みんなのケータイ

最近のカメラはスマートフォン連携も強化されてきている気がする

【Galaxy S20 5G SC-51A】

 ここ5年ほどのスマートフォンはカメラで競う時代。高画素アピールが落ち着いたと思えば今度はレンズの数が増え、最近では動画利用の注目によって競争軸がまた高画素路線に戻ったようにも感じられます。

 日常的にササッと撮影するのであればスマートフォンのカメラでも十分対応できるレベルとなっていることは間違いありませんが、まだカメラが必要だと感じる場面も多くありません。

富士フイルムのX-T4とスマートフォンアプリを連携させる

 筆者はつい先日、4月28日に発売した富士フイルムのミラーレスカメラ「X-T4」と、いわゆる“大三元”の一角をなすレンズ「XF16-55mm F2.8 R LM WR」を購入しました。ボディに関して言えば性能面での不満はほぼ感じられず、レンズもズーム全域でF値が2.8と明るいだけあり写真を撮るのがますます楽しくなります。

 X-T4にはWi-FiとBluetoothが搭載されており、スマートフォンアプリ「FUJIFILM Camera Remote」を介して、スマートフォンへの画像の取り込みやリモートでの撮影など、さまざまな機能が利用できます。

ライブビューによる撮影
撮影した画像を選んでスマートフォンに転送
リモートレリーズ機能

 また、一度スマートフォンとカメラをペアリングしておくと、Bluetoothでスマートフォンの位置情報を共有でき、カメラで撮影した画像に位置情報を埋め込むことも可能です。少し前はGPS内蔵カメラというものも多く発売されていましたが、近年ではGPSを内蔵するものはドライブレコーダーくらいしかなくなり、スマートフォンと連携して位置情報を共有するものが増えてきているような気がします。

 FUJIFILM Camera Remoteでは、2年ほど前からスマートフォン経由でカメラのファームウェアをアップデートできるという珍しい機能が用意されています。

パソコンなどを利用することなくスマートフォン単体で本体のファームウェアが更新できる

 カメラのアップデート作業は、一般的にパソコンなどでダウンロードしたアップデートファイルをメモリーカードに保存して更新する、というように少し手間がかかります。たまにしか行わない作業とはいえ面倒くさいものなのですが、この作業をスマートフォンだけで済ませられるのは便利です。スマート家電やWi-Fiルーターでもスマートフォンだけで本体を更新できるものが増えてきているので、時代の流れに乗っているのではないでしょうか。

スマートフォンにダウンロードした更新データをカメラにWi-Fiで転送

 そもそもカメラとスマートフォンの連携自体はもう珍しいものではなく、各社が同様のアプリを提供していますが、その機能やUIの出来はまちまち。10年ほど前のスマートフォン黎明期にはWi-Fi内蔵のSDカードなんてモノもありましたが、こちらは最近はほとんど元気がない様子です。

 カメラは写真を撮るためのものである以上、スマートフォンとの連携はこれまであまり重要視されてこなかったのか、ほとんど進化してこなかった部分でした。ただ、最近はどのメーカーも改善傾向で、カメラから直接オンラインストレージに転送できるサービスを発表しているメーカーも出てきています。

 筆者は以前、NFC搭載のカメラを利用しており、ワンタッチで超スムーズに撮影した画像をスマートフォンに転送できて大変便利だったのですが、現在は1枚だけ転送する場面では少し手間がかかるようになってしまったように感じています。NFCを利用できるカメラメーカー自体が限られているのでそっちを選べばいいじゃないか、と言われそうですが、今後NFCを搭載するカメラももっと増えてほしいところです。

撮影した画像をカメラで1枚ずつ選んでスマートフォンに転送。NFCが搭載されていればなぁ……と思うタイミングも

 富士フイルムはインスタントカメラ「チェキ」でもおなじみですが、X-T4をはじめとするXシリーズは、チェキフィルムを利用したスマートフォン用プリンター「instax」との連携にも対応しています。

 スマートフォンを使わなくても、カメラから直接instaxに接続してプリントできる機能も用意され、撮影した画像を即座にチェキプリントしてプレゼントするといった使い方も楽しめます。

カメラとチェキプリンターを直接接続して印刷を行えるものの、チェキのイメージとカメラが全く釣り合っていない