みんなのケータイ
Galaxy Note10+のロック画面に突然表示された謎の広告
【Galaxy Note10+】
2020年5月15日 06:00
ある日の朝、眠気まなこでGalaxy Note10+のディスプレイを点灯させたところ、画面に何やら見慣れない画像が表示されていた。徐々に覚醒しながら、「こんな壁紙設定したかな?」とボンヤリと考えていたが、よくよく見てみると、とあるアプリのそれは広告だった。なぜ壁紙が広告になっているのか。
うっかりマルウェアでもインストールしてしまったのではないか――そんな不安が頭によぎった。そこで、まず、最近インストールおよびアップデートしたアプリを見直してみた。アプリの更新履歴は、Google Playの「マイアプリ&ゲーム」で「インストール済み」タブを開き、表示を「最終更新時間」に切り替えることで確認できる。ここを見る限り、怪しいアプリをインストールしてしまったわけではないようだ。
次に確認したのが、起動したアプリの履歴。これは、ナビゲーションバーにある履歴キーをタップするだけ。筆者は、ナビゲーションバーを3本のバーを上方向にスワイプして操作するジェスチャー操作に変更していたため、この一番左にあるバーをスワイプした。これで、最近使用したアプリを確認できるが、同様に怪しそうなアプリは見当たらなかった。
ロック中の壁紙を自動で切り替える「ダイナミックロック画面」も疑ってみたが、これもオンになったままで、表示する壁紙のカテゴリーを切り替えてみても、変化がない。原因は判明しなかったが、少なくとも、ダイナミックロック画面の素材に広告が紛れ込んだというわけではないことは分かった。
そもそも、Galaxy Note10+には、「デバイスケア」という機能がある。この機能を使うと、メモリやストレージを最適化するのと同時に、マルウェア的な挙動をするアプリをスキャンすることができる。アプリのスキャン機能には、マカフィーの技術が採用されている。デバイスケアは自動最適化がオンになっており、1日1回定期的に実行されていたが、そこでも壁紙を広告にしてしまうようなアプリは見つかっていない。
と、ここまでをベッド上で確認してみたものの、原因は分からずじまい。本腰を入れて検索してみるか……と思って本体から充電ケーブルを抜いたのと同時に、壁紙に広告が表示されなくなった。改めて充電してみたところ、再度広告が表示された。この確認をしたとき、筆者はあることを思い出した。標準搭載の「Galaxy Global Goals」に、充電で寄付ができるという機能があったことを。
Galaxy Global Goalsとは、世界的な課題を解決するための支援ができるアプリ。SDGsの17の目標に対し、アプリ内でユーザーが寄付をすることができる。寄付金は国連開発計画(UNDP)に支払われ、各課題の解決に使われるようだ。この寄付金の原資になるのが、アプリ内で閲覧した広告料だ(クレジットカードで追加の寄付をすることもできる)。
広告は、設定を変更すれば、充電中のみ、ロック画面に表示することができる。この設定がいつの間にかオンになっていたため、画面上に見覚えのない広告が表示されてしまったというわけだ。筆者はどうやら、この機能をオンにする通知をいつの間にかタップしていたらしい。就寝直前に端末を触っていた際に、誤操作してしまった可能性が高い。広告が表示されたロック画面には、Galaxy Global Goalsの文字が出ていなかったため、なかなかここにたどりつくことができなかった。
アプリの目的は理解できるし、手軽に広告料を寄付できる仕組みも素晴らしい(しかもサムスンが同額を上乗せしてくれる)と思う一方で、充電時のみとはいえ、ロック画面が広告に占有されてしまうのは、どうしても抵抗感がある。もちろん、そうやって寄付金の原資を貯めたいという人がいるのも理解できるが、ロック画面はユーザーとの接触頻度が高いだけに、通知から意図せず設定変更できてしまう点には疑問が残る。せめてロック画面にアプリ名を表示し、直接アプリに飛んで設定を戻せるようにしてほしいと感じた。