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Xperia 1 IIで5Gデビュー、容量無制限の恩恵は大

【Xperia 1 II SO-51A】

 NTTドコモ回線のメイン端末を、「Xperia 1 II」に機種変更した。5G契約でデータ容量が無制限の5Gギガホを使ってみたかったことや、同機のカメラ機能に興味があったのが、その理由だ。当初はエリアが限定的で、ドコモもまだリストでしか使える場所を明示していないため、5Gはつながればラッキー程度に考えていたが、筆者の行動範囲では、予想以上につながる場所が多かった。これは、うれしい誤算と言えるだろう。日によって異なる、仕事のある平日は、1日に数回、5Gで通信できている。

メイン端末をXperia 1 IIに変え、5Gデビューを果たした

 5Gで接続する機会が増えたのは、山手線の主要な駅が徐々にではあるが、エリア化し始めていることが大きい。たとえば、3月にオープンした高輪ゲートウェイ駅は、元々ドコモのエリア化リストにはなかったが、先日発表があったように、「Magic Leap 1」を使ったイベントのために、駅前の広場を5Gのエリアにしたようだ。Magic Leap 1と接続する5Gルーター用のエリアではあるものの、特に端末に制限がかけていないため、一般ユーザーである筆者も恩恵を受けられたというわけだ。

高輪ゲートウェイ駅は、Magic Leap 1の体験イベントに合わせ、5Gのエリアになった
広場内では、300Mbpsを超える速度を記録

 ただし、狙ってエリア化しているのは、あくまで広場内。ドコモのイベントが行われる場所に合わせて最適化しているようだ。そこから漏れた電波は駅前の路上や駅構内でもつかむことができるが、正直なところ、4Gより格段に速いかというとそうでもない。同じ場所で4Gにつながったときと比べれば確かに高速ではあるものの、4Gでもこれより速くなるケースもあり、“5G感”はやや薄いのが残念。もう少しエリアの範囲を広くしてほしいものだ。

高輪ゲートウェイフェストと呼ばれる広場を出ると、速度が落ちてしまう。こちらは、改札階で測定した速度

 7月までにエリア化予定としてリストに上がっていた渋谷駅周辺も、一部で5Gが接続できるようになった。ビックカメラ渋谷東口店の周辺にアンテナがあるようで、東口のバスターミナルのある辺から5Gで通信可能になる。本コーナーでも取り上げられていたように、この場所は速度が非常に高く、場所によっては1Gbpsを超えることもあるようだ。

 ただし、残念ながら筆者は500Mbps強しか速度が出ていない。立っている場所によって大幅に速度が変わるのは、周波数の高い5Gならではと言えそうだ。

渋谷駅周辺の一部も、すでに5Gエリアになっていた
ビックカメラ付近で速度を測定したところ、500Mbps超になった

 先日、取材で訪れたドコモ本社の受付前でも、5Gに接続することができた。こちらは、さすがおひざ元といったところで、安定して700~800Mbps超の速度が出ていた。残念ながらギガ越えは果たせなかったが、ドコモの吉澤和弘社長によると、1Gbpsをたたき出すこともあるようだ。吉澤氏自身もスピードテストをしているようで、LTEが始まったときのことを思い出してしまった。

安定のドコモ受付前。速度は800Mbpsを超えた

 おひざ元という意味では、一部のドコモショップも5Gに対応しており、筆者が試したドコモショップ丸の内店も、かなり電波状況はよかった。ドコモショップ丸の内店は、新有楽町ビルという商業ビルの1階にあるショップだが、ショップの外にある通路でも5Gに接続できた。同ショップは、iPhoneの発売イベントが行われることでも有名。秋冬に発売されるのではとウワサされる5G対応iPhoneが出た際にも、このショップならしっかり5Gに接続できて安心かもしれない(笑)。

 生活圏の複数個所が5Gのエリアになったため、まあまあつながるように思えてしまうが、これはあくまで錯覚にすぎない。現時点ではエリアマップも公開できないレベルのため、過大評価はしない方がいいだろう。とは言え、ローンチ時に比べると、ピンポイントでつながる場所も少しずつではあるが、増えてきているように思える。ただし、今でも圧倒的に、4Gにつながっている時間の方が長い。

 5G端末を購入した恩恵は、データ容量に制限のない5Gギガホにあると言えそうだ。実際、筆者はXperia 1 IIに機種変したあと、Wi-Fiは常時オフにしている。自宅のFTTHがVDSLということもあり、正直なところ、ドコモ回線でつないだ方が速度が速いからだ。事務所の固定回線なら100Mbps前後は出るが、ここでも、ドコモ回線の方が速い。自宅でChromecastなどを使う際にはWi-Fiに接続する必要があるものの、そうでないときは、ドコモ回線につながっていた方がいい状況だ。

 こうした積み重ねもあって、7月15日時点でのデータ使用量は26GBを超えている。実は2回線目もファーウェイの「P40 lite 5G」用に5G契約に切り替えており、「5Gデータプラス」で運用しているため、合計すると、データ使用量は35GB程度になる。月初めでたくさん使ったという可能性はあるが、単純計算すると1カ月あたりのデータ使用量は70GB超。4G用のギガホでは容量が足りないことになる。データ容量に制限がないと、大容量のアプリをダウンロードするのも躊躇しなくなる。ちょっとしたことかもしれないが、容量を気にするストレスがなくなるのは非常に快適。4Gのときとは、端末の使い方も徐々に変わっていきそうだ。

7月15日時点で、データ使用量は26GBを超えていた