタカーを借りての移動で、標準で搭載されたカーナビには当たり前だがBluetoothでスマートフォンを接続してのオーディオ再生機能が備わっていた。

 利用するにはナビの設定画面から通常のBluetooth機器と同様にペアリングを行えば利用できるため難しいことはないだろう。

 しかし、カーナビにスマートフォンを繋ぎ音楽再生を行うにはいくつかの弱点がある。

 たとえばそれは電話の着信や、音楽再生を遮ってしまう通知の類だ。

 今回、友人たちと出かけたきっかけも「夏フェスに行けなかったから」であり、車内のBGMは各々に「夏フェスで聴きたかった曲」を、実際に夏フェスの各ステージに、どんなタイムテーブルでバンドらが登場するかを想像しながら組んで聴こうという目的があった。

 そのため音楽再生は今回の主役でもあり、着信に遮られたり、各々のスマートフォンは普段通りに使えるよう「プレイリストの共有」と「余っている古いスマホの活用」の合わせ技を行った。

友人が作成、共有してもらったプレイリストがいくつも並んでいる

 方法は簡単で、筆者の手元にある古いスマートフォンを初期化し、最低限のアカウント設定だけ済ませApple Musicが使えるようにする。

 ここに筆者自身が作成したプレイリストに加え、友人らの作成したプレイリストを共有してもらうことで電話や他の通知に遮られることなく、カーナビに繋いだまま音楽再生に専念できる環境ができあがる。

作成したプレイリストはメニューから簡単に共有が可能だ

 今回、音楽再生専用にしたスマートフォンは筆者の余っているSIMカードを挿入しすべてストリーミング再生で利用したが、SIMカードが複数枚余っていてデータ容量も無尽蔵だという特殊な人は稀なので、普通の人はスマートフォンのテザリングか、予めWi-Fiに接続した上でプレイリスト内の曲をダウンロードしておくといいだろう。

 もちろん、ネットに繋がっての利用にもメリットは存在している。

 今回は3人で出かけ、それぞれに用意したプレイリストで再生しているが、その中にバンド・曲が被るようなケースもある。

 そんなときは2人目以降、自分のスマートフォンからプレイリストを編集し、被らないように変更すれば1日通して色々な曲を聴くことができる。

 まさにライブフェスで同じバンドが数日に渡りステージにあがらないのと同じで、今回の小旅行では一度たりとも同じ曲の流れない、色々なバンドの曲を楽しむフェスをApple Musicとプレイリストで実現することができた。

 もちろん、音楽再生専用に割り切ったスマートフォンを用意したので着信で遮られることもなかった。(道中、筆者のスマホには仕事の着信が5度ほどあり、これをカーナビに繋いでいたら相当テンションが下がったに違いない)

 まだまだしばらくはライブイベントを従来通りに開催することは難しく、熱い生の演奏やその日限りのセットリストに沸く日々が恋しくて堪らないという人は多いはずだ。

 そんなときは是非、自分なりにテンションのあがるセットリストをイメージしプレイリストを作ってみてはどうだろうか。

 同じジャンルやバンドのファン同士で共有すれば、ライブがなくてもライブの感想を言い合うように盛り上がることもできるはず。

 また、作ったセットリストを皆で共有し一緒に聴く際は「古いスマホを再生専用機」にして、邪魔なく音楽を思い切り鳴らせる環境で聴いてみてほしい。

 ちょっとでもライブに恋い焦がれているのなら、設定に少し手間はかかるかもしれないが、きっと満足できるだろう。