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新アプリで使いやすくなったドコモのシェアサイクル

 東京・札幌・大阪・横浜など全国の一部都市でドコモ・バイクシェアが運営するシェアサイクルに、スマートフォン向けの新バージョンのアプリが提供され、サービスが一段と使いやすくなりました。

ドコモ・バイクシェアに新アプリ登場

 新アプリでは、東京広域(千代田区など合計11区)、大阪、横浜などでシェアサイクルをレンタルする際も、アプリ上から事前に電動アシスト自転車のバッテリー残量の目安を確認した上でレンタルができるようになります。

アプリからバッテリー残量を確認してからレンタルできる
札幌市の「ポロクル」では2019年から先行導入していた

 アプリからのバッテリー残量確認は2019年春からドコモ・バイクシェアの電動アシスト自転車を取り入れた、札幌市の「ポロクル」で先行導入され、新アプリの提供開始に伴い、他エリアでも利用可能になりました。

 ドコモ・バイクシェアが提供するシェアサイクルは、全ての自転車に電動アシストが搭載されているため、バッテリー残量が十分にない自転車をレンタルするのはある意味で「ハズレ」と言えますが、この「ハズレ」を事前に回避しやすくなったのは大きな進化です。ただ、これまでに何度も「ハズレ」を引いた経験があることを踏まえて正直に言うと、もっと早くに対応して欲しかった……という思いもあります。

札幌市で提供中のシェアサイクル「ポロクル」

 また、地味ではありますがアプリ内でアカウント情報(IDとパスワード)を入力しておくと、アプリ内で予約操作が完結します。

 「え? それの何がすごいの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これまでのアプリでは、レンタルできる自転車やポート一覧をアプリ上で検索することはできても、その予約操作はiモード時代のケータイ向けに設計・最適化されたWebサイトで行う必要がありました。

 同社サービスがスマートフォンの普及前にスタートしていたという理由を考えると一定の理解はできますが、ユーザー目線ではイマイチなポイントも、新アプリでは解決されています。他にも、会員プラン(月額会員や一回会員)の変更手続きや、レンタル時に利用するICカードの登録変更などの手続きなど、従来はブラウザ上から操作が必要だった各種手続きが、アプリ上で完結するようになりました。

iモードに最適化されたWebサイト

 従来はバッテリー残量が事前にはわからなかったため「バッテリーが十分残ってるか分からないけど予約する」という使い方しかできませんでした。このため、筆者が何度か「たまたま1台だけポートに自転車が残っているので、ラッキー!と思って予約するも、ポートについたらバッテリー残量がゼロに近かった……」という経験をしています。これまでドコモ・バイクシェアのサービスを利用していた方には、同様の経験をされた方も多いのではと思います。

予約した自転車がバッテリー残量が0%……

 マップ上にレンタル可能な自転車台数が一覧表示されるため、最寄りのポートに自転車がない場合でも、少し先のポートまで移動してレンタルすればいいか。というような計画も、従来アプリと比べ立てやすくなっています。

従来アプリではマップ上でポートをタップ。→その後自転車台数を確認する必要があった
新アプリではレンタル可能な台数が一目瞭然

 ほかにも、新機能では無いのですが、アプリ上でマップをスクロールした際に、ポートの位置とレンタル可能台数の表示が、従来アプリと比べて格段に高速化されています。普段使いするアプリ・サービスとして、一連のストレスがかなり改善されたように感じます。

 やや厳しい目線で言えば「できて当たり前の機能に、やっと対応した」とも言える新アプリですが、これまでドコモ・バイクシェアのサービスを使って感じたことのあるガッカリを、ガッツリと減らす可能性がありそうです。

 新型コロナウイルスの影響が拡大する以前は、シェアサイクルの利用者は都心部で見かける機会が多かったのですが、テレワークの普及によって都心部のオフィスまで出勤する回数が減ったため、シェアサイクルの利用機会も減っているのでは? という懸念もありましたが、ドコモ・バイクシェアによると、公共交通機関での密を避けた移動のニーズがあり、コロナ前と比べると現在の方が利用件数は伸びているようです。